“追い風さん”に感謝、Pile ファンへの想い込めた新譜
INTERVIEW

“追い風さん”に感謝、Pile ファンへの想い込めた新譜


記者:榑林史章

撮影:

掲載:17年05月01日

読了時間:約10分

アルバム「Tailwind(s)」、そして武道館への想いを語ったPile

 声優としても活動する歌手のPile(パイル)が4月26日に、3rdアルバム『Tailwind(s)』をリリースした。2010年からアニメ『ラブライブ!』の西木野真姫(にしきの・まき)役を務め、劇中ユニット=μ’sのメンバーとして活動。2015年にはNHK『紅白歌合戦』にも出場し、社会現象を巻き起こす程の人気を博した。ソロシンガーとしても2014年にシングル「伝説のFLARE」でメジャーデビューし、昨年までに2枚のアルバムをリリースしている。Pileのファンを指す「追い風」をタイトルに冠した本作『Tailwind(s)』について、Pileは「μ’sが終わってからの約1年、私を支えてくれたファンへの感謝の気持ちを込めて付けた」と話す。『ラブライブ!』に伴う活動とソロ活動との間での葛藤と、それを乗り越えて制作された本作についてPileがその胸の内を語った。

そろそろ真姫ちゃんにも引退してもらおう

通常盤

ーー3rdアルバム『Tailwind(s)』のテーマや、楽曲を選曲したときの基準はあったのでしょうか?

 曲としては、2ndのようなネガティブなものではない、前向きな曲がたくさん入っています。「ここまで来るのに、いろいろ大変なことがあったけど、たぶん大丈夫なはずだ!」みたいな、それが2ndです。でも今回は、「そういうことを乗り越えて、もっと先を見て行きたいよね!」という曲がたくさん入っています。

 ソロでもいろいろなステージに立たせていただいて……『ラブライブ!』のμ’sとして立った場所でも、ソロで立たせていただけるようになって。そのおかげで、ちょっとずつですけど、ソロアーティストである自分に自信を持ち始めた1枚だと思います。

ーーμ’sであれだけ大きな活躍をしてしまうと、ソロアーティストである自分自身にちょっと焦りを感じたり、プレッシャーを感じてしまったりしますよね。

 μ’sは、もはや自分ではない感じでした。もう1人の自分が、シンデレラストーリーを演じていたような感覚です。

 もちろんソロは厳しいと分かってはいたけど、私が演じさせていただいた西木野真姫ちゃんのファンと、それを演じた私について来てくれるファンは、また違うものなんだなって心底思いました。たとえば私のリリースイベントに、真姫ちゃんグッズを持って来てくれる方が結構いて。私を知ってもらうきっかけはμ’sくらいしかなかったので、それは全然良いんですけど、でもやっぱり心の奥で「ああ、まだまだだな」って、現実を突きつけられます。

 もちろん真姫ちゃんには感謝しているし、そうでなきゃ恩知らずと言われちゃう。でも、そういうのがなくても、自分の「Pile」という名前で来てくれる人がもっと増えてくれたら嬉しいですね。

ーー声優初挑戦が『ラブライブ!』で、Pileさんが演じた西木野真姫と自分自身とのギャップで、すごく悩んだんですね。

 きっと、誰でもこういう気持ちを味わったことがあると思います。最初は何のためにやっているのか、誰のためにやっているのかが分からなくて。辞めちゃっても、今なら代わりはいくらでもいるだろう、なんて思ったこともありました。結局は楽しかったし、意外と自分に向いていたのかもしれませんけど。Pile自身と真姫ちゃんを重ねて見られることに違和感を感じつつも、無理やり納得して乗り切った感じです。

ーー4月1日に更新されたPileさんのブログでは、キャラクターの西木野真姫に対してどんな気持ちでいるのか、正直に書かれていましたね。ソロで頑張って、「真姫ちゃんに成長した自分の姿を見せたい」と。今、その自信はどのくらいですか?

 自信は、まだそんなにないですよ。ないですけど、彼女の存在が常についてまわることを、そんなに気にしなくなりました。

 μ’sが終了して1年くらい。「じゃあそろそろここで、ちょっと引退してもらおうか」じゃないけど(笑)。だいぶ行けるところまで行かせてもらったので、今度は私が頑張る番です! という感じです。

ーー歌と声優を両方やる方は、みなさんそういう壁に行き当たるんですかね?

 どうなんでしょうね? 私の場合は、もともと歌手志望で、Pileという自分の名前で世に出たいと思っていた人だったから、特にそうだったかもしれないです。

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