ドラマ「BG」で感じた木村拓哉さんの演技の変化
このクールで筆者がよく見ているドラマの一つに、木村拓哉さん主演のドラマ『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系、木曜よる9時)がある。このドラマを見ていて感じるのは、木村さんの演技の変化だ。
民間警備会社のボディーガードに焦点を当てたドラマで、チームには上川隆也さん、斎藤工さん、菜々緒さん、間宮祥太朗さんがいる。そのチームの課長・村田五郎演じる上川さんはベテラン俳優だが、以前、日本テレビ系ドラマ『エンジェル・ハート』で主人公の冴羽りょうを演じていたこともあってぴったりの配役。この意見は役者としては宜しくないだろうが、時折、冴羽の姿に重なるときがある。
さて、主人公の島崎章を演じる木村さんだが、このドラマでは演技力が光る。まず、警護対象者に襲いかかる難敵との格闘シーンだ。殴り合いだけでなく、身をかわし、関節技に持ってくる動きは華麗で、相当な練習を積んだものと思われる。
そして、筆者が注目するのはセリフや役の立ち回りの変化だ。木村拓哉さんと言えば、木村さん独特の言い回しや立ち回りがある。良くも悪くもそれが印象に残り、役というよりも「木村拓哉」が前面に出ていた。
しかし、今回のドラマではそれが薄い。役どころが、ボディーガードで、過去に「闇」を抱えるあるいは「父親」というところもあるかもしれないが、木村さんが演じている役ではなく、主人公の島崎章そのものに見え、役に染まっている。
もともと演技力が高く評価されていた木村さん。『華麗なる一族』(TBS系ドラマ)や『武士の一分』(映画)など難役に挑戦し見事に演じきったが、今回のような現代ドラマにおいてのこうした演技は重要かと思われる。本人にとってこのドラマは今後の役者人生で大きなターニングポイントになるのではないか、と勝手ながらに考えてしまう。
さて、木村さん演じる章の元妻・小田切仁美役に山口智子さんが務めることが決まったそうだ。1996年放送のフジテレビ系ドラマ『ロングバケーション』以来22年ぶりの共演で、当時は恋人役だった。まさに、演技に「木村拓哉」が色濃く出ていた時代。久々の共演でどういう演技を見せてくれるのかが気になるところだ。
ストーリー展開も面白く、チームメイトと時間を確認する「誤差無し」という言葉も流行り出している。ますます注目される同ドラマの物語のゆくへとともに木村さんの演技に注目していきたい。【木村陽仁】
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