Novelbright「引き算も覚えた」新体制で見えてきた新たな音像と確かな自信
INTERVIEW

Novelbright「引き算も覚えた」新体制で見えてきた新たな音像と確かな自信


記者:平吉賢治

撮影:

掲載:19年08月22日

読了時間:約13分

Novelbrightのサウンドのこだわり

ねぎ

――歌詞はじっくり考えて、メロディは直感的に作ってと、フレキシブルな制作方法なのですね。それではプレイ面についてのみなさんのこだわりはありますか。

ねぎ 今回レコーディング面での挑戦がありました。僕のドラムの師匠にテックとして見てもらっていたんです。師匠は音に対するこだわりが凄くて、今作ではスネアを5個使いました。疾走感のある曲だったらパワーヒットすることを意識して、バラード曲「ふたつの影」「Heart vioce」では、スネアのリムをかけずにショットするとか、スティックのエンド側で叩くとか。

――叩き方ひとつとっても、かなり細部にこだわっていますね。

ねぎ そういう部分の意識は音に凄く影響が出るんです。そういった意識のこだわりをプレイに反映させることは、今作のレコーディングで初めてやったので、ぜひ注目して頂きたい部分です。バラードにおいてドラムのスネアはかなり重要だと思っているのでスネアの音を深く聴いて欲しいです。

――海斗さんはレコーディングはいかがでしたか?

海斗 僕と聡ちゃん、ギター2人とも古いタイプの音楽が好きなんです。90年代のJ-POPとか、いまの流行りよりちょっと昔の音楽が好きで。。

――90年代の音楽に親しんで育った私などはNovelbrightの音像に親しみを感じたのですが、それが理由でもありそうですね。

海斗 たぶんそれだと思います。それを僕らは武器にしたいので。流行にも乗るけど、90年代の音楽のエッセンスもしっかり乗せていきたいので、ギターサウンドもゴリっとした音ではなくて、少ない歪みの音を意識して弾いています。流行は戻ってくるとも言うので。

――確かにそうですね。逆に90年代当時は70年代のサウンドで攻めているアーティストも多くいましたし。圭吾さんのベースプレイでのこだわりは?

圭吾 僕はもともとドラマーで、Novelbrightに入ってベースを始めたので、ベーシストとしては初レコーディングだったんです。だから、こだわりというか、ある種まだ真っ白な状態ですね。ドラムをプレイしていたので、ドラムとベースとの絡みは凄く考えてやるので、そこの意識は強いです。

――ドラマーとしてのスキルがありつつも、初期衝動の詰まったベースのプレイというのはとても貴重ですね。雄大さんはどんな意気込みで歌を録音しましたか?

雄大 全体的にキーが高くてレコーディングは疲れますね(笑)。「Revive」は歌詞がエモいというか、自分の祖父と祖母に対して歌った内容の歌なんです。そういう歌を今まで作ったことがなかったので、いつもの録音よりも感情を込めて歌いました。違う自分を憑意させて歌っていたというか。

――「Revive」は思い切りエモーショナルに歌ったのですね。

雄大 色々と昔のことを思い出しながら「うわぁ…よし! お願いします!」みたいな感じの心境まで持っていってレコーディングしました。そういう感情剥き出しという感じはいままでになかったので。

ねぎ レコーディング中、見ているこっちもウルっとくるくらいでした。

雄大 「Revive」は感情がしっかり声に乗って、上手く録れたと思っています。大サビは特にそうですね。一番感情が乗っています。

――感情全開のベストテイクが収められているのですね。聡次郎さんのギタープレイのこだわりは?

聡次郎 さっき兄さん(海斗)も言っていたんですけど、80年代、90年代の音楽のテイストといまのトレンドをミックスさせたような、ハイブリッドな部分を今回は出しています。その調和に関してはかなりこだわりました。

――80年代、90年代の音楽とは、具体的にはどんなものを聴いていましたか?

聡次郎 マイケル・シェンカーとかゲイリー・ムーアとか、ギターヒーロー的な方が多いかもしれません。いまはEDMやエレクトロなアプローチが流行っていて、ギターサウンドをあまり聴かない時代になってきているような気がするんです。流行りのJ-POPや洋楽の曲でもギターがあまり入っていなかったり…僕らは5人組のロックバンドなのでギターサウンドはちゃんとフィーチャーしていきたいなと。今作はそういう意味でのわがままと挑戦という面があります。

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