DROP DOLL「大きな翼を広げて羽ばたきたい」結成１周年ワンマン：【音楽】

　現役女子高生３ピースバンドのDROP DOLL（ドロップドール）が11月23日に、東京・青山RizMでワンマンライブ『DROP DOLL　1st ANNIVERSARY !　〜 spread our wings 〜』をおこなった。25日にバンド結成１周年を迎える彼女たちのアニバーサリーライブで、ゲストに人気YouTuberのしばなんと女子総合格闘家のKINGレイナが登場し、DROPDOLLの１周年を祝した。ライブは12月13日にリリースされるメジャーデビューシングル「未完成なDreamer」や「JUST MY WAY」など披露し、デビューへ向けて大きな一歩を踏み出した。

10年先も３人で羽ばたいていきたい

ライブのもよう（撮影＝岡田裕介）

　会場の青山RizMには多くのファンがこのアニバーサリーをお祝いしようと訪れていた。開演時刻になると会場は暗転、重厚なSEが流れ、U（BassVocal）、J（DrumVocal）I（GuitarVocal）の３人がステージに登場。ギターのフィードバック音が鳴り響くなか、Uのその見た目とは裏腹なパワフルなリズムで高揚感を煽っていく。オープニングナンバーは「JUST MY WAY」を現役高校生らしいフレッシュなパフォーマンスで魅せる。リズミックなステージングと演奏は爽快感溢れていた。

　「今日は一つになって楽しみましょう」と続いてメンバー紹介。Jのクリスピーなドラム、Uのアタッキーなスラップ奏法、Iの伸びやかなギターリードと個々のアイデンティティを提示。Uは「今日は特別な日です。さっきまですごく緊張していたけど、今はワクワクしています。この濃い１年間を次の曲で感じてもらえたら嬉しい」と話し、「STORY」へ。Iのヘヴィーなギターリフが印象的なナンバーだ。３人によるアグレッシブなサウンドでオーディエンスを盛り上げていく。

　Jは「青山RizMは８カ月前に初めてライブをやった場所です。ここからまた５年、10年先も３人で羽ばたいていきたい」と宣言し、新曲の「Little Deep Love Song」を届けた。ハードでアッパーな曲調の上に切ないメロディーが感情を揺さぶりかけてくる。今の彼女たちの等身大ともいうべき楽曲の一つで、これから共に成長していく感覚を与えてくれた。

　続いて12月13日にリリースされるデビューシングルから「We Go」を披露。UとJによるタイトなリズムがズシッと体に響いてくるナンバー。タイトルからも伝わってくるように、ここにいるみんなと一丸となって進んでいこうという決意が音になって表れているようだった。演奏している時のクールな表情に、時折見せる等身大の笑顔も印象的であった。

　Iは「私たちにとって音楽は大きな存在、自分たちが落ち込んだ時に勇気を与えてくれたり、前向きな気持ちにさせてくれる音楽の力はすごいなと思います。だからこそ、ここにいるみんなの人生にDROP DOLLの曲が関われたらいいなと思いでバンドをやっています。この瞬間から大きな翼を広げて羽ばたいていきたいです」と力強く決意を語り、最後はデビューシングルのリード曲「未完成なDreamer」。Jは涙ぐみ、歌に詰まってしまう場面もあったが、すかさず２人がJをカバーするコンビネーションに絆、三位一体を感じた瞬間。輝かしい未来へ向けて一歩踏み出しライブを終了。

ゲストが１周年をお祝い

（撮影＝岡田裕介）

　ここからはゲストの人気夫婦YouTuberのしばなんと女子総合格闘家のKINGレイナが参加し、ミニトークコーナーへ。
　しばなんとKINGレイナに質問を投げかけ盛り上がったトークコーナーに続き、３組によるスペシャルセッションのコーナーへ。しばゆーとKINGレイナのツインボーカルにあやなんがキーボード、それをDROP DOLLの３人がハードエッジなサウンドで「Happy Birthday」を披露。６人よるエネルギーに満ちたパフォーマンスで届けた。演奏後、サプライズで巨大なデコレーションケーキも登場し、会場全体で「We are DROP DOLL」と叫び、アニバーサリーライブは大団円を迎えた。

　ライブ後に開かれた囲み取材では、「楽器が恋人です」と恋愛よりもバンドが楽しいという彼女たちの音楽愛に満ちた言葉が印象的だった。学校が終わった後も５時間ほどスタジオで練習しているという、音楽漬けの毎日を送っている。その成果も確実にライブに反映されていたはずだ。

　12月にメジャーデビューを果たす彼女たちの次の目標は日本武道館、彼女たちの飛躍に期待感が高まったワンマンライブであった。