藤川千愛「生きてると感じる」歌手として歌うこだわり 故郷の祖父への想い
INTERVIEW

藤川千愛「生きてると感じる」歌手として歌うこだわり 故郷の祖父への想い


記者:長澤智典

撮影:

掲載:19年01月17日

読了時間:約12分

みんなが求めている藤川千愛でいようとした

藤川千愛(撮影=村上順一)

――「きみの名前」と24日にリリースした「夢なんかじゃ飯は喰えないと誰かのせいにして」では、作詞もされていますね。

 作詞は、まだまだ始めたばかりです。3歳の頃からずっと歌手になりたいと思っていました。自分で作詞をしたい想いも持っていて、学生時代からノートに詩を書いて、まねきケチャ時代も、思いついた言葉があったらケータイのメモ帳にメモしていました。アーティスト活動をする時には自分で作詞もしたいと思っていて。

――歌詞は自分の想いを伝えられる手段ですからね。

 そうなんです。アーティストとして表現活動をしていく以上は、自分の正直な気持ちを歌にして届けたい。そうやって藤川千愛自身のことをもっと深く知ってもらいたいし、共感もして欲しいなと思っています。

――「夢なんかじゃ飯は喰えないと誰かのせいにして」を聞いた時には、これまでのイメージを覆すような強い言葉や表現もあって驚きました。

「夢なんかじゃ飯は喰えないと誰かのせいにして」アートワーク

 本当のわたしって、男の子っぽい性格なんです。だから、「夢なんかじゃ飯は喰えないと誰かのせいにして」に書いたような強い言葉使いのほうが、普段のわたし自身に近い感じです。

――歌詞にも記してありますが、両親が夢を応援してくれる環境だったようで、そこは恵まれていますよね。

 うちの家族は、わたしの夢をすごく応援してくれました。でもお母さんは、このまま家にいて欲しい気持ちもあったから、「本当に上京するの?」「行かないで」と泣いたりもしていました。わたしは流されやすい性格だから、その言葉に同調しそうにもなりました。その度に「自分で夢を叶えるって決めたんだから」「まわりの環境に甘えるんじゃなく、自分の強い意思を持って進まなきゃ」という気持ちを持って、今に繋がる道へ踏み出す決断もしてきました。その頃の気持ちもここには書いています。

――「こう」と決めたらそれを貫く性格?

 普段の生活では色んなことに流されやすい性格です。歌に関してだけは、昔から絶対に譲れない気持ちを持っていました。

――ソロアーティストとして活動を始めたことで、自身の気持ちにも色んな変化が生まれてきましたか?

 短い期間の中ですけど、自分でも分かるくらいに変わったなと感じています。実際にライブを観ているファンの人たちからも「アイドル時代とは違ったキラキラを出しているね」「自分が本当にやりたいことをやっていると、こんなにもイキイキしてくるんだね」と言われたりもします。

――「勝手にひとりでドキドキすんなよ」は、まねきケチャを卒業した9月24日の日本武道館公演で、ソロとして披露した歌でしたよね。

 この歌、すごくわたしっぽいなと感じています。この歌に出てくる女の子も強い性格じゃないですか。そこは普段のわたしと重なるところで。実際に歌うときも、自分らしさを素直に投影しながら歌いました。

――タイトルのように、誰かが藤川さんに対して「勝手にひとりでドキドキして」いたらどうします?

藤川千愛 勝手に一人でドキドキしてくださいって感じです(笑)。

――一緒にドキドキすることはない?

藤川千愛 うーん、一人でどうぞ(笑)。でも、ライブで「勝手にひとりでドキドキすんなよ」を歌っているときは、みんなと一緒にドキドキしていたいですね。

――先ほども語っていましたが強気、勝気な性格ですね。

 わたしはそうですね。よく見た目から「フワフワしてそう」「マカロンとか好きそう」と言われますけど。真逆で、お刺身が好きだったり、けっこう男っぽいサバサバとした性格です。そう見えてしまうギャップが、今のわたしの個性にもなっているのかなと感じています。

――まねきケチャとして活動していた頃の姿とも違って見えてきますからね。

 あの頃は、なるべくみんなが求めている藤川千愛という姿でいようと思っていました。でも今は、素顔のわたしを見せていこうと思って活動をしています。

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