自分がやりたいこと全部やる、當山みれい 自身のアンサーソング
INTERVIEW

自分がやりたいこと全部やる、當山みれい 自身のアンサーソング


記者:榑林史章

撮影:

掲載:18年08月29日

読了時間:約13分

2018年という自分のリアルを書きたい

──KREVAさんの「音色」が2004年の曲で、Aqua Timezさんのアンサーソング「P.S.等身大のラブソング」の原曲も2005年の曲です。同じ時期の曲というのは、何か意識してのことですか?

 時代を揃えようと思ったわけではないけど、私と同世代の人がギリギリ知ってる歌を選んだので、自然と近い時期の曲になりました。

 この曲は、歌詞のスタンスが好きなんです。<百万回の「愛してる」なんかよりも 1度ギュッと抱きしめた方が早いだろう>という歌詞がありますが、私自身もいっぱいLINEをするより1回会いたい人なので。実際に会ってその人の顔を見ないと、分からないことはいっぱいあるし。きっとそれを求めてる人は、いっぱいいるんです。結局、告白をLINEでされたら気持ちが萎えるよね、っていうことですね。それをこの曲で、自分なりにアンサー出来たらと思って。

──また、UVERworldさんのアンサーソングは「キミが好きなうた」ですね。バンドの曲ですが、もともとラップパートもあってR&Bっぽい曲だったんですよね。

 UVERworldさんが大好きで、7月にリリースされたベスト盤『ALL TIME BEST』のBD付き初回限定盤を聴いたら、リアレンジでレコーディングし直していて。その優しめのアレンジも好きだけど、当時のアレンジもすごく好きです。

──歌詞で<我慢できずにキミの名前を押した>と出てきますが、これはスマホで履歴として映る相手の名前を押して、電話をかけたということですよね。

 そうです。スタッフさんからは、分かりづらいんじゃないかという指摘もあったから、分かってもらえて良かったです(笑)。実はアンサーソングを、一つのストーリーに見立てていて。「P.S.等身大のラブソング」の歌詞に、<電話越しに聞こえる寝息>という歌詞があって、それに対してアンサーできたらと思ったんです。

──UVERworldさんの原曲「君の好きなうた」のMVには、電話ボックスが出てきて、それに対するアンサーかと思っていました。

 そこまでは考えてなかったんですけど(笑)。でも時代って変わりますし、公衆電話からガラケー、スマホ…と。今はスマホでも、何年かすれば違う何かに変わっているだろうし。その移り変わりの中で、2018年という自分の身の回りのリアルな部分を書きたいと思って、スマホであることを感じさせる<キミの名前を押した>という歌詞には、すごくこだわりました。

──アンサーソングを中心にバラードやミディアムが多いアルバムですが、アッパーな「Tiger」や「Lie」も収録しています。

 ライブをやることを考えると、ミディアムテンポやバラードを聴かせるのもいいけど、やっぱりみんな一緒に盛り上がりたいと思ってくれていると思うんです。デビューシングルの1曲「I Wanna NO feat.SHUN」もノリのいい曲で、ライブの最後にやると、みんな手を挙げてくれたり声を出してくれるんですね。そういうライブで盛り上がる曲を入れたいと思って。このアルバムでは「Tiger」や「Lie」が、そういうタイプの曲かなって思います。

──昨年の『願い E.P.』にフィンランドのクリエーターとコライトで制作した楽曲を収録していますが、「Tiger」はその時に作った曲とのことですね。トラックがすごく格好いいですね。

 自分が個人的に聴く曲は、もちろんR&Bも聴くけど、EDMも多いから、そういう曲も入れたくて。歌詞は、浮気されて別れて、立ち直っていくぜ! っていう気持ちをテーマにしました。別れた相手に皮肉も込めて「ありがとう」って言える、強い女の子が主人公です。海外のクリエーターと作ったからというのもあるけど、女の子が強いのは洋楽的な曲だって思いますね。

 自分の曲って、本当はそうなりたいけどなれないんだよねっていう、ロマンチックだったり可愛かったりする曲が多くて。この曲は角度を少し変えて、別れたのにこんなに強く「ありがとう」と言える女の子になれたらいいなと歌っています。まあ、多少の強がりもあると思いますけどね(笑)。

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