光を掴みたい、Gacharic Spin キラキラと輝き放つゴチャ混ぜ感
INTERVIEW

光を掴みたい、Gacharic Spin キラキラと輝き放つゴチャ混ぜ感


記者:榑林史章

撮影:

掲載:18年04月23日

読了時間:約11分

アレンジで歌詞の聴こえ方が変わる

──クレジットは全部Gacharic Spinになってますけど、曲作りはどんなやり方ですか?

オレオレオナ(左)とF チョッパー KOGA(撮影=榑林史章)

F チョッパー KOGA まずテーマを1つ決めて、それに向けてみんなで歌詞と曲のアイデアを出していきます。「Redline」は最初にオケがあって、それに対してみんながメロディを出し合ったので、ここは誰々のメロディでここは誰々のという感じで、各メンバーのアイデアが入り交じっています。

オレオレオナ 一人で作るよりも時間がかかるけど、そのぶん一人では出せないアイデアが出るし。いろんな血が入っているから、ガチャガチャしていて、それがGacharic Spinの音楽です。ただ最終的にアレンジも含めて、トータルでまとめるのは、はな(Vo&Dr)ちゃんなので、一番大変なのは彼女ですけどね。

 「愛Scream」という曲は、最初はラップの部分だけがあって、その世界観から膨らませて作りました。歌詞は、同じテーマでもメンバーによって違う考え方だったりするので、それが入り交じるのが逆に面白いです。そういうパズルをする作業は時間がかかるし、正直大変な時もあるんですけど楽しいですよ。

──女の子が聴いてグッときそうな歌詞だと思いましたけど。

オレオレオナ ああ。「愛Scream」とかは、意外と男性ファンの方も「分かります!」って言ってくれますよ。私も最初は女の子が聴いて「分かる」ってなる歌詞なのかなと思っていましたけど、男性にも響くんだなって発見でした。

F チョッパー KOGA もしこの曲がバラードやミディアムテンポの曲調だったら、もう少し女性向けの曲に聴こえたかもしれないけど、“ガチャピン節のロックな恋愛ソング”と言うか…こういうハードなサウンドでラップが入っていたりする展開が面白い曲だから、男性にも響くものになったのかなと思います。

オレオレオナ 最初は明るいメジャーコードでテンポもゆっくりめだったんです。それが、今のアレンジに変わってから、曲の聴こえ方や歌詞の捉え方が変わりましたね。

F チョッパー KOGA アレンジでこんなに届き方が変わるというのは、私たち自身でもびっくりしました。今までもアレンジの段階でテンポを変えたことはあったけど、歌詞がすでにしっかりある状態で変えたことはなかったから。こうした歌詞の届き方の変化は、みんなで「こんなに違うんだね」って驚きました。

オレオレオナ 「幸せのサイン」なんかはハードなサウンドですけど、最初はバラードだったんですよ。ただ全体のメロディ感や、サビにかけて胸を掴まれるような持って行き方は、バラードの良さをすごくいい形で残せたなって思います。そういう意味では、いろいろな発見があった制作でした。

──「年齢不詳の魔女になりたい」なんかは、ユーモアたっぷりの可愛さがあって、こういう曲もGacharic Spinらしいですね。

オレオレオナ 歌っているのはTOMO-ZOなんですけど、まず最初に<年齢不詳の魔女になりたい>というサビのフレーズがあって、それで作っていったんです。

F チョッパー KOGA タイトル案はいろいろ考えたよね。「根本的に顔変えたい」とか(笑)。

オレオレオナ そうそう。そういうくだらないタイトル案を100個くらい出して、1周回って最初の「年齢不詳の魔女になりたい」に決まりました。TOMO-ZOは本当に年齢不詳で、そういうTOMO-ZOに対してメンバーみんなが感じていることを出し合って歌詞ができていきました。ただこれは、TOMO-ZOだけのことじゃないと思うんです。いつまでも自分の好きな服を着ていたいし、若くいたいと思うし。格好良く言うと、“自分の芯を曲げたくない”みたいなメッセージのある曲です。

F チョッパー KOGA この曲は、ライブでもやっていて。よりみんなで楽しめるようにと、まいがダンスを考えてくれて。

──どんなダンスなんですか?

F チョッパー KOGA TOMO-ZOをイメージしているので、へんてこな部分もありつつ、かわいさもあって。間奏ではまいがダンスをバキバキに踊る見せ場もあったり、そのゴチャ混ぜ感がGacharic Spinらしい曲です。

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