ディズニー映画の最新作『メリー・ポピンズ リターンズ』(2月1日公開)のジャパンプレミアが23日、都内でおこなわれ、主演のエミリー・ブラントが初来日。日本版声優を務めた平原綾香、谷原章介とともに、同作への想いを語った。また、平原はこの日、日本版エンドソング「幸せのありか」を披露。エミリーは平原の歌声を「本当に素晴らしい」と称賛した。

 映画は1964年に公開された『メリー・ポピンズ』の最新作。主人公の魔法使いメリー・ポピンズを演じるのはエミリー。日本版のポピンズ役は平原、バンクス一家の長であるマイケル・バンクス役は谷原が演じている。

 この日は、映画の世界から飛び出したかのような舞台セットが組まれた。電燈が灯る“街並み”を、日本版エンドソング「幸せのありか」を歌いながら歩く平原はメリーの衣装。その歌声は伸びのある高音に、力強さと優しさを兼ね備えた厚みがあり、鳥肌が立つほどだった。

平原綾香

平原綾香

 歌を披露し終えた後に登場した谷原はセットアップ姿。紳士のスマイルを見せると気品のある足取りで階段を下り、平原とトークをおこなった。

 ふたりともオーディションで役を勝ち取った。平原は「緊張しましたけど、受かって良かった。エミリーさんのメリー像が素晴らしくて、それを壊さないように日本語で自然にできるように何度もイメージしてやりました」と振り返った。

 吹き替えに挑戦するのは今回が2回目という平原。「不慣れなところもあったけど、素晴らしいスタッフのおかけで凄く良いものが録れました」と笑み。

谷原章介

谷原章介

 洋画の吹き替えは初めてだったという谷原は劇中では歌唱にも挑戦している。「こんな素敵な歌を披露された平原さんの横で言うのも恐縮ですが、とても良いシーンで、監督さんやスタッフと一緒に作って頂き、なんとか練習してできました」と謙虚。

 一方、平原は谷原の歌唱を絶賛。妻を亡くしたマイケル(谷原)が物寂し気に歌った「君はどこへ」について「号泣しました。この映画のなかでも一番難しかった曲だと思う。歌だけど、セリフでもあるし、英語を日本語に翻訳するのは凄く大変な作業なので…」と絶賛。

 谷原は「人前で歌っても良いのでしょうかね」と照れつつも「歌唱指導の方は歌いやすいようにして下さったので」と改めて謙虚な姿勢をみせた。

エミリー・ブラント

エミリー・ブラント

 この日は、スペシャルゲストとしてメリーを演じた、エミリー・ブラントが登場。初来日を楽しみにしていたそうで「滞在する1分1分を大切に過ごしていて、愛の溢れる歓迎を受けて嬉しい」。また、一番好きな料理は「日本食」だといい「本物の日本食を食べて幸せ」と笑み。

 そんなエミリーが撮影で一番大変だったこととして「ダンス」を挙げた。「ダンサーとしてのトレーニングはしていないので緊張しました」。

 また、55年前に放映されたものでは、メリーをジュリー・アンドリュースが演じており、それを引き継ぐのはプレッシャーもあったよう。それでも「自分なりのメリー像を演じる勇気」を持つことで乗り越えたそうだ。

エミリー・ブラントをエスコートする谷原章介

エミリー・ブラントをエスコートする谷原章介

 メリーの魅力は「マジカルでファンタジック」というエミリー。「なにか、人が必要なときにそれを見極めて、それを自己発見することを押し上げることができる人。マジカルの部分と人間的な部分があり、そして未知な部分もある。メリーはいつかは去っていく存在。ミステリーとマジカルを併せ持っている」。

 一方の平原は「知的で才能があって、一番人間っぽくないけど、考え方が人間っぽくて。一番は面白いところかな。常にその場を楽しもうとしている、その点が素敵」、谷原は「ジュリーが作り上げたメリーはチャーミー。でもエミリーが演じるメリーは凛としているけど寂しさを感じる」と語った。

 その谷原が語った「寂しさが同居している」ことにエミリーは大きくうなずいた。「人間性も大切に演じたいと思った。彼女のちょっとしたパーソナルところを垣間見えるようにしたいと人間的なところをチラっと。子どもたちと接するちょっとした瞬間や去っていく姿なども」と明かした。

エミリー・ブラントと谷原章介

 話題は平原の歌について。ステージ裏で平原の歌声を聴いていたというエミリーは「本当に素晴らしい」とその歌声を絶賛。

 更に「もしこの楽曲を平原さんが先に歌ってその後に私が…となっていたら怖くて歌えなかった。胸に響いてきたし、声も含めて平原さんが演じて下さっていることが嬉しい」とすると、平原は「嬉しい。もう帰る。大好きな女優さんなので」と表情を緩ませた。

 この日は「魔法」にかけて谷原が早着替えにも挑戦。谷原が送った花の傘を広げるエミリーと平原。そのなかを劇中にも登場する「桜」の花びらに見立てた桃色の紙が舞い、少しばかり早い春が訪れに表情を緩ませていた。

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エミリー・ブラントをエスコートする谷原章介
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