IVVY「それぞれの持ち味を凝縮した迫力」ハイスペックな5人が放つ魅力とは
INTERVIEW

IVVY「それぞれの持ち味を凝縮した迫力」ハイスペックな5人が放つ魅力とは


記者:榑林史章

撮影:

掲載:19年06月29日

読了時間:約11分

IVVYは、切ない歌詞が得意

「Light on fire」通常盤

――ラップは、曲が出来てから?

KENTO.i 基本的にはラップが入る部分は空けてある状態で、デモと歌詞が送られてきて。曲を聴きながら歌詞を読んで解釈して、ラップでは細かいところを伝えるという感じです。今回はアップテンポで好きなタイプの曲だったから、悩むことなく言葉がポンポン出てきました。前回の「First&Last」は、すごく繊細になって言葉選びに気を配ったんですけど、今回は自分から言葉が出てきた時の勢いやインスピレーションを大事にしたので、時間もかからずに書けましたね。

HIROTO どの言葉が最初に出てきたの?

KENTO.i 頭から順番に書いていったから、<Yeah A-yo
今着火 Light on fire>かな。「First&Last」はバラードだったから、最後をこの言葉で締めようと決めてから練るんですけど、アップテンポは、降ってくるままに書いていきました。ボーカルのほうでは繊細さも出てくるので、<バースで落とす>とか<under pressure 蹴飛ばす>など、ラップは逆に強めを意識したかもしれないです。

――<tick-tock time>は、「TikTok」を意識して?

KENTO.i 時間の問題だぜみたいな感じなので、「TikTok」とは関係ないです(笑)。けっこう早口でラップしているから、パッと聴いただけでは分からない部分もあると思うので、歌詞カードを読みながら聴いて欲しいですね。

――後半のダンスパートは、TAIYUさんとKENTO.iさんで。ダンスの振付師さんをTAIYUさんが探してきたそうですね。

TAIYU ボーカリスト、ラッパー、ダンサーというこの5人それぞれの良さを、生かすも殺すも振り付け次第だなと思いました。サビはダイナミックな振り付けをイメージして、5人の迫力を魅せられるポイントだと思います。他のダンスパートでは、ダンサーの僕とラッパーのKENTO.iが2人で決めるところがあって。そのすぐ後のブリッジでは、HIROTO、YU-TA、TOSHIKIの3人のきれいでしなやかな歌声が響きます。5人の個性を意識しながら、1曲の中でいろいろな要素を楽しんでもらえるように考えました。

――すごくメリハリが効いたダンスになっていて。

TAIYU 細かく音を取るところとダイナミックに音を取るところがあるので、激しさと雄大さの両方を観てもらえる感じだと思います。

HIROTO この曲の中には、繊細さや色気もあるので、それを前面に押し出すところもあるし。一方で強く情熱的な歌詞のところでは、振り付けも迫力が出る。表現方法という面でも、1曲の中にいろいろな表情が詰まっていますね。

TAIYU 後半にKENTO.iさんと踊るところは、左右に分かれてダンスをして、最後にシンクロするんです。こういう構成は初めてだから、見応えもあると思います。

HIROTO 2人が踊っている間は、僕ら3人は止まって2人を引き立たせています。でもダンスの後には、また僕らが前に出て行って歌う。だから、主役がどんどん変わるみたいな感じですね。

――MVは、廃ビルで撮されたそうですね。迫力があって格好良い映像ですね。

HIROTO 本物の炎を撮ったので、すごく熱かったです。煙を吸うから鼻の中が真っ黒になってしまって、一回ごとに拭かないと大変なことになるという(笑)。でも、本物の火だから僕らのパフォーマンスもより熱くなったし、いい意味での張り詰めた空気感も出せた。ポテンシャルを引き出してもらった感じです。

TOSHIKI 手も真っ黒になって、大変でしたよ。

――カップリング曲の「Too late」は、トロピカルサウンドにチャレンジしています。歌詞の大半が英語で、洋楽みたいですね。

HIROTO サビが全部英詞の曲は、初めてです。IVVYを結成してからずっと、こういう曲をやりたいと思っていました。

――洋楽が好きなんですか?

HIROTO 好きなんですけど、やっぱりIVVYとして届けるものは、日本語でJ-POPの流れも汲んだもののほうが、聴いてもらいやすいと思うんです。そういう意味でこの曲は、本当にチャレンジでした。

TOSHIKI 僕は、IVVY史上一番と言っていいくらい好きな曲です。休日にドライブしながら流したら、めちゃめちゃ映えそうだなっていうのが第一印象でした。IVVYの他のどの曲よりも、そういうシーンが似合う曲だなと思いますね。

――バラードというわけではないのに、歌詞は別れの内容で切なさがありますね。

HIROTO そうなんです。ライブで披露する時に、そのギャップで最初は苦戦しました。曲調だけで言うと、お客さんとゆったりノって楽しめる感じかなと思ったんですけど、歌詞が切ないから歌うと感情が入ってしまって。お客さんの中にも、歌詞を聴いて切ない気持ちになってくれる人も多くて。

YU-TA 曲調やサウンドは切なさよりも前向きさを感じてもらえるイメージだけど、歌詞は未練たらたらソングなんですよ(笑)。最初にタイトルを見たら「Too late」だったから、どんな曲なんだろう? と思って。それでサビの歌詞を読んだら、「ああすれば良かった、こうすれば良かった」という後悔だらけの言葉が並んでいて。意外とマイナー調なテンション感なんだなって思って。

KENTO.i 俺ら、こういう切ない歌詞が多いよね(笑)。

HIROTO そのほうが、感情がより入るし、切ないくらいのほうが、ファンの方も好きみたいです。ただハッピーなものよりは、こういうほうがIVVYらしいんだと思います。それにこの曲は、サビを3人がユニゾンで歌っていて、ソロパートがなくて。こういうのは久しぶりなので、新鮮さもありました。

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