岡山天音×Mrs. GREEN APPLE大森元貴が語る「I
INTERVIEW

岡山天音×Mrs. GREEN APPLE大森元貴が語る「I"s(アイズ)」の見所・聴き所


記者:木村武雄

撮影:

掲載:19年03月14日

読了時間:約11分

エネルギーを消耗していた

――物語が描かれた90年代は携帯電話が少なくて、家の電話にかけるなど不便なところもありました。ふたりからみて90年代の恋は大変そうだなと思いますか?

大森元貴 僕はそうは思わないですね。むしろ今の方が便利過ぎる。距離が近すぎたり、便利になるからと言って親密になるかは別だと思います。家電にまで掛けなくちゃいけないとか、越えなきゃいけないハードルは本来あるべき、というか大事だなと思いますね。

岡山天音 僕の場合は大変そうだなと思っちゃいますね。結局、目に見えるカタチでの繋がりがないから答えが見つからないじゃないですか? 相手が今何をしているとか。それは電話などで連絡した方が良いとは思いますけど、やっぱりLINEとかよりかは腰が重くなるだろうし、それはそれで大変だろうなと。相手の事を頭の中でどんどん考えちゃう。でもその時代ならではの豊かさもあるんだろうなということも感じます。相手の想いを自分の中だけで育てる時間があったり、一概には言えないんでしょうね。でも大変そうだなと思いますね。僕、メンヘラなんで(笑)

――当時は気になる子がいたらお家に電話していましたからね。だいたいが最初に親が出るという。

岡山天音 そう考えると怖いですよね!(笑)

――ブラウン管やメールができない携帯電話とかもシーンには出てきます。

岡山天音 当時流行っていたものも出てきますが、ディティールまで再現する姿勢でやっていました。でも結局小道具だけでは感じないですよね。恋愛は時代が変わっても根本は一緒なんだなって。感覚が変わらないというか。演じる側としては時代性をそんなに意識しなくても成立するのは新鮮ではありました。この作品の凄さだと思います。

大森元貴 僕は、見て「キュンキュン」というか、言い表せない気持ちになったんですよね。新しかったというか。純粋なキャラクターばかりで。リアルでどうしようもないところもあるけど、そうであるべきシーンがたくさんあって、見ていてあっという間でした。ただ「キュンキュン」という感じだけではなく、リアリティがあったり、ドラマを見ている感覚ではなく、友達を見ているような、学校にある1ページという。

岡山天音 「友達を見ている感覚」という感想は凄く嬉しいです。そういうところを目指してやりたかったので。

――さきほど、あまりない役という話がありましたが、演じるのは難しかったんですか?

岡山天音 主役で3カ月ぐらい撮影していたんですけど、そのこと自体が自分にとって新鮮な経験でした。そんな状況がいままであまりなかったので、撮影する日々のなかで新しい出来事がたくさんあって、でも難しさもありました。

 それと、振り回される役だったので、振り回されるのは難しかったですね。ヒロインが4人いるんでね。こっちに惹かれたら、別のシーンでは別の子と再会してそっちの方に引っ張られて、すごく波が激しくて一人の人間としても大変でした。

 でも、感情がブレちゃうのは10代の証でもある。そのままでは生きられないから、大人になるにつれて感情のブレが少なくなってだんだんフラットになっていくと思うので。人と真正面から対峙することだけでも疲れるのに、めちゃくちゃ感情を震わせて来るボスたちが各地にいる状況は大変。みんなエネルギッシュだったし、女の子一人ひとりに向き合うのは大変でした。

――共演者と居酒屋でトークされている動画が公開されていましたが、そこで、岡山さんは「伊織の気持ちは伊織自身、白石聖さんは分かっているけど、一貴は当然、伊織の気持ちが分からないから考えを巡らせないといけない」と話していて。台本はあるけど、相手役との感情の通わせは難しかった?

岡山天音 伊織ちゃんとは普段から緊張して話せなかったですね(笑)。だから相手の事を考えるエネルギーをずっと消耗していたんだと思います。恋をした時ってそういうものだと思うんですよね。失いたくないし、相手の気持ちがいまどこにあるのかって当事者じゃないと分からないじゃないですか。第三者からだと分かったりするけど、そういうのはずっと考えていた感じはありますね。

――しんどいですね(笑)

岡山天音 いや、本当しんどいですよ(笑)最初はラブコメで、4人のヒロインというイメージだったから最高の仕事が来たと思ったんですよ!(笑)蓋を開けてみたらさっき話したような感じだったからめちゃくちゃしんどかったですよ(笑)ああいうシチュエーションというのはなかなかイレギュラーな状況だから。

――逆にバンドの場合はメンバー同士が信頼し合っているから言わなくても分かる状態だと思うんですよね。岡山さんが話されたような相手の事を考え続けないといけないシチュエーションってありますか?

大森元貴 ミセス(Mrs. GREEN APPLE)で曲を作るときは、Mrs. GREEN APPLEというバンドに楽曲提供しているつもりなので。

岡山天音 そうなんだ~。

大森元貴 4人がどういうプレーするのかな、とか。逆に、こういうのは苦手だったな、とかをわざとぶち込んだりして作っているので、それぞれが意識していると思いますね。

――その話で思い出しましたが、「Coffee」は確か、今の山中(綾華)さんじゃないとこういう曲は叩けなかったと思う、という話をされていましたもんね?

大森元貴 話していましたね。山中に限らず、自分らは作る時期によって曲調がとっても変わるバンドで、自分らですら「どういう音楽ですか?」と聞かれても答えられないんですよね。爽やかなバンドと思っている方もいれば、ジャンルレスなバンドと思われている方もいて。その時の山中はそういうターンだったというか、ジャズというか、力強く攻めるよりかは繊細に叩く、というターンだったと思いますね。

――ジャズは演奏力、技術力がないとできないと思うので、ミセスの今の状態が分かりますよね。そういうところも意識されているんですね。

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