『LIBYAN GLASS』吉田昇吾・人生初作曲のリード・トラック
――今作の中核となるテイストは?
谷川正憲 UNCHAINは22年やっているんですけど、今回は初めての出来事が起きまして。リード・トラックの「Libyan Glass」はドラムの吉田が作ったんです。これが吉田人生初の作曲で、いきなりこれを出してきてみんな超びっくりするという。
――初めて作曲したとは思えないほどの内容です。
吉田昇吾 びっくりさせたかったんです。
谷川正憲 何でもっと早く作ってくれなかったんだという(笑)。
吉田昇吾 作れるとはあまり思っていなかった部分があって。コードとかもわからないですし。
谷川正憲 楽器はドラムしかやらないしね。昔、エレクトーンやってましたけど。
――吉田さんのドラムプレイは歌心があると感じるのですが、それが作曲面で開花したのでしょうか。
谷川正憲 昔からメロディの良い曲が好きなんだよね?
吉田昇吾 うん。最近特にドラムとかをあまり聴かないかもしれないです。メロディを聴いちゃいます。やっぱりドラマーだとドラムを聴くことが多いと思うんですけど。
――作曲をしようと思ったきっかけは?
吉田昇吾 みんなをびっくりさせたかったんです(笑)。たくさんの人に聴いてほしいというのもあるんですけど、まずはメンバーをびっくりさせたかったというのがありますね。22年という長い間やっているので、そういう刺激が欲しくなると言いますか。
谷川正憲 今回10枚目のフルアルバムで、10年連続出してるんです。常に制作に追われている状況で、その中でUNCHAINの音楽志向的にも「挑戦をやめたくない」というのがあって。変わり続けたいということが常にあります。新しい刺激、新しい風をどうやってこの4人の中で吹かせていくかというのがいつも課題です。その中で今回はこれ以上ないくらいの新しい風が吹いたと。
――しかもリード・トラックですものね。みなさんびっくりしましたか?
谷浩彰 しましたよ。ウワァと思って…。