1985年に亡くなった坂本九さんの妻で女優の柏木由紀子が7日、長女の歌手・大島花子と次女の女優・舞坂ゆき子とともに『Christmas Concert 2017』をおこなった。開演前には報道陣による囲み取材に応じ、6日に発売された、坂本九さんの遺作を新たにコーラスとストリングスを加えたバージョンで録り直したシングル「心の瞳」について、今年三十三回忌にあたる坂本九さんとの思い出などを語った。合唱曲として教科書にも載る「心の瞳」。中学生からの手紙をきっかけに、柏木は「私たちも歌い継いでいこう」と12年前に始めたコンサートを振り返る。

 『Christmas Concert 2017』は、3人が「ママ・エ・セフィーユ」として2006年のクリスマスから毎年開催しているクリスマス恒例のコンサート。「心の瞳」は当時から坂本九さんの歌声と重ねてコーラスを披露しており、評判を呼んでいたという。

 「心の瞳」は坂本九さんの最後のシングル「懐しきlove-song/心の瞳」のB面として発売された楽曲。荒木とよひさ作詞、三木たかし作曲による同曲は数多くのアーティストにカバーされ、中学校の音楽の教科書に掲載されるなど、合唱曲としても認知されるものとなった。

 この日、3人は坂本九さんが好きだったという青色のドレスをお揃いで着用。「心の瞳」について柏木は「カセットテープだったと思うんですけど、『僕たちのことを歌った曲だよ、聴いたら泣いちゃうよ』と語っていたことを覚えています」と当時の坂本九さんのお気に入りの楽曲だったことを明かす。

リハーサルの様子

 レコーディングを振り返り、大島は「父のボーカルをレコーディングスタジオで聴くことができて感無量でした」とコメント。舞坂も「とても光栄なことだと思います」と世界的なアーティストだった父親との“共演”を喜んだ。

 また、『Christmas Concert』について「12年前になるんですけど、中学生の方々にたくさん手紙を頂いて。『心の瞳』を歌っているんですよと。坂本九を知らない中学生の方々が歌っていると知って、じゃあ、私たちも歌い継いでいこうとこのコンサートを始めました」と語る。

 さらに、大島は「母がクリスマスイブが誕生日で古希(70歳)を迎えて、父の三十三回忌で、コンサートも12回目を迎えて特別なものになると思います」と意気込んだ。

 70歳を迎える母親について、大島は「身内が言うのも何ですが、叶わないなと」美しい容姿を保つ、柏木に目を細める。柏木は「上手く育てたので(笑)」と謙遜。

 誕生日には、大島と舞坂の娘2人で誕生日パーティーをおこなうという。大島は「毎年テーマを決めてやっています。去年は69ということで“ロック”をテーマにサングラスをかけるなどして」と今年もサプライズを用意していると話す。

 最後に、柏木は「『心の瞳』はテレビで披露することができなかったので、数多くの皆さんに32年も経ったなんて思えないような、この生き生きとした声をたくさんの方に聴いて頂けたら嬉しいです」と期待を寄せた。【取材・撮影=松尾模糊】

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