水樹奈々、佐野岳、久保田悠来、大森研一監督

 俳優の佐野岳が3日、都内でおこなわれた、主演映画『ふたつの昨日と僕の未来』の完成披露上映会に、共演した久保田悠来とともに出席。久々の共演の思いを振り返る佐野に対し、久保田がボケを繰り返し、終始笑いを誘っていた。またこの日は、主題歌を歌う水樹奈々とメガホンをとった大森研一監督も登壇した。

 本作は、過去に後悔を残した元マラソンランナーの主人公が、ある日パラレルワールドに通じる祠(ほこら)を発見、愛媛の数々の名所を舞台に、自分自身が順風満帆に生きる別世界と、今現在自分が存在する世界との狭間で思いが揺れ動く様を描く。

 キャストには、元マラソンランナーとして活躍しながらも途中でその夢を断念、さらに事故で父を無くしてからは人生の目標を無くし、さまようように生きる青年・越智海斗役を佐野が担当。その恋人でヒロイン・矢野麻里乃役に相楽樹、海斗の妹・絵梨役を菅野莉央、そのほか菅谷哲也、神保悟志、久保田、宮地真緒ら個性派、実力派役者陣が脇を固めている。また、主題歌は水樹の歌う「サーチライト」が採用されている。

佐野岳

 佐野と久保田は5年ほど前以来の共演で、プライベートでも普段から付き合いがあるという仲の良さだが、そんな2人に大森監督は「現場では(2人で)ニヤニヤしながら演技したり」などと撮影の様子を回想する。

 そんな久保田との共演に関して佐野は、現場ではいい空気間での共演ができたことを振り返りながら「5年くらい前の共演と比べるところもあった」と語る。しかしなぜかイベントの最初から佐野のことを「佐野岳くん」と不自然な呼び方をして登壇者全員の笑いを誘っていた久保田は「久しぶりに会った佐野岳くんは眩しすぎて、目が見えませんでした。演技の時は違う光を放つので」などとコメントを返答。佐野とともに水樹、大森監督も笑いながら絶句。終始クールな声で笑いを誘う久保田に、会場は笑いで包まれていた。

 すでに愛媛県での先行上映が始まっている本作だが、舞台挨拶もない通常の上映で、拍手が起こっているという事実を目の当たりにして「なかなか上映後に拍手が起こることはないと思っていますし。東京でも起こればいいなと。今日も確認してからご飯を食べに行こうかなと思っています」などとコメント、本作への期待の思いを語った。

久保田悠来、大森研一監督

 また、自身が演じた海斗という役柄について「今までの(出演作の)役どころに比べると、わりと自分の等身大に近いなと」と分析する佐野。いよいよ迫る本作の全国公開に向けて「本当にいよいよだなと。撮っている時から“早くお客さんに届けたいな”と思っていました」と自身の思いを語っている。【取材・撮影=桂 伸也】

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