ニューアルバム『Violet Cry』を引っ提げて品川ステラボールでライブをおこなったGARNiDELiA

 メイリアとtokuからなる音楽ユニットのGARNiDELiA(ガルニデリア)が12月17日、東京・品川ステラボールで、ワンマンライブ『stellacage vol.V』を開催した。14日発売のアルバム『Violet Cry』を引っ提げてのライブ。10日の大阪公演に次ぐこの日の東京公演は、同作収録曲を中心に歌い届けた。アンコールでは、2017年3月にモバイルファンクラブ限定の3周年イベントをサンリオピューロランドでおこなうことや、初のワンマンツアー『GARNiDELiA stellacage TOUR 2017 〜Cry Out〜』を4月から開催することも発表した。

最高の1日にしましょう

メイリア

 最新アルバム『Violet Cry』のOPナンバー「EXXXTASY」で幕を開けた東京公演。激しくエキセントリックなEDMサウンドに乗せて、toku、続いてダンサーが登場し、tokuの煽りで会場には手拍子が鳴り響いた。そして、ライトがステージの上段を照らすと、そこには手を高々と挙げるバイオレットカラーの衣装を着たメイリアが立っていた。その姿を確認した瞬間、会場は割れんばかりの大歓声に包まれ、観客を誘惑するようなメイリアの歌声とダンサーとの息の合ったダンスも相まって、『GARNiDELiA』の世界へと観客を一気に引き込んだ。

 そのなかでバンドメンバーが登場。ピアノのイントロから始まる熱いバンドサウンドの「REAL」を披露した。メイリアの「行くぞ! 東京!」のかけ声に続いて、サビでは「オイオイ!」と投げかけ高揚感を高めていく。バンドのテンションも高く、ドラマーは立ち上がってスティックの先を観客に向けて煽る。ダンサーはキレのあるダンスで魅せ、tokuも、おまえらそんなもんじゃないだろ? もっと来いよ! と言わんばかりに誘い、更に手を挙げて煽る。一瞬、静かになってから盛り返していく“オチサビ”は、野外のクラブイベントのような盛り上がりをみせ、会場は高揚感に満ち溢れた。

 ここでメイリアが「調子はどう?」と問い、「私たちのライブに来たからには、私たちと一緒に歌って踊って泣いて笑って叫んで、最高の1日にしましょう」と投げかけた。

 GARNiDELiAの一つの魅力でもあるダンスナンバーもたくさん披露して観客を沸かせた。「Lamb.」は、原曲よりもロック色のあるアレンジでパワー感は倍増。「PiNK CAT」は、セクシーさとキュートさの両面を併せ持ったしなやかな振り付けで魅せる。1300万回以上の動画総再生数を記録した「極楽浄土」では「さあみなさん歌って踊りましょう!」とのメイリアの言葉に、観客も待ってましたとばかりに身体を動かす。着物をアレンジした衣装と、バックに流れる「和」をイメージした映像がリンクして、会場は「極楽浄土」の世界一色に染まった。また、終盤に披露した「オオカミ少女」では、大きな扇子を使ってヒラヒラとさせる日本舞踊を彷彿とさせる振り付けで魅せた。

 本来はバラードも得意とするGARNiDELiA。アルバム『Violet Cry』には、「Cry」と「祈りの歌」などのミディアムバラードも収録されており、この日のライブでも披露した。「Cry」では、目を閉じて何かを力強く抱きしめるような素振りを見せながら、エモーショナルな歌声を聴かせたメイリア。ギターと打ち込みが絶妙に入り交じる「祈りの歌」では、ミディアムテンポながら情熱的なボーカルを響かせる。バンドの演奏はジワジワと熱を帯びていき、ギターソロは実にエモーショナル。そこから一転、サビのメロディが開けていく様子は、非常に大きなスケール観を感じさせた。

世界だって変えられる

ライブのもよう

 今までになかったチャレンジもあった。『Violet Cry』に収録の「NEON NIGHT」では、ジャジーなムードのサウンドに乗せて、メイリアはステッキを使ったダンスパフォーマンスを披露した。寝転んで足を広げたりといった、まるでミュージカルや映画のワンシーンにもなりそうな、セクシーな振り付けには大きな歓声が上がった。

 MCでは「フロアダンス、どうだった? ステッキダンスは前からやってみたくて、今回挑戦しました。これからも新しいことにどんどんチャレンジしていくので、楽しみにしていてくださいね!」と、笑顔のメイリア。観客の反応に、手応えを感じていたようだ。

 序盤に披露した「grilletto」を始め、アニメソングとして大ヒットした、代表的な楽曲も数々。「ambiguous」では、メイリアはステージを縦横無尽に駆け回り、ときにはこぶしを振り上げて歌う。ラストの「約束 -Promise code-」では、レーザー光線がステージを彩り、観客も声を上げてジャンプ。歌って踊って叫んで、まさしくアルバムタイトルにある『Violet』が意味する感情のままに、ライブを楽しんだ。

 アンコールでは、2017年3月にモバイルファンクラブ限定の3周年イベントをサンリオピューロランドでおこなうことや、初のワンマンツアー『GARNiDELiA stellacage TOUR 2017 〜Cry Out〜』を4月から開催することを発表。

 それを受けてメイリアは「少しずつだけど、前に進めていると実感する。前に進むためには変わることが必要なときもあるけど、みんなを大好きな気持ちだけは変わりません。大げさかもしれないけれど、みんながいてくれれば出来ないことは一つもない。世界だって変えられると信じてる!」と力強く語った。

 その後、「私たちからみんなへの、素直な気持ちを書いた曲」と紹介して「変わらないモノ」を、そして、アルバムのラストにも収録された「MIRAI」を披露。会場を埋め尽くすファン一人ひとりの目を見るような雰囲気で、一言ひと言の言葉を大切に届けるように歌う。そこには、GARNiDELiAに関わるすべての人への愛や感謝の気持ちが表れていた。

(取材・榑林史章)

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