水樹奈々、故郷・新居浜が舞台の映画に「これ以上ない素敵な映画」主題歌への思いも明かす
水樹奈々
声優で歌手の水樹奈々が3日、都内でおこなわれた映画『ふたつの昨日と僕の未来』の完成披露上映会に出席。水樹の故郷である愛媛県新居浜市を舞台に撮影された映画への思いを語った。またこの日は主演を務めた佐野岳、共演の久保田悠来、メガホンをとった大森研一監督も登壇した。
本作は、愛媛県新居浜市の市制80周年記念を兼ねて製作されたオリジナルストーリー。『瀬戸内海賊物語』『海すずめ』などを手がけた、愛媛県出身の大森監督がメガホンをとる。過去に、後悔を残した元マラソンランナーの主人公が、ある日パラレルワールドに通じる祠(ほこら)を発見、愛媛の数々の名所を舞台に、自分自身が順風満帆に生きる別世界と、今現在自分が存在する世界との狭間で思いが揺れ動く様を描く。主題歌には水樹の歌う「サーチライト」が採用されている。
キャストには、元マラソンランナーとして活躍しながらも途中でその夢を断念、さらに事故で父を無くしてからは人生の目標を無くし、さまようように生きる青年・越智海斗役を佐野が担当。その恋人でヒロイン・矢野麻里乃役に相楽樹、海斗の妹・絵梨役を菅野莉央、そのほか菅谷哲也、神保悟志、久保田、宮地真緒ら個性派、実力派役者陣が脇を固めている。
愛媛県新居浜市でのオールロケで撮影された本作は、大森監督が自分の足で歩き、新居浜市の名所と合わせて、ふらり立ち寄った飲み屋など自身が印象に感じた場所をちりばめ、脚本を構成したという。佐野は、その撮影場所ではどこでも毎日、地元の人々から炊き出しのボランティアを受けていたことを振り返り「皆さんが本当にすごく協力的で、そんな現場での空気感も、画面越しに伝わってくると思います」と、新居浜市の人々への感謝を語る。
映画はすでに愛媛県のほうで先行上映が始まっているが、全国公開は22日から。新居浜観光大使という任も受けている水樹は「私の出身、愛媛県新居浜市の映画。公開が楽しみで、やっと来たという感じでいっぱいです」と迫っている全国公開に向けて希望を膨らませている様子。大森監督も「本当にどんな感想を持っていただけるのか楽しみであるとともに、ドキドキしています」と期待いっぱいのようだ。
この映画に提供された「サーチライト」で、水樹は歌とともに作詞を担当。大森監督から受け取った脚本を読んでそのイメージを膨らませ、作詞に取り掛かったことを回想しながら「ちょっと青くさい青春のほろ苦さみたいなものを感じてもらえるようなことを考えて。泥まみれになりながら、それでも這い上がっていくような姿を描いて歌えたらと思いました」と自身の抱いたイメージを明かす。
そして「観光大使として、これ以上ない素敵な映画ができたと思う」と映画への賛辞を送りながら「一視聴者として見させていただいたときに、海斗の変化が(いろんなところから)伝わってきました。(名所の)神秘的に見えていたところが、最初はちょっと怖い場所のように映っているのが、最後に温かいところに見えたり、リンクしているように見える。いろんなものがすべて詰まっているので、一瞬たりとも目をそらさずに見ていただければと思います」と作品をアピールした。【取材・撮影=桂 伸也】
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