全国ツーマンライブツアー『Butterfly in the stomach』のファイナルをおこなったBURNOUT SYNDROMES

 大阪発、平均年齢24歳の青春文學3ピースロックバンド・BURNOUT SYNDROMESが7月6日に、東京・渋谷WWWで全国ツーマンライブツアー『Butterfly in the stomach』のファイナルをおこなった。6月23日の岡山IMAGEを皮切りに全国6カ所をtacica、シナリオアート、Lenny code fictionらと廻るというもの。ツアーファイナルでは彼らの3ピースバンドの憧れの先輩であるtacicaと対バン。BURNOUT SYNDROMESは新曲2曲を含む全11曲を披露し、2バンドで渋谷を盛り上げた。この日、9月7日を皮切りに愛知・池下CLUB UPSETを皮切りに『Butterfly in the stomach II』の開催も発表された。

すごい武器を持ってきました!

ライブのもよう

 BURNOUT SYNDROMES、憧れの先輩バンドであるtacicaの熱い演奏が終了し、会場はすでに熱気で満ちていた。まずはスーツとメガネという出で立ちで決めた石川大裕(Ba、Cho)が前説人として登場。流暢な司会進行ぶりで会場の気持ちを一つにしていく。熱気と和やかさが入り混じった不思議な空気感の中、会場は暗転。SEが流れ、勢いよくステージ袖から3人が登場するとフロアは大歓声に包まれた。

 石川の「燃え尽きる準備は出来ていますか?」と投げかけ、前説の時に練習したオーディエンスによるカウントと共に「エアギターガール」でツアーファイナルの幕は開けた。廣瀬拓哉(Dr、Cho)による<オイ! オイ!!>とテンションの高い声が響き渡り、オーディエンスの高揚感を煽り立てる。そして、ヘッドセットマイクで、語りかけながら激しいベースラインを奏でる石川、その2人の上に乗り熱い歌とギターを聴かせる熊谷和海(Gt、Vo)の3人だけとは思えないパフォーマンスで盛り上げていく。

 BURNOUT SYNDROMESの真骨頂とも言える歌詞が特徴的な「文學少女」に続いて、石川は「絶対楽しませる、そんな約束の歌を送ります」と2ndシングル「ヒカリアレ」のカップリング「PIANOTUNE」へ。メジャースケールの耳なじみの良いキャッチーなメロディーライン、クリスピーなリズムに合わせオーディエンスも腕を左右に振り上げ、楽しむ様子が見られた。

 ここで、石川が「ツアーファイナル、すごい武器を持ってきました!」とメロウな新曲「吾輩は猫である」を披露。熊谷はエレキからアコースティックギターにチェンジし、椅子に座り優しくギターを奏で、石川も椅子に座り、白のサンダーバードを演奏し、廣瀬はフロアタムをメインにリズムを刻む。後方のスクリーンには熊谷の猫の絵とともに、歌詞が映し出され、新曲といえどもしっかりと歌詞を堪能してほしいというこだわりが感じられた。

 MCでは今回のツアータイトル『Butterfly in the stomach』の意味について話す。海外では、女性の恋のドキドキ感を表すのに使う言葉という。ツアーテーマはデートだということを語り、「毎日聴きたくなる曲を作る。絶対裏切らない」と決意を述べ、後半戦はギターソロで熊谷のライトハンド奏法が光る「ヒカリアレ」、さらにデビューシングル「FLY HIGH!!」とアッパーチューンで攻める。「FLY HIGH!!」ではベースソロのセクションを「みんなの歌が聴きたい!」とサビをシンガロング。そして、間髪入れずに「人工衛星」へ。「FLY HIGH!!」で高く上がったテンションを、宇宙まで届くかのような熱い演奏と歌をオーディエンスにぶつける。

心と心が繋がっているような感覚

ライブのもよう

 熊谷はこのツアーでもらった手紙やコメントについて話した。その中でも楽しそうに歌っている姿が印象的だったというコメントに熊谷はびっくりしたという。実は人前に出るというのが苦手だったと話す熊谷。「ライブを楽しめるようになってきた自分がいます。僕が歌ってみんなが笑顔になる。呼びかけると拳を突き上げる。日常の薄っぺらい会話では絶対に感じられない、心と心が繋がっているような感覚がすごくあります」とライブへの感覚に変化が起きた部分があるという。

 さらに続けて、「僕とあなたとの唯一無二の関係を、このまま無くさずにずっと続けていきたいと思っています。みんなは僕らの歌から元気をもらったと言ってくれるけど、僕らはみんなからもっと勇気をもらっています。一生このまま歩いて行ってもらいたい」と話し、本編ラストは「ラブレター。」を届けた。「またデートしようね渋谷!」と言葉を残し、ステージを後にした。

 アンコールの手拍子に応え、新曲「ハイスコアガール」を披露。ゲーム『グラディウス』などで一世を風靡した<↑↑↓↓←→←→BA>という“コナミコマンド”と呼ばれる裏技を歌詞に盛り込んだナンバー。彼らの歌詞に対する柔軟性が存分に味わえるアップチューンで、新曲ながらも盛り上がり、ラストは「墜落 / 上昇」でボルテージは最高潮まで高まり、ライブは大団円を迎えた。

 エンドロールが流れるとスタッフはほぼ石川というオチで最後の最後まで楽しませ、『Butterfly in the stomach』ツアーファイナルの幕は閉じた。

(取材=村上順一)

セットリスト

『Butterfly in the stomach』

7月6日 東京・渋谷WWW

01.エアギターガール
02.文學少女
03.PIANOTUNE
04.エレベーターガール
05.吾輩は猫である
06.ヒカリアレ
07.FLY HIGH!!
08.人工衛星
09.ラブレター。

ENCORE
EN1.ハイスコアガール
EN2.墜落 / 上昇

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