今年もグラミー賞の季節がやってきました。当今回注目したいのは『最優秀新人賞』。昨年は正式な音源リリースをしていなかったにも関わらず、チャンス・ザ・ラッパーが受賞して話題になった事も記憶に新しいですね。(写真=Getty Images)

 今年ノミネートされているのは、アレッシア・カーラ、カリード、リル・ウージー・ヴァート、ジュリア・マイケルズ、SZAの5名です。どのアーティストも甲乙付け難く、個人的にはSZAも捨てがたいのですが、昨年よく聴いたアレッシア・カーラを推していました。結果、アレッシア・カーラが『最優秀新人賞』に輝きました。

 アレッシアはカナダ出身のシンガーソングライター。21歳。13歳時からYouTubeに自身のチャンネルでカヴァー曲など演奏をアップし続けていた事がきっかけとなり、2015年にヒップホップの名門レーベルであるデフ・ジャム・レコーディングスと契約。デビュー曲「Here」で注目を浴びる事になりました。

 2017年はディズニー映画『モアナと伝説の海』の主題歌「How Far I'll Go」、そして前掲のZeddとのコラボレーション曲「Stay」が話題となりました。なお後者は『最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス賞』にもノミネートされています。つまり乱暴に言ってしまえば、YouTuber出身のシンデレラ・ガールがグラミー賞を射止めようとしているのです。

 「Stay」の素晴らしいところは、フック(サビ)。時間が止まったかの様にリズムが消え、アレッシアの美しくうねる様なメロディがピックアップされ、その後に繋がる躍動感ある間奏、素晴らしいですね。さらにそれに伴った歌詞にもうっとりします。

 <All you have to do is stay a minute/Just take your time/The clock is ticking, so stay/All you have to do is wait a second/Your hands on mine/The clock is ticking, so stay>

 <1分だけ待って/慌てないで/時は過ぎていく、だから待って/1秒だけ待って/手を重ねて/時は過ぎていく、だから待って>

 筆者のなかでは、アレッシア・カーラを昨年、よく聴いていましたし、『最優秀新人賞』を獲ると予想していたので、その予想が当たり嬉しい限りですが、彼女が最優秀新人賞を獲っても獲らなくても、私が彼女の音楽を愛している事は変わりません。

 なお、授賞式の模様は、WOWOWライブで1月29日午後10時から、リピート放送はWOWOWプライムで2月18日午後4時から放送されます。【小池直也】

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