歌で誰かを助けらえるように、FUKI ラブソングを歌う理由
INTERVIEW

歌で誰かを助けらえるように、FUKI ラブソングを歌う理由


記者:榑林史章

撮影:

掲載:18年05月04日

読了時間:約8分

 シンガーソングライターのFUKIが4月25日に、デジタルEP「I LOVE YOU」をリリース。シェネルや平井大などを手がけるプロデューサーのEIGO氏に見出され、2015年にシングル「キミじゃなきゃ」でメジャーデビュー。以降数多くのラブソングを歌い、歌詞の切なさが女性を中心にSNSで話題になったほか、2016年には「ホンモノの恋、はじめませんか?」が、LINE MUSICリアルタイムランキング1位を記録した。本作はクリス・ハートのカバーを中心に、秦基博、SUPER BUTTER DOG、Rakeといったアーティストの楽曲をカバーして収録。「ラブソング=ライフソング。いろんなラブソングを楽しんでほしいと思って選曲した」と話す。彼女がこのシングルに寄せる想い、カバーにおけるこだわり、大好きな海について聞いた。【取材・撮影=榑林史章】

昔はこういう歌い方ができなかった

「I LOVE YOU」

――表題曲「I LOVE YOU」は、クリス・ハートさんのカバーです。

 デビュー前から様々な方の楽曲をカバーさせてもらっているのですが、純粋に好きだと思う曲を選曲し、ライブで歌ったり作品にしてきました。その中で、今どうしても歌いたいと思った楽曲がクリス・ハートさんの「I LOVE YOU」でした。

――2014年の楽曲ですが、どんな風に出会ったのですか?

 自分の中ではカバーをする事は“自分の歌を見つけること”でもあるので、普段から良い曲はないかと探していました。でもこの曲は、テレビなどで流れているのを耳にしたのがきっかけだと思います。ふとした時からあの曲が頭の中でリピートさて気になりました。

――いちばんグッときたポイントは?

 歌詞ですね。第一印象としてすごく切なくて、悲しい歌だと思いました。けど曲を聴いているうちに“あたたかさ”も感じました。歌詞には書いてませんが、“あたなに出会えて良かった”という“感謝”も伝えているのかなって。そのポジティブな解釈を、私なりに表現したいと思いました、

 原曲を何度も聴いて、クリス・ハートさんがどんな気持ちで歌っていたかを想像し、それを自分の中でかみ砕いて。私が思い描く曲の解釈と照らし合わせながら、歌い方や表現方法を考えてレコーディングしました。

――クリス・ハートさんはキーが高くて、男がカラオケで歌おうと思うととても出なかったりしますけど。

 私もキーが高く苦労しました。けど、その高いキーが出るとすごく気持ちいいんですよね。

――<泣いても 泣いても>というフレーズのところは、声のかすれ具合が歌詞とも合っていて、胸に響きました。

 ありがとうございます。そこの表現の仕方は、とても難しかったです。悲しいけど最終的に前向きさがある楽曲だと思ったので、悲しく歌うのか明るく歌うのか、すごく迷いました。1曲を通して、悲しさから徐々に前向きになっていく様子を表現したいと思ったので、そこは上手くできたかなと思います。

――FUKIさんの歌声は、囁きとは少し違う、空気成分多めで息づかいを駆使したものだと思いますが、この歌い方はいつから?

 昔はこういう歌い方が全くできなくて、とにかくパワーで歌っていたんです。でも年齢を重ねていくにつれて、その年齢に合った歌い方とか、パワーだけではない違った歌い方をもっと追求したいと思いました。

――きっと細かいテクニックもあると思うんですが。

 あると思いますが、私の場合は感覚的にやっている部分が大きいですね(笑)。何回も歌って練習して感覚を掴みます。でも今回の「I LOVE YOU」は、テクニックよりも感情の流れを大事にしていて。表現の仕方に気を配ってレコーディングしました。

この記事の写真

写真はありません

記事タグ 

コメントを書く(ユーザー登録不要)

関連する記事