傳彩夏、鹿沼亜美、田辺奈菜美の3人からなるガールズユニット・OnePixcelが22日に、東京・Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREで、結成2周年記念した単独ライブ『2nd Anniversary LiVE』をおこなった。18日にリリースされたばかりの1stアルバム『monochrome』の楽曲を中心に、アンコール含め全19曲を披露した。この日は、生バンドによるグルーヴィーでハードエッジなサウンドと、それにも負けない3人のコンビネーション抜群のダンスの相乗効果でオーディエンスを魅了。アンコールではサプライズで2周年を祝うケーキも登場し、アニバーサリーライブは大団円を迎えた。【取材=村上順一】

なんか余韻に浸っちゃう…

OnePixcel(撮影=岡本隆史)

 この日は季節外れの台風21号が関東に急接近。外は雨風が強いにも関わらず、会場には多くのファンが2周年を祝おうと集まっていた。開演時刻になり暗転すると、Linkin Parkの「Faint」が流れ、サポートメンバーがステージに登場。そして、本日の主役であるOnePixcelの3人も、初期の時に着用していた衣装でステージに。

 オープニングナンバーは「SAKURA SAKU」。生バンドによるヘヴィラウドなサウンドが会場に響き渡り、3人もそのサウンドと融合し、力強いダンスパフォーマンスと歌を聴かせた。間髪入れずに「YEAAAHHH!!!!」「FREEDOM」と立て続けにメドレー形式で届け、「RUN」ではオーディエンスもサビをシンガロングし、序盤からロックバンド顔負けの怒涛の畳み掛けを魅せた。

 1発目のMCでは、このMt.RAINIER HALLは2年前にOnePixcelが初ライブをおこなった、思い出の地であることを語り、鹿沼は2年前を思い出し「なんか余韻に浸っちゃう...」と感傷的に呟いた。思い入れのある由縁の地ということもあり、「みなさん盛り上がってください!」と投げかけ、「Cinderella Girl」へ。軽快なステップが印象的で、クールさとキュートさの絶妙なバランスを見せた。

 ここで3人がステージを後にすると、ステージ後方のスクリーンにレッスンや楽屋風景など、オフショット映像が映し出された。映像が終了すると、黒い新衣装にチェンジした3人が再びステージに。ハードナンバー「Analoganize」を披露。傳のサビでの腕を使用したスピーディーな振り付けにオーディエンスも歓声を上げる。

 鹿沼は「衣装がズボンに昇格しました!」と嬉しそうに話す。田辺は「私だけ靴が2年間変わってない...」と暴露し、傳は「ターバンを取りました!」とトレードマークになっていたターバンからの卒業など新衣装について語り合った。最後に「みんな大人っぽくなったね」と満足そうな表情。

 和気あいあいとしたガールズトーク全開のMCに続いて、こんな雨の日に聴きたくなる楽曲「seven colors」。グルーヴィーなファンクビートと、胸をキュンとさせるような歌詞が印象的なナンバーで、凛とした歌声も相まり、オーディエンスを扇情させ、腕をクルクルと回転させ一体感を高めた「umbrella」と展開。MCでは先ほどのオフショット映像を見て「OnePixcel青春してる」と感想を話す。その映像のなかでも歌っていたMONGOL800の「あなたに」を、「今日は歌わないから」と告げると、オーディエンスから「え〜」という声が。「今やってほしい」の声に応え、特別に会場全体でサビをシンガロングする場面も。

 ニューアルバムのオープニングを飾る「Time」に続いて、盛り上がり必至のナンバー「TONDEKE」では、メリハリのあるダンスと体を弾ませたくなるビートで高揚感を煽り、続いての「Hungry Calorie Monster」ではステージを降り客席でパフォーマンスする3人。そして、「hello, wonder star」から、メンバーがお気に入りの楽曲だと話した「Blue Ocean」を届ける。OnePixcelの活動とリンクしているという歌詞が、リアルさを醸し出し、彼女たちのこれからのマストナンバーになっていくことを予感させた。

OnePixcelを見つけてくれてありがとう

OnePixce(撮影=岡本隆史)

 ここからライブはラストスパートに突入。この夏たくさん歌ってきたと投げかけ1stアルバム表題曲「monochrome」を披露。ミディアムテンポでストーリ性のある情景を映し出すナンバー。どこかR&B要素を感じさせ、少し背伸びした彼女たちの未来を映し出しているようだった。続いて、ストリングスのスタッカートのイントロが印象的な「KICK START」で体を震わせ、ポップなロックサウンドが心躍らせる「S」へ。元気いっぱいなステージングでボルテージは最高潮まで昇りつめるなか、本編を終了した。

 アンコールではニューアルバムから「be with you」と「Beautiful Lady」を3人だけで披露。メリハリの効いたダンスと歌で展開。そして、2周年を迎え、1人ずつコメントを話すことに。

 田辺は「この1年間で歌もダンスも上手くなったと褒められました。1周年記念の時は自分に自信がなくて...。でも“ワンピク愛”が強いので、こうやってライブをやらせてもらってすごく楽しいです。50、60歳になってもワンピクでいたいです」と告げた。

OnePixcel(撮影=岡本隆史)

 傳は「2年間やってこれたのはみなさんのおかげです。本当に周りの人たちに恵まれたなと思います。私、塩対応と言われんですけど、心の中は砂糖ぐらい甘いんです! なので、砂糖なんだなと思って接してください(笑)」と胸中を話し、感謝を述べた。

 鹿沼は2人の話を聞いて泣きながら「ここに初めて立った時のことを思い出しました。アーティストになりたいと思っていた夢が叶って、こんなにファンの方がいてくれて幸せです。今日ここには日本武道館に立っているのと同じ気持ちです。本当にOnePixcelを見つけてくれてありがとうございます」と、過去を振り返りながら感謝を綴った。

 そして、サポートメンバーを呼び込み、最後の曲に突入しようとしたところでサプライズが。奏でられたのは「Happy Birthday」。ベースの横倉和夫が男らしい歌声で2周年をお祝い。ケーキも登場し、3人は感動の涙のなかロウソクを吹き消し、アニバーサリーを会場全体で祝い、歓喜のなかラストは「One2Three」をバンドサウンドで披露。開放感溢れるロックチューンはラストを飾るのに相応しいナンバー。元気いっぱいのパフォーマンスで『2nd Anniversary LiVE』の幕は閉じた。

セットリスト

01.SAKURA SAKU
02.YEAAAHHH!!!!
03.FREEDOM
04.RUN
05.Cinderella Girl
06.Analoganize
07.seven colors
08.umbrella
09.Time
10.TONDEKE
11.Hungry Calorie Monster
12.hello, wonder star
13.Blue Ocean
14.monochrome
15.KICK START
16.S

ENCORE

EN1.be with you
EN2.Beautiful Lady
EN3.One2Three

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