手話はひとつの言語、HANDSIGN 広げたい音楽の新たな表現方法
INTERVIEW

手話はひとつの言語、HANDSIGN 広げたい音楽の新たな表現方法


記者:小池直也

撮影:

掲載:18年09月18日

読了時間:約12分

世代・障害を超えた繋がり

――「僕が君の耳になる」のMVは200万回以上再生されて話題になっていますよね。

TATSU 最近はスマホが普及して、YouTubeで映像を見ながら音楽に触れるのも普通です。もともと映像は絶対いいものにしたくて。衣裳もキャスティングも僕がやりました。それくらい気合いが入っているので、もっと多くの方に見てもらい再生回数も増えていって欲しいです(笑)。

 みやぞんさんは初めてお会いしたんですけど印象的な方でしたね。普通にあの髪型で車乗って来て「はーい!」って。テレビのままでした(笑)。僕らのために即興で曲を作ってくださったり。それから、夜11時までの撮影予定だったんですけど、結局朝5時までかかったり。ハプニングは結構ありましたね。足立梨花さんも朝6時に現場だったそうなので、そのまま向かってくれました。主演の栗山航さんも朝6時半から舞台の打ち合わせだったそうで、寝ないで向かってくれていましたよ。本当に感謝しかないです。

――なるほど。みなさんはダンス、歌、脚本、映像など様々なことにこだわりをお持ちですが1番大切なものは何でしょう?

TATSU 今までは色々なことをやってきましたが、より音楽に力を入れていきたいなと思っています。やはり音楽という形が、1番自分たちの活動をたくさんの人に届けられると感じています。

――ところで、実際にライブに来場したろう者の方は、音をどの様に感じているんでしょうか。

TATSU 全く聞こえない方や少し聞こえる方など様々な状況があると思いますが、スピーカーの低いドゥンという音の振動は特に感じ易いそうです。ワンマンライブではなるべくスクリーンに字幕や映像も出しますし、照明もあるのでライブとして楽しんでいただければと思っています。

――手話ダンスが日本の社会によい影響を与えられるとしたら、それはどんなことでしょう?

TATSU 僕らの地元の神奈川・平塚市とまちづくり財団と行っている「手話ダンスによる健康づくり事業」で市民の皆さんに手話ダンスを教えています。そこには色々な方が来ます。70歳代の方や5歳のこどもや、車いすの方など、70〜80人くらい受講生さんがいて。手話ダンスを目的にしている人が集まって、それぞれ異なる個性があって、認めあって、そしてこどもから高齢者、そして障がい者がいきいきと暮らし続けられるまちづくりが大切だと思います。そういう連鎖が実際に生まれています。

SHINGO 自分たちのライブでもそういうコミュニケーションが生まれていると感じますね。そういう流れがもっと広まっていけばいいなと思っています。

(おわり)

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