3人組ボーカルグループのWAVEが、12月25日にメジャー1stアルバム『W』をリリースする。インディーズ時代を含む、新旧10曲を収録。WAVEの軌跡を表した作品となった。このリリース日には、自身最大規模となる神奈川県民ホールでのワンマンライブをおこなう彼ら。ボーカルグループが乱立するいわば群雄割拠のなかで、彼らはどう強みを打ち出しているのか。3人ボーカルという特色に、個性的なキャラクターで楽しませるWAVE。これまでの軌跡を振り返ってもらいながら、ホールワンマンへの意気込みを聞いた。【取材=村上順一】
3人がメインボーカル、裏方も巻き込んでWAVE
――2017年5月リリースのシングル『Beautiful Life / To Love』でメジャーデビューされて、1年半が過ぎました。これまでを振り返って、どう思いますか?
SEN インディーズ時代はフリーでやっていて、いまは事務所やレーベルに所属していますが、それによって多く人に出会うことができました。幅も広がりましたし、フリーではできなかったことができるようにもなった。そう考えても少し変わってきたのかなとは思います。
MASA インディーズ時代からやりたかったことは凄くあったけど、それがより明確に、そして確実になってきました。願望が現実として叶うことが多くなりましたし。自分たちだけでは限界がありましたから、こうしてたくさんの方に出会えて、サポートしてもらって、音楽にも集中できる環境が整ったことが大きいです。
――YASUさんは、メジャー1stシングルの『Beautiful Life』では歌詞・作曲をされています。
YASU 僕が書いた曲が、メジャー1stシングルとしてリリースされることに凄く誇りを持っています。インディーズ時代よりも、もっともっといろんな人に知ってもらいたいという気持ちが強くなっています。
――この曲では、オーケストラのサウンドも入っていますよね。
MASA より曲の世界観を壮大にするために、今回は入れました。
――ところで、近年はボーカルグループがたくさん出てきています。そのなかでWAVEさんの強み、武器は何でしょうか?
MASA 僕らの強みは3人構成であることだと思います。3人がボーカルとしてメインを張っているというスタイルは僕らが知らないだけかもしれないけど、あまり見られない。3人がそれぞれの音域と声質を駆使している。しかもコーラスグループではなく、ボーカルグループとして。曲によってもメインは変わりますし、3人それぞれの個性によってインパクトを残していると思います。
SEN ボーカルグループでもあり、踊ってもいる。パフォーマンスグループとしての顔もあることは強みだと思います。3人でボーカルをとることもあれば、踊るときもある。ライブではダンサーも加わって5人で見せることもできる。それはメジャーというフィールドに立ったことでいろいろな武器が揃ったのかなと思います。そしてそうした武器をもって、全てに全力を注ぐ。そういう気持ちも大きいと思います。それと、DJも付いたし。
――DJですか?
MASA 実はマネージャーがDJをやっているんですよ。
SEN マネージャーとは年齢も近いし、ビジネスパートナーでもあれば、仲間、ファミリーでもあります。
MASA ステージ上では“立場”という線を引いていないんですよ。DJをやっているときはマネージャーではなく、あくまでもDJ。だから怖くもない(笑)。
――普段は怖いんですね?
MASA 厳しいところはあります(笑)。マネージャーは、僕らがやっていることを全て体験しています。歌ったり、ダンスをやったり、この間はアー写撮影にも参加して(笑)。戦略としてやっているわけではないけど、結果的に僕らがやっていることを体験することでより僕らの気持ちを分かってくれていると思いますね。そのなかでも唯一やっていないことは、こういうインタビュー。
マネージャー 僕が表舞台で関わるようになったのはインストアライブの時なんです。オケを流すのにパソコンを使っていて、その流れでDJをやってみてはどうかと。
MASA あ! 入ってきた(笑)。
――いま、コンプリートしましたね(笑)
MASA ほんとに…(笑)。僕らはガチガチに固まっている組織ではないんですよ。
マネージャー ノリを本気にするような感じですよ。これをやったら面白いんじゃないか? という楽屋で話すようなことをノリでやってしまうような。
SEN そうそうバックダンサーにも「前へ!」と言ったり(笑)。
MASA マイクを持たせて無茶ぶりで喋らせたり(笑)。
――とうことはWAVEのメンバー3人だけど、マネージャーやダンサーも含めてWAVEということですね?
MASA 裏方・表方という括りがないというか、裏方もいずれは前に出てもらう考えではありますね。なので彼らに逃げ道はない(笑)でも、実際に裏方さんにスポットを当てることでお客さんも喜んでくれるんですよ。
SEN そうそう僕らはお客さんが喜んでくれるようなことをしたいんだよね。