歌手で女優の板野友美(25)が17日に、通算9枚目のシングル「#いいね!」をリリースした。AKB48の初期メンバーとして活躍。2011年にソロシンガーとして、シングル「Dear J」でデビュー。数多くの楽曲がTV番組やCMに起用される他、自身もCM、ドラマ、映画などに出演し多彩に活躍している。約1年ぶりにリリースされる同曲は、JUJUなどのヒット曲を手掛ける音楽プロデューサーのJeff Miyaharaが作曲を担当し、板野自身「直感的にこの曲が良いと感じて決めました」と言う、明るく前向きで爽やかな曲。自身も関わった楽曲制作の裏側や、そこに込めた彼女の想い、そして「自分というものを追求する活動の場」という歌手活動と女優としての活動の違いや、私生活についてまで多岐にわたり話を聞いた。
ふさいでいた気持ちが晴れる曲にしたい
ーー「#いいね!」は、ポップで明るい曲になりましたね。
これまでの私の曲は、ダンスナンバーやハードなナンバー、夜っぽいイメージの曲が多かったんです。今回は久しぶりのシングルということもあり、朝っぽい健康的な面が出せたら良いなと思っていました。季節的にも、前向きな気持ちになれるようなものが良いなと。
毎回表題曲を決めるときは、いろいろ曲を聴いて決めるんですけど、たくさん聴いた中で「この曲が良いな」と、直感的に感じて決めました。
ーー直感タイプなんですね。
この曲を聴いたときに、「入りだしが良くて、Aメロが良くて。うん、やっぱりこの曲が良いな」と。そういう感覚は、いつも大切にしています。聴いてくださる方にも、初めて聴いて「良いな」と思ってもらえることが大事だと思うし。
ーー作曲は、JUJUさんなどのヒット曲を多数手掛けているJeff Miyaharaさんですね。Jeffさんのプライベートスタジオで、レコーディングされたのですか?
本番のレコーディングは別のスタジオでしたけど、仮レコーディングと言うか、実際にお話をしながら曲を詰めていく作業は、Jeffさんのスタジオでおこないました。
最初はサビがもう少しシックでメロディアスな感じで、それもすごく良かったんですけど、私のほうから「ポップでハジけたものにしたい」とお願いして。サビのメロディは、その場で実際に歌いながらJeffさんが一緒に考えてくださったんです。
ーー完成形のイメージが、板野さんの中で明確だったんですね。
そうですね。初めて曲を聴いたときに、「あ!この曲良い」と思ったのと同時に、「サビでテンションを上げたいな」とイメージが浮かんでいたんです。テンションマックスで、聴いただけでふさいでいた気持ちが晴れる曲にしたいと思って。
Aメロとか曲が始まるときの音の感じが、すごく明るくて前向きな印象だったので、そのままのテンションで、1曲丸ごと突っ走りたいと思いました。
ーー歌詞にも、板野さんの意見が?
トラックを聴いたとき生音のギターがとても印象的で、「洋楽のシンガーソングライター系の爽やかソングっぽいよね」というような話を、Jeffさんのスタジオで話していて。実際にそういう音が、海外でも流行っている部分があるし。そういう洋楽のエッセンスのあるサウンドに、すごく分かりやすい日本語の言葉をあてたら、ギャップが面白いものになるんじゃないかと。だからサビは、みんなが知っていて、でもあまり歌詞には使われない日本語の言葉を繰り返すのが面白いんじゃないかと思いました。
それと私的には、学校や会社などで新生活が始まってからまだ間もない時期なので、そういう人たちが聴いて、前向きな気持ちになれる曲がいいなと思いました。それで、「小さい失敗とかもあると思うけど、そんなことは気にせずポジティブに行こうよ!」という歌詞が良いと、提案させていただきました。
ーー「#いいね!」というタイトルも、歌詞の相談をしているときに考えたのですか?
Jeffさんと作業をしているときです。私たち自身、今曲を作っているわけだから、聴いてくださるみなさんの今に寄り添えるものが良いと思ったんです。昔の曲を聴くのも良いけど、やっぱり今聴くなら今作った曲のほうが、共感度も高いと思って。
“今”と言えばSNSが流行っているので、それに関したワードを入れることで、より身近な曲として感じていただけるんじゃないかと思いました。それで、SNSでよく使われる「イイネ」とか、ツイッターのハッシュタグに引っかけて、「#いいね!」が良いと思って。
ーー歌でいちばん意識したのは、どんなところですか?
心がけたのは、Aメロが少し早口な分、聴き取りにくくならないように滑舌よく歌うこと。この曲は、歌詞を伝えることが一番なので。
あとは、Jeffさんも一緒にテンションをあげてやってくれたので、すごく楽しい雰囲気で、ノリや空気感も出せたと思います。