黒人演歌歌手のジェロのデビュー10周年コンサート“感謝感激”が2月24日、千葉市民会館で1000人のファンが集まり行われた。

 2008年2月20日にシングル『海雪』で衝撃的なデビューを飾ったジェロ。一聴しただけでは日本人としか思えない情感溢れる歌唱と、独自のヒップホップスタイルの衣装とダンスで瞬く間に日本の音楽界を席巻。セールスは30万枚を超えるとともに、その年のすべての音楽賞にて最優秀新人賞を獲得。念願の紅白歌合戦への出場も果たした。あれから10年、演歌歌手として正統派路線を進みだしたジェロはR&Bの遺伝子を生かした独自の歌唱と外国人特有のファッショナブルさとで、日本の演歌・歌謡界には無くてはならない個性と存在感を示し続けている。

桂由美の衣装で歌うジェロ

 コンサートではこの日のためにアメリカから来日した母が見守る中、いつかはやりたいとジェロ自身が思い描いていた亡き祖母とのデュエットが実現。ジェロが幼少の頃、休日のたびに遊びに行き、祖母と母との3人でカラオケを楽しんでいた当時の祖母の歌唱映像がステージスクリーンに映し出され、思い出深い田端義夫の『かえり船』をジェロがデュエットで歌うという演出に、客席で見つめていた母も号泣しジェロ本人も感極まった。「おばあちゃんがいなければ、僕が日本へ来ることも演歌歌手としてこうして歌うことも無かった。天国で聴いているおばあちゃんに、感謝の気持ちを込めて歌いたかった」とジェロは亡き祖母に語りかけるように話した。

 またコンサートの第1部では、ブライダルファッションデザイナー・桂由美から衣装提供された昨年のパリコレ出品作品の西陣織のスーツに身を包み熱唱。

 得意のヒップホップダンスも披露するなど、コンサートは始終、大きな声援と熱気とに包まれていた。

 最後は、「この10年間、自分を応援してくださった全ての皆様に感謝いたします!」とデビュー曲の『海雪』でラストソングを締めくくった。

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