3人組ヒップホップグループ・スチャダラパーが3日、大阪市住之江区のインテックス大阪で開催された、音楽とお笑いのフェス『KOYABU SONIC 2017』に出演。2人組ユニット・EGO-WRAPPIN’とのコラボ曲を含めて全7曲を熱唱したほか、フェスを主宰する吉本新喜劇座長の小籔千豊やお笑いコンビ・ダイアンとのコラボレーションを披露し、3年ぶりの同フェスを大いに盛り上げた。出演後には報道陣の囲み取材に応じた。

 小藪が音頭をとる「音楽と笑いの融合」をテーマにしたフェスティバル“コヤソニ”。今年の開催で8回目を迎えたが、前回開催は20015年、3年ぶりとなる復活を遂げた。5日までの3日間、インテックス大阪で開催され、第1回からすべて出演するスチャダラパーは初日のステージに登場した。

BOSE、楽屋に感激

ライブパフォーマンスのようす

 小藪の「この方々で大いに盛り上がっていただきたい」との声に呼応して躍り出たステージで、スチャダラパーは、MC・ロボ宙も交えた楽曲「MORE FUN-KEY-WORD」を披露。立て続けに「ライツカメラアクション」、新曲の「セブンティーン・ブギ」を熱唱し、「GET UP AND DANCE」では観客の熱気が一気に高まった。

 MCに立ったBOSEは“コヤソニ”が一時中止された際の気持ちを「切ない」と表現し、3年ぶりに大阪の地で開かれた同フェスの楽屋で見るお笑い芸人に感激。「千鳥の大悟が寝てるのが見れたり、中川家の礼二とゆりあん(レトリィバァ)の小さいコントが始まったり。嬉しいわあ」と語り、普段のフェスでは感じられない楽しさを久しぶりに噛みしめているようだった。

 そして、「レッツロックオン」「よさGなスキャット」を披露した後、EGO-WRAPPIN’とのコラボレーション曲「ミクロボーイとマクロガール」をこの日のために持ってきた。舞台上に姿を現したEGO-WRAPPIN’のボーカル・中納良恵のテンションも高く、「Are You Ready?」と呼びかけると、観客は大きな声で反応し、魅惑の共演に会場は沸いた。

 計7曲を歌い上げると、小藪がステージに登場。すると、BOSEはこの日のためにビッグゲストを呼んでいると切り出す。「『今夜はブギー・バック』ですよ」と、スチャダラパーと歌手の小沢健二がコラボした楽曲名を口にし、観客は万雷の拍手で応じた。

 出囃子のごとく小沢の楽曲「ラブリー」が流される。ところが、期待された小沢は姿を見せず、登場したのはなんとダイアン・西澤。京都・太秦で俳優として活動しているという“岸大介”に扮していた。さらに、仕切り直しとばかりに再び「ラブリー」を流して呼び込んだが、今度はダイアン・津田が鈴木雅之ならぬ「すずきまさゆき」になり切って登場。そのまま小藪を交えたまさかのコラボレーションに突入し、ボケとツッコミを交えながらの『今夜はブギーバック』を歌い切った。

オザケンから電話

囲み取材に応じたスチャダラパーと小藪、ダイアン

 パフォーマンス後、スチャダラパーと小藪、ダイアンの2人は囲み取材に応じた。BOSEは歌唱後に小沢から電話があったことを明かし、「ダイアンのことを説明したけど、ほとんど伝わってなかった」と話すと6人は大爆笑。ただ、「『面白くしてくれてありがとう』って言ってました」と小沢の言葉を伝えた。

 コラボ企画のきっかけを問われた小藪はスチャダラパーに「今回どうしましょう、『岸大介』『すずき』プランがあるんですが…これちょっとヤバイで」としつつも、ユーチューブに公開されている動画を紹介。すると、スチャダラパー側も快諾し、BOSEは「何か勝算があることをやりたい(笑)。岸大介か…ヤバイねって3人で。でも、何とかなるだろって」と、大阪ならではのパフォーマンスに惹かれた面があったようだ。

 また、この日の話題はダイアン・津田が登場した際、挨拶の声が小さかったことに集中。小藪や西澤が津田をイジる中、BOSEも「だいたいね、芸人さんと絡むと『ステージ上で声がでかい』と思う。でも、『ちっちゃ』。焦って僕、サポートしたもん」と津田の声の小ささに驚いたことを明かし、場を爆笑に包んだ。

 散々イジられ続けた津田は、ステージ上でソロを披露するシーンもあった。「そりゃあ気持ちよかったですよ。歌手の方の気持ち、ちょっとだけ感じれました」と胸を張ってコメントしたが、その場の誰もが沈黙。「こんなスベリいる?」と苦笑いの津田だった。【取材・撮影=小野眞三】

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