竹島 宏「歌と踊りと楽曲の三位一体目指す」ダンスで見えた新たな音楽像とは
INTERVIEW

竹島 宏「歌と踊りと楽曲の三位一体目指す」ダンスで見えた新たな音楽像とは


記者:村上順一

撮影:

掲載:19年08月23日

読了時間:約12分

タイトな制作だった「夢の振り子」

「夢の振り子」(Dタイプ)

――「夢の振り子」も難しい曲なんですね。

 難しいんですけど、都志見(隆)先生はカップリングを含めて沢山書いて頂いたので、僕の特徴を捉えて作ってもらえて、歌いやすかったんです。

――改めてこの曲がNHK BS時代劇『大富豪同心』の主題歌に決まった経緯をお聞きしてもいいですか。

 「恋町カウンター」のおかげで決まったんです。嫌々ながらも踊りながら歌っていた自分を、『大富豪同心』のプロデューサーさんが見て下さっていて、“令和を彩る一発目の時代劇”というテーマで、今までと違う時代劇を作りたかったみたいなんです。コミカルな要素も入れつつ、エンディングでは役者さん達に踊ってもらおうと思ったみたいなんです。そこで僕が踊っていたことを思い出して、中村隼人さん演じる主人公の八巻卯之吉と僕が被ると仰って下さって。

――キャラクターが似ていたんですね。

 それで僕に主題歌のお話を頂くことになりました。それが3月の下旬「噂のふたり」を発売した直後ぐらいです。お話を頂いた時は信じられないといった感じで、時間もなかったので最初は「噂のふたり」が主題歌になりそうな感じもあったんです。でも、松井(五郎)先生と都志見先生にお話したら「せっかくだから新しいの作りますよ」と仰って下さいまして。でも5月10日が『大富豪同心』の初回のオンエアの日だったので…。

――全然時間がないですね…。

 レコーディングもたまたま1日だけ空いていて、無事に録り終えて、すぐにNHKさんに持って行ってそれを役者さん達に配って「これに合わせて明日踊ってもらうので」みたいな感じで。

――役者さんもビックリですね。

 僕は後半の収録を見学させて頂いたんですけど、プロデューサーさんから「もう少し早く主題歌に決まっていれば、無理矢理にでも役を作って出演してもらったんですけど」と仰って頂けて。

――次回作があれば役者としての竹島さんが見れるかもしれないですね。

 セカンドシーズンみたいなのがあったとして、その時も僕が歌わせて頂けていれば、可能性はあるかもしれないですけど。是非、お願いしたいですね。

――時代劇の主題歌ということもあってMVの中で殺陣のような振り付けも入っているんですね。

 そうなんです。このMVにも裏話があって、ドラマのエンディングで役者さんは踊るけど、僕もこの曲で踊るのかというのがあったんです。僕は「踊らないんだろうな」と思っていたんですけど、ディレクターさんは踊るものだと思っていて、すでに振付師さんにお願いしてしまっていて…。なので、結局、踊る羽目になって(笑)。

――竹島さん=踊り、そういうイメージがついてしまっていますから(笑)。役者さんが踊っているものとは違うんですよね。

 はい。MVの振付師の方に役者さんが踊っているものも見て頂いたんですけど、それが、マイクを持って歌いながら踊れる振りではなかったので、僕用の踊りを考えて下さって。最初は時間がなかったのでMVもジャケ写も撮るつもりではなかったんですけど、「やっぱり撮りたいよね」となって、撮影の日にMVもジャケ写も撮るというスケジュールになりました。

 その中で役者さんが踊っていた振りも取り入れた方がいいんじゃないかという事になり、ダンサーさんを付けて、ああいう形になりました。僕が駄々をこねなければこのMVはなかったですし、しっかりとした映像を残せて嬉しいです。このMVは自信作ですから。

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