原因を自分に向けた時に殻を破れた、メロフロート 葛藤も音楽に
INTERVIEW

原因を自分に向けた時に殻を破れた、メロフロート 葛藤も音楽に


記者:村上順一

撮影:

掲載:18年09月24日

読了時間:約15分

『ON THE ROAD』を超える言葉がなかった

KENT

――曲単体ももちろん良いのですが、今作は特に曲順も秀逸だなと思いました。

Yu-Ki 僕らも「これしかないだろう」という感じでした。言葉で説明するのは難しいんですけど、1曲目は「NEVER GIVE UP!!」でそのあとに「僕は走り続ける」がきて、最後は「明日へのメロディー 」というのはなんとなく最初からあって。

DJ KAZUM 曲順も一回バラして再考したんですけど、Yu-Kiが並べ替えたものが実は最初にメモしてあったものと同じで(笑)。

Yu-Ki そうなんです。仮に自分で曲順を組んでいました。でも、みんなと話し合って決めたいと思っていたので、2人の案を参考に組み直していったんですけど、その時はもう自分の最初に組んだ曲順は忘れていて、「これだ!」となったものが結果的に最初のと同じだったというね。

――そのアルバムの締めを飾る「明日へのメロディー 」はインディーズ時代の楽曲なんですよね?

Yu-Ki そうです。まだKAZUMAが加入する前で、僕とKENTの2人で活動していた時の曲です。

DJ KAZUMA 僕はこの曲をフロア(客席)から聴いていました。それもあって思い入れはあります。

Yu-Ki この曲を最後に持ってきたのには「明日へのメロディー」からまた「NEVER GIVE UP!!」に戻るのが良いなと思いました。その前に「ミチシルベ ~Acoustic Ver.~ 」で終わるという案もあったんですけど、「ミチシルベ」がインディーズ出だしたシングル1枚目で「明日へのメロディー」が2枚目と繋がっていた曲だったこともあって、今回もこの2曲を繋げました。

――KENTさんはこの曲に当時の思い出はありますか。

KENT あります。当時のレコーディングでのエピソードなんですけど、当時はなぜかレコーディングになると風邪で声が出ないことが多かったです。何曲か一気に録っていくんですけど、どんどん声が擦れてきてしまって。キーを下げるかという話になりまして。でも、絶対このキーで歌いたいと思っていたので、次の日にもう一回体調を整えてレコーディングさせてもらって、無事に今のキーで完成させることが出来たんです。

――もしかしたら違うキーだった可能性もあったわけですね。

KENT そうなんです。試しにキーを変えて聴かせてもらったんですけど、全然響き方や雰囲気が違いました。だから絶対にこのキーで録りたかったんです。

――最近はレコーディングでは声や体調はどうなんですか。

KENT 最近は割とコンディションを整えているので大丈夫です。なので初期の頃の意識がいかに低かったかということですね。徹底してコンディションをライブやレコーディングに向けて持っていくという意識が変わった1曲でもあります。

――1枚目のアルバム『ON THE ROAD』の時はKAZUMAさんが体調を崩して寝込んでましたよね。

DJ KAZUMA そうですね。僕は『ON THE ROAD』をきっかけに心を入れ替えた部分もあって、そこからはずっと気合を入れっぱなしみたいな状態です。

――体調管理が一番重要だったりしますからね。さて、今作のタイトルは『ON THE ROAD 2』なのですが、これは前作の時から、このタイトルを続けていこうと考えていたのですか。

Yu-Ki いえ、当時は次のアルバムのタイトルまでは考えていませんでした。“ROAD”残しでいこうかなとは考えていたんですけど、結局考えても自分のなかで『ON THE ROAD』を超えられる気がしなかったんです。あと、自分の固定概念かもしれないんですけど、アルバムは統一感がある方が良いなと思っていて。その方が辿っていける感じがあるじゃないですか? 『ON THE ROAD』という言葉はストリートライブを重ねてきた僕らにすごく合っているなと感じていて、この言葉を覚えて欲しいという想いもあります。

――メロフロート=「ON THE ROAD」みたいな感じですね。

Yu-Ki インディーズの時は『MELOFLOAD』『MELOFLOAD 2』というタイトルでアルバムを出していたので、その流れもありつつ、現状『ON THE ROAD』を超える言葉がなかったという感じです。

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