音楽のおかげで、今の自分があるといえるかもしれない
――今作の主題歌は、COLOR CREATIONの新曲「Blue Star」ですが、スタイリッシュながらリズミカルでノリの良い曲ですね。でも水野さん的には「何でボイメンでやらせてくれないんだ!?」くらいの思いもあったのでしょうか?(笑)
水野勝 (笑)。まあでも逆に、僕らのタイプでないほうが曲としては合っているかもしれません。
――「こういうスタイル」というイメージ的な、ボイメンのスタイルがあるのでしょうか?
水野勝 どちらかというと“熱血ソング”みたいなものが多いと思います。例えば9月にリリースされた、ヒャダインさんに作っていただいた新曲「炎・天下奪取」は、『マジで航海してます。~Second Season~』で使用していただいたんですが、どちらかというとまさに“熱血ソング”、応援歌みたいに賑やかな曲。そんな曲が多いです。対して『今夜、勝手に抱きしめてもいいですか?』の空気感は、少し違う雰囲気もありますし。
――雰囲気ですか。音楽までかなりこだわりがあるようですね。水野さんはボイメンで歌ったり踊ったりということに、仕事として日常的に触れたりされているわけですが、今回共演された中で、中尾さんもそういうものに憧れたりもしたのでしょうか?
中尾暢樹 憧れますね! チームというか、帰る場所があるじゃないですか。水野くんならボイメン、って。そういうところでそれぞれ刺激をもらいあって、という仲間がいることはすごくうらやましいし。またそこでリーダーをやっているということに対して、経験や人間性という部分ですごく尊敬しています。
――お二人はプライベートで音楽はよく聴かれていますか?
水野勝 メチャメチャよく聴きます。
中尾暢樹 僕もよく聴きます。
――水野さんはボイメン以外のものを?(笑)。
水野勝 そうですね~自分の曲はあまり聴かない(笑)僕は名古屋出身なんですが、名古屋って独特のヒップホップ文化があるんですけど、ヒップホップはよく聴いています。最近よく聴くAK-69とか、TOKONA-Xとかは、年代的にモロにストライクだし、そんな名古屋のアーティストはよく聴いていますね。
――そのスタイルは、何かボイメンに還元されるところもあるのでしょうかね。
水野勝 当然ありますね。ヒップホップの人たちも実際すごく苦労されて、自分がやってきた生き様みたいなものを、歌詞に投影してやってきているし。そんなところは僕にも重なる部分がたくさんあると思いますし、共感できるところでもあります。
また、あの方々もすごく地元を大事にするし、地元愛をちゃんと背負いながら楽曲を全国に発信しているというところもある。僕らもやっぱり地元愛を楽曲に投影して全国に発信しているので、そういう部分ではすごく色んな刺激をもらっています。
中尾暢樹 え~っと、僕はですね、最近は“BOYS AND MEN”というグループのですね…(笑)。
水野勝 ほぉ~(笑)。
中尾暢樹 (笑)。ボイメンの「GO!! 世侍塾 GO!!」という曲を聴いていますね。
水野勝 聴いてくれたの? それはありがたいね。嬉しいっすね。
中尾暢樹 ドラマの撮影の打ち上げで、打ち上げでけっこう歌っていて。それでハマりましたね(笑)。
水野勝 氣志團さんに作っていただいた曲なんです。
――そういったにぎやかな感じの曲が好みですか?
中尾暢樹 それもありますね。他には“愛笑む”というアーティストがいて、カバーなんかも結構やっていて、その方が結構バラード調のアーティストなんですが。撮影の現場で、カメラマンの方に教えていただいたアーティストなんですけど、そこからハマりました。
――静かな方も好みで?
中尾暢樹 オールジャンルを聴きますね。ラップとかも。Creepy Nutsとかも聴きますし。
――そうでしたか。それをどんなときに聴かれますか。
中尾暢樹 朝と、帰りですね。行き帰りの移動、それとロケバスの移動のときに。やっぱりリラックスしたいときに。
水野勝 僕はあと、ライブ前とかにモチベーションをあげないといけない部分がたくさんあるので、そういうときに僕は聴きます。あとトレーニングとか、そういうときにも。
――役者さんによっては、台本のセリフを覚える際に、雰囲気作りのためとして聴きながら台本を読まれるという方も多くいらっしゃいますね。
水野勝 なるほど、そういう聴き方もありますね。
中尾暢樹 ただ、僕はセリフを覚えるときに、あまり別の情報を入れたくなくて…。
――逆に“無”の状態にして?
中尾暢樹 そう、“無”、まっさらな状態にして、文字だけ覚えるんです。そして現場で雰囲気を見て気持ちを入れるので、逆に音楽を聴きながらだと、覚えられないですね。不器用なので(笑)
――そんな性質の方もおられるんですね。
中尾暢樹 あとは、寝る前とかにも聴きますね。クラシックを聴いています。
――クラシックですか? ヒップホップにクラシック?
中尾暢樹 そう、極端ですけど(笑)。
――それは幅広いですね。お二人それぞれにとって、音楽とはどのようなものでしょうか?
中尾暢樹 僕には兄貴がいるんですけど、その影響で中学生の頃にはバンドにハマって、メチャクチャ聴いていて、結構熱いこととかを…ライブにも結構行っていたんですけど、アーティストの人が熱いことを言うんですよ。そういうのを真に受けて…(笑)。
――その気持ち、すごくわかります。結構刺さってきますよね。
中尾暢樹 今の自分が、それで創られているという部分もすごくあると思うんです。そういうことが学生時代にありました。だから音楽のおかげで、今の自分があるとも思っています。
――そういう部分は、ボイメンとして歌われている水野さんだとなおさら、という感じですかね。
水野勝 そうですね。最近、ボイメンとしてフェスなんかもたくさん出て、全く僕らがこれまで聴いてこなかったジャンルの方のライブに出ることもあるんです、例えば先日はSWAYさんとか。そんなときに知らない音楽だけど、一体感というか色んな人たちが色んな人生のままそこに集まって、一つの音楽を楽しんでいるというひと時があったんです。その意味で音楽は、知っている、知らないなんて垣根を越えてみんなで楽しめる、道具的なものじゃないかと思います。あったほうが良い。いや、無いと困ります!
水野勝&中尾暢樹
ヘアメイク:小林純子
中尾暢樹
スタイリスト:上田リサ
(おわり)