あま津うに「やっと“イチ”が作れた」人気インフルエンサーが見つめる光
INTERVIEW

あま津うに「やっと“イチ”が作れた」人気インフルエンサーが見つめる光


記者:村上順一

撮影:

掲載:19年06月05日

読了時間:約13分

憑依型の作詞術

あま津うに

――カップリングには『春とウソツキ。』が収録されていますが、この曲はタイトルからもわかるように、春を感じせてくれる一曲です。『女子かう生』の世界観も入っていたりしますか。

 『女子かう生』とは切り離してこの曲は考えました。ただ共通点があって、それは青春というところなんです。学生の青春を描きました。

――1人称に「僕」というワードが出てきますが、視点は男の子?

 それは、ご想像にお任せします(笑)。百合かもしれないし、BLかもしれないんです。

――それぞれがお好きなように当てはめて頂いて。この曲もキーワード的なものも書き出していったのでしょうか。

 そうです。春と恋愛というのが大きなところで、あとは日常の中で言葉を書き留めているんですけど、ストックしてある引き出しからも使ったりしました。

――あと、タイトルに句点があります。

 最近はネットで曲名を目にする事が多いと思うんです。その中で目に止まるものにしたくて、句読点を付けたりしました。英語だけとかだとさらっと流れちゃうので、カップリングだからこそ、主張させたいと思いました。

――私は気になったので大成功ですね(笑)。この曲で気に入っているフレーズはありますか。

 <伸ばしかけた手が触れたら痛くてキュンとした>のところがすごく青春っぽいなと思って気に入っています。勇気を出したいけど、やっぱりやめようみたいな、もどかしい感じを出せたんじゃないかなと思います(笑)。

――こういう歌詞は経験された事が反映されているんですか。

 経験からではないです。「silent days」だったら、未来のもも子(『女子かう生』の主人公)からみた私達という感じです。実は私ちょっと特殊でアニメをたくさん観て感情の勉強をしてきたんです。なので恋愛の曲は恋愛系の主人公になり切って、この人だったらどう考えるかなみたいな、キャラクターになって心情を書いたりします。

――憑依型ですね。さて「silent days」はMVも制作されていますが、撮影はいかがでしたか。

 企画から監督にお任せしたこともあり、インディーズの時に作った作品とは違うカラーで撮っていただきました。今までのものは格好良いというものが混ざっていました。今回は『女子かう生』の柔らかい雰囲気も混じった可愛い路線になりました。それもあって撮影の時から今までとは違うなと感じていました。あと、監督からは一瞬の煌めきを色んな所でみつけて、それを1枚の写真にしてInstagramに乗せていくというコンセプトがあるとお聞きしました。

――撮影のポイントなどこだわったところは?

 基本、メイクと衣装は自分で、撮影は監督にお任せしています。

――メイクは自分でするんですね。過去にはメイクさんにやってもらったりしたこともあるんですか。

 あります。メイクさんにやっていただいたほうが髪の毛もサラサラになったり、すごく良いんです。でも、おまかせではなくて「こうして欲しい」というリクエストを出させて頂きます。こだわりが強くて、自分が満足したものでありたいという思いが常にあります。

――信念の強さを感じます。あと、そのこだわりの強さの一端が見えるところで、うにさんはブログで一つの事柄に対して10箇条を書かれたりしていますが、昔から分析したりするのがお好きなんですか。

 作文がすごく好きで、コラムも書かせていただいているんですけど、一つのテーマについて何十ページでも書けてしまうんです。よく人と違うと言われることがあるんですけど、なぜ違うのか、私は「なぜこれが好きなんだろう?」とか疑問に思うことをいろいろと考えてしまうんです。

――きっとその「なぜ」の集合体がうにさんなんですよね。ちなみに、いま疑問に思っていることは何でしょうか。

 日々が充実していたらそれが全部に影響するのか、逆に充実していなかったら他のことが上手くいくのかというバランスが気になっています。例えば人生の山あり谷ありで谷が深ければ、その反動じゃないですけど、それに伴って山が大きくなるのか、それは本当に大きいのかということです。

――面白いですね。うにさんの谷はいつでしたか。

 今の事務所に入る前はずっと谷でした。自分は早くデビューしたかったし、もどかしかったんです。当時は毎朝起きて特にすることがなくて、自分で考えて忙しくしないと、1日が暇になってしまうという日々がずっと続いていて…。私は一つのことを決めたら、そのためにこれをやらなければいけないと考えるんです。明確な目標と兆しがないまま、見えないけど頑張るという日々がしんどくて、人生の谷でした。

――では、今は人生の中の山なんですね。

 そうですね。基本私はやらなきゃいけないことがある、きつくて大変な状況じゃないと不安になってしまうタイプなんです(笑)。そのような状況をいつも求めていた自分がいたので、今は朝起きて、やらなければいけないことがあるのは嬉しいです。

――それは人間の真理かもしれないですね。最後にメジャーデビューも果たし、引退もすでに視野に入っているうにさんですが、次のステップにはどんなことを考えていますか。

 あと2~3年の間にアイドルアニメの主要キャラクターをやりたいのと、あと来年には『アニサマ(Animelo Summer Live)』に出たいです。その中でも3日目の日曜日を狙っていきたいです!

(おわり)

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