忘れらんねえよが15日、東京・マイナビBLITZ赤坂で対バンツアー『ツレ伝2018 思い出のライブハウスからまた始めようぜ!初心に返る36歳シリーズ』の最終公演をおこなった。同ツアーでは10月9日の千葉・LOOK公演から7公演をおこない、各地で“ツレ”としてゲストアーティストを迎え、熊本公演をワンマンで開催。この日は、ロックバンドの打首獄門同好会を迎え、新曲「だっせー恋ばっかしやがって」などを含む全15曲を披露し観客を魅了。5月に梅津拓也(Ba)が脱退し柴田隆浩(Vo、Gt)ひとりとなってから初のツアー。柴田は「今までやって来たことや残してきたことをちゃんと大事に守っていきます」とこれからの活動へ向け決意を新たにした。【取材=松尾模糊】

ロックンロールやりますか!

ダイブで登場した柴田隆浩

 ステージでギター、ベース、ドラムという編成で[Alexandros]の「ワタリドリ」の演奏が開始され、柴田隆浩(Vo、Gt)が観客フロア後方から手を上げる観客の頭上にダイブで登場。そのままステージまで移動し、「戦う時はひとりだ」で最終公演を開始。

 柴田は「いけますか皆さん? ロックンロールやりますか!」と呼びかけ、「犬にしてくれ」などロックナンバーを立て続けに披露し一気に会場のボルテージを上げた。

 この日、ツレとして対バンした、打首獄門同好会とは10年を超える長い親交があるという。12月26日にリリースする、ミニアルバム『あいつロングシュート決めてあの娘が歓声をあげてそのとき俺は家にいた』に収録されている「踊れ引きこもり」のミュージックビデオには打首獄門同好会メンバーの大澤敦史(Gt、Vo)も出演している。

 柴田はMV撮影を振り返り「あれは一発撮りだからすごく時間がかかったんですよ、8時間くらい。大澤さんは嫌な顔ひとつせずに、うまい棒食べ続けてたからね(笑)」とエピソードを明かした。

 「ばかばっか」では、その大澤がステージに登場。ダイブでフロアの真ん中の観客の頭上に2人が移動し、ビールで乾杯。一気に飲み干し、会場を沸かせた。

これからの決意

忘れらんねえよ

 柴田は「大好きな昔の歌やります!」と叫び、2012年3月にリリースした1stアルバム『忘れらんねえよ』の収録曲「俺を守りたい」を演奏。印象的なギターリフが響く中、柴田も想いの全てを吐き出すように全力で歌唱。観客も拳を上げて盛り上がった。

 「全てはここから始まりました」と柴田が言い、彼がその動画を観てバンド結成を思い立ったというチャットモンチーの「ハナノユメ」をカバー。さらに1stシングル「CからはじまるABC」を披露。

 そして、柴田が「ツアーを通して思ったのは、やっぱり僕はバンドをやる為に生まれてきたんだなということです。FX(外国為替証拠金取引)とか全然やりたくないもん(笑)」とロックンロール愛を語り、「この高鳴りをなんと呼ぶ」で本編を終了。

 アンコールでは、「踊れ引きこもり」でフロアを沸かせた後、新曲「だっせー恋ばっかしやがって」を披露。メロディアスなロックナンバーで、早口でまくし立てるブリッジも印象的だ。

 最後に、柴田は「気づいたら一人になっていました。みんな一生懸命生きて行こうとしたから、それぞれの道を行ったわけです。ただ、今は前を向いて進もうと思っています。今までやって来たことや残してきたことをちゃんと大事に守っていきます。楽しく、前向きに、たまには泣いて…人間だから」とこれからの活動へ向け決意を新たにした。

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