SMAPの歴史の重み、“25年分の世代”に影響を与えた楽曲

今年12月31日に解散するSMAPのレギュラー番組『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)の最終回が26日放送され、20年の番組の歴史に幕を閉じた。
午後6時半から始まった最終回は、SMAPの軌跡を振り返るように、1996年の放送開始からの過去映像を流した。
仲睦まじい5人の姿。脱退や不祥事もあった。苦難を乗り越えた姿も映し出された。笑顔や涙も数々。大物芸能人も多数ゲスト出演した。5人のプライベート旅行映像では普段はみられない5人の素顔があった。
その映像の合間に流れる歌唱姿とヒット曲。「BEST FRIEND」や「夜空のムコウ」「Let It Be」「SHAKE」「ありがとう」「がんばりましょう」などなど。
番組の最後は、フィナーレを飾るように花柄をあしらった紺色のタキシードに身を包んだ、中居正広、木村拓哉、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾が登場し、「世界に一つだけの花」を歌った。
国民的アイドルグループのSMAPはこの25年間で55枚のCDシングルをリリースしている。その多くはヒット曲であり、ファンだけでなく一般にも多く知られている。青春時代を彩った曲もあれば、忘年会や新年会などの場でも歌われ、盛り上げに一役買った曲もあろう。
番組で流れた過去映像や楽曲を自身の人生に重ねて、ツイッターには「スマスマ見ながら当時の自分の人生も一緒に振り返ってる」「涙が…本当私の青春というか人生」「スマスマ俺の人生の一部だったんだな」と感慨深くコメントを寄せる人も多く見受けられた。
SMAPの25年の歴史は、その年の数だけの世代に影響を与えてきたともいえる。そして、SMAPの楽曲は、それら人々の人生に“BGM”として彩りを加えてきた。楽曲は、その“想い出”に深く刻まれている。その数や影響力を鑑みただけでも偉大なことだ。
ファンの想いが実を結び、CDシングル300万枚のセールスを記録した「世界に一つだけの花」。最後の歌唱でメンバーは、初めこそ涙ぐんでいたものの、晴れやかに届けようと笑顔を努めた。そして、最後は約1分にわたり、深々と頭を下げた。しかし、そうした表情や姿もまた、人々の記憶に深く刻まれることになる。
日本にある中国大使館(中華人民共和国駐日本国大使館)は放送後、ツイッターで「ありがとう、SMAP」という感謝の言葉を送った。日本だけでなく海外からも人気を集めた。
数々のヒット曲が“SMAP”から聴けなくなるのはやはり寂しいものである。理由はどうであれ、解散は惜しい――。
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