囲み取材に応じたメンバー

 乃木坂46のメンバーが出演する『乃木坂46版 ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」』が8日から上演される、その前日7日に、マスコミに向けて公開ゲネプロがおこなわれ、出演者が囲み取材に応じた。囲み取材には、乃木坂46からTeam MOONの山下美月(18)、伊藤理々杏(15)、高山一実(24)、能條愛未(23)、樋口日奈(20)と、Team STARの井上小百合(23)、渡辺みり愛(18)、寺田蘭世(19)、梅澤美波(19)、中田花奈(23)が登場、そのほかに、タキシード仮面役を務めるモデルの石井美絵子(28)と、演出を手がけたウォーリー木下氏も出席した。

(後)Team STAR=梅澤、渡辺、井上、寺田、中田
(前)Team MOON=能條、伊藤、山下、高山、樋口、石井

 この舞台は、人気少女コミック『美少女戦士セーラームーン』の誕生25周年記念の一環としておこなわれるもので、乃木坂46のメンバーから選ばれた10人がTeam MOON、Team STARの2チームに分かれて、登場キャラクターのセーラー戦士をダブルキャストにて演じる。この日はTeam MOONのメンバーによるゲネプロがおこなわれた。

 『美少女戦士セーラームーン』を演じるにあたり、乃木坂46ならではの特色を、樋口は「同じ乃木坂46として活動してきた中でできた、なんとなくの雰囲気というか絆だったり、五戦士に重なる部分が多くて。物語中にふと目が合ったりするところとか。そこも是非見てして欲しい」とアピールする。

 それぞれの演技だけでなく、プロジェクションマッピングなどの最新技術から、かなり大掛かりな舞台セットなど、さまざまな表現技術を結集し手作られたこの舞台。梅澤は「アニメでの変身シーンがどうこのミュージカルで表現されているかというところを注意して欲しい」と見所を語る。

(c)T・P/MSMN46

 一方で苦労した点をたずねられると、高山はやはりその見所である変身を挙げ「最後の最後までやっていたのが、着替え。一回ステージに立ったら、後ろに掃けてゆっくりしているような暇はない、という感じでずっと動き回っているという感じでしたし」と相当の苦労を重ねた様子を語る。

 また山下は「髪型が、うさぎちゃんっていろんなパーツが付いていて、3トンくらいあるんじゃないかって思うくらい重くて。でもヘアメイクさんとか、本当に今までの『セーラームーン』ミュージカルの方とは別の方が携わってくださって、いろんな方がいろんなことを頑張ってくださって今この姿になっているので、その苦労も感じていただければ」と総力戦で3D化を実現した苦労を振り返る。

 セーラームーンの決まり文句である「月にかわって、お仕置きよ」というセリフにかけて「お仕置きしたいメンバーは?」とダブルキャストでセーラームーン役を務める山下、井上にそれぞれたずねられると、山下は「隣にいる(伊藤)理々杏は、Team MOONの中でもすごく愛され役なんですが、本当に叩きたくなるくらい可愛い。本当に可愛いくて、いつも愛でています」とコメント、対して井上は散々迷った挙げ句、周りのコメントより「自分ですね」と言わされ、笑いを誘う。

(c)T・P/MSMN46

 そんな井上に対し高山は「私が演じるセーラーマーズは、炎を使うことができるんですが、冬場の井上小百合ちゃんをお仕置きして温めてあげたいな、といつも感じています」とコメント、思いやりを見せる。

 一方、Team MOONの中ではどちらかというと演技経験の少なかった高山だが、後輩ながら舞台経験のある能條と樋口の二人のリードでチームがまとまった様子を振り返りつつ「(チーム内は)みんなが高いところを常に目指していたというか、誰かが気になっていたところがあれば、みんなで改良するし、という感じ。みんなに歩幅をそろえて頑張ろう、というよりは、スタート地点が前にいる人に、頑張って歩幅をあわせようという風に私自身はさせていただきました」と演技経験者に喰らいつくように成長していったことを語り「そういったものが迫力というか、一人ひとりの個人の演技につながっていると思います」と共に奮闘を重ね成長したことで作り出したTeam MOONの勢いをアピールする。

 一方で井上小百合はTeam STARについて「Team MOONと比べると、どちらかというと冷静な人間が多くて…」などと語りながら「でもすごく団結力があって、おふざけするときはおふざけするし、真剣なシーンはとてもシリアスにできるし。そんな違いが生まれるチームだな、と。あと楽屋でもみんな仲良しで楽しくて“いいチームだな”と普段から思っています」とチームワークの良さを語った。

(c)T・P/MSMN46

 そんな両チームについて石井は「ダブルキャストで、同じ役で同じストーリーをみんなやっているけど、こんなに変わる? というくらい本当に全く違うものになっているので、私は本当にどちらも見ていただきたい」とそれぞれの演技の特色を感じた様子を語りながら「演出が最新のものと意外とアナログなものが組み合わさって、一つのエンターテインメントの世界を作り上げているのがすごく面白いと思っていて、その世界観で彼女らが汗を流しながら一生懸命沢山声を出して頑張っている姿が重なって、本当に新しいセーラームーンの世界をこの2018年に見ることができる、すごく貴重な場だと思っています」と両チームメンバーへの賞賛の声を掛ける。

 ウォーリー木下氏も「事前情報で“暗い子達がやってくる”という噂だったけど、全然そんなことなくてホッとしてた」などと乃木坂46のメンバーに会うまでのエピソードを語り笑いを誘いながら「なかなか本気を出さないなとずっと思ったけど、やっぱり最後はすごいんですよ。今回はいろいろ準備が大変な中で作っていて、みんなも初めての作り方に戸惑いながらやっていたけど、ある日突然“この作品は、こうすればいいんだ”という感じが、みんなの中でできたので、その日から瞬間的にメチャクチャ面白くなりまして」と乃木坂46との仕事に大いに面白さを感じた様子を振り返る。

 そして「そういう頭の良さなのか、勘のよさなのかは分からないのですが、そういう野生の鋭さみたいなものがとてもこの舞台に出ているので、ただのマンガ原作というか、それを超えた大きなミュージカルの作品として出来上がるものになったと思う」と絶賛の声を上げていた。

 なお、キャストの配役は以下のとおり。

Team MOON
セーラームーン/月野うさぎ
山下美月
セーラーマーキュリー/水野亜美
伊藤理々杏
セーラーマーズ/火野レイ
高山一実
セーラージュピター/木野まこと
能條愛未
セーラーヴィーナス/愛野美奈子
樋口日奈

Team STAR
セーラームーン/月野うさぎ
井上小百合
セーラーマーキュリー/水野亜美
渡辺みり愛
セーラーマーズ/火野レイ
寺田蘭世
セーラージュピター/木野まこと
梅澤美波
セーラーヴィーナス/愛野美奈子
中田花奈

 また、加えて映像にて登場するキャラクターのクイーン・セレニティ役を白石麻衣が担当する。【取材・撮影=桂 伸也】

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