INTERVIEW

矢作穂香

結構決めたら突き進もうと――、「こん抱き」莉子との共通点


記者:桂 伸也

写真:

掲載:18年10月01日

読了時間:約13分

和気藹々と進んだ撮影、次に希望するのは「自分と共感するところが、一つもない」

――キャラクターの設定で莉子は大学生、矢作さんと同じくらいの歳ですよね。共演の中尾さんも同い年くらい?

 そうなんです。

――また莉子のターゲットとなる水野さんが、ドラマとリンクしてちょうど“お兄ちゃん”くらいの歳になるという…みんな本当にドラマの設定にピッタリくらいですね。現場も和気藹々と?

 本当にちょうどピッタリくらいですね。現場も本当に和気藹々で、すごく楽しかったです。撮影日数がすごく少なかったので、より仲が深まった気がします。

矢作穂香

矢作穂香

――撮影はもう終わっているのですか?

 6月に撮り終えました。短期間で撮ったんですが、その間はもう3カ月くらいみんな一緒にいたんじゃないかな、というくらいにみんな仲良くなりました。

――ドラマとリアルの境目がなくなっちゃうくらい?

 確かにそうかもしれないです。でもその中で、みんなで“こういうところが面白いよね”と、ちゃんと客観的になれるというか、役柄についても話したりもしました。

――具体的には?

 先ほどの話にもありましたが「莉子ちゃんって、すごいことをしてるよね」とか(笑)。

――「意外にキツイところあるよね」とか(笑)。

 そんな感じです(笑)例えば柊ちゃん(柊二)は劇中で莉子に対してツンデレだけど「なんでそんなに知らん振りしているんだろう?」とか。一視聴者としてというか、そういうことを語った覚えはあります。シェアハウスでの生活の場面も出てきますけど、その中で「シェアハウスにどれくらい住んでいるんだろう?」とか…。

――あーシェアハウスって楽しそうですよね? ああいう感じで住めたら楽しいだろうなと思います。

 とっても楽しそうですよね。そこで、“家賃はいくらなんだろう?”とか話したりしました(笑)。

――現実的ですね(笑)。

 そうなんです。そんなことを“大学生だから…誰が払っているんだろうね?”とか、そういう些細なことも決めていくと、バックグラウンドというか、深い何かしらの演技の手助けになるんじゃないかな、と思います。

――ではみんなで積極的に演出を考えて、うまく出来上がっていった感じで?

 そうですね。監督やプロデューサーさんを交えて現場で常に話していたので、みんなで作ったという感じがすごくします。

矢作穂香

矢作穂香

――矢作さんを中心に水野さん、中尾さん、そして加村真美さん、入山法子さんと4人の役者さんがおられますが、それぞれの方の印象はいかがでしたか?

 それぞれですか?…まず水野くんは“お兄ちゃん”という感じ。頼れるお兄ちゃんというか。

――やっぱり現場でもかなり頼れる感じで?

 もう、いろいろ。現場でも雰囲気を作ってくださりましたし、BOYS AND MENでもメンバーをまとめられているというのもあるのか、場を盛り上げるような魅力があるので、本当に頼れるお兄さん的な存在でした。中尾くんは…なんだろう? 面白いです!(笑)

――面白いですか? すごいイケメンという印象があったのですが。

 すっごく面白いです!もちろんイケメンなんですけど、すごく面白くて。何が面白いかといわれると、なにかすごく面白いことをしたわけじゃないんですが、感覚が全部面白いというか。

――感覚? 天然な感じですかね?(笑)。

 天然といえるかもしれないですね…(笑)。真美ちゃんは…最初の雰囲気、印象と、撮影で接してきて感じた印象が全然違っていて。最初は可愛いらしい人なのかと思っていたんですけど、実際にはすごくサバサバしていて、そのギャップに萌えました。

――なるほど。加村さんが出演された映画作品では、そんな役柄で出られていたところもお見受けしましたので、雰囲気に合っている感じですね。

 いつも笑ってくださります。大したことを言っていなくても笑っていらっしゃるので、一緒にいて楽しかったです。

――でも役柄としては微妙な関係ですよね。加村さんが演じる佳乃は、莉子とは親友だけど、莉子を慕っている新を影で慕っているという…。

 そうなんです。佳乃にも“ごめんね、気づいてあげられなくて”みたいなことを現場で話したりしていました(笑)。

――内心でギスギスするようなところもあるんでしょうかね?

 どうでしょう、それすら感じないんじゃないですかね、二人は(笑)それでもいいという感じの、お互いの、親友としての愛情というか。

――入山さんは?

 素敵女子! という感じです。私服とかもすごく可愛いし、すごくお洒落です。それは劇中の姿みたいなイメージではなくて、もっとふんわりしたお洒落をされるんですけど、すごく憧れます。翠子(入山さんの役)のように、キリっとした役もできる。でもご本人はすごくふんわりした方で、それこそギャップに萌えて…またギャップ萌えですね(笑)。

――大人な女性として憧れるシンボル的な感じでしょうか。なんだか皆さんすごく個性的ですね。矢作さんも充実した現場を経験されたようにも思えます。今後、こういう役をやってみたいという目標、思いはありますか?

 映画『ゆれる』(2006年、オダギリジョー、香川照之出演)という作品があるんですけど、この中で香川さんが演じた役が、一言でいうとサイコパスみたいな感じの役なんですけど、あんな風に奥に何かを秘めている感じの役をやってみたいです。自分の性格と真反対の役をやったことがないので、そういう役にチャレンジしてみたいです。自分と共感するところが、一つもないような。

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