映画『ジェーン』のイベントで「メリー・ジェーン」を熱唱する、つのだ☆ひろ(撮影・小池直也)

映画『ジェーン』のイベントで「メリー・ジェーン」を熱唱する、つのだ☆ひろ(撮影・小池直也)

映画『ジェーン』のイベントで「メリー・ジェーン」を熱唱する、つのだ☆ひろ(撮影・小池直也)

 歌手、つのだ☆ひろ(67)が27日、自身が校長を務める音楽学校「ワイルドミュージックスクール」(東京都文京区)でおこなわれた、米映画『ジェーン』(公開中)の大ヒット記念究極コラボイベントに出席した。つのだの大ヒット曲「メリー・ジェーン」が発売45周年を迎えるにあたり、映画のタイトルにかけて実現した企画。今回は予告編に使用する音楽の公開収録という事で、つのだは報道陣を前に「メリー・ジェーン」を熱唱。楽曲が愛され続ける理由を「ブームにならなかったから廃れなかったんだと思います」とした。

 映画は、出産を経て母となったナタリー・ポートマンが制作・主演を務めた話題作。舞台は西部開拓時代のアメリカで、運命に抗い、戦うことを決意した主人公・ジェーンが家族のために銃を取るロマンスペクタクル。敵役にはユアン・マクレガーが起用されている。

 イベントに登場したつのだは西部劇の映画とあってか、カウボーイ風の出で立ち。今回のコラボレーションについて「こんなことは『メリー・ジェーン』を45年歌っていて初めてですからね。まだまだ色んなことを経験できる様な気がします」とユーモアを交えてコメントした。

 映画評の仕事もしていたほどの映画好きだという、つのだ。映画についても「西部劇の中で女性の立ち位置は決まってるじゃないですか。当時は女性が少なかった。レディファーストという風潮が生まれたのも、そういう理由なのかな。この映画は数少ない美形の女性が皆を守るために銃を持って戦うというのが見どころなんです。女性が主役になる西部劇というのは珍しい」と興味深い批評を展開した。

 また、映画『レオン』でデビューしたナタリー・ポートマンについても「『レオン』から20年くらい経って、今やこの役が良く似合うなと思ったら、結婚してお子さんがいる。こういう役が今できる状況になっているんですね。活き活きと強い女性を演じていますよ」と評価。映画への愛がまじまじと伝わってくるような語り口だった。

カウボーイ風の出で立ちで登場した、つのだ☆ひろ(撮影・小池直也)

カウボーイ風の出で立ちで登場した、つのだ☆ひろ(撮影・小池直也)

 その後、つのだは映画の映像をバックに「メリー・ジェーン」を熱唱。改めて聴いたが、古き良きR&Bを感じさせる楽曲の良さと、つのだのパワフルな歌唱に心動かされた。

 この曲が長く愛されている理由は?と問われると、つのだは「一言で言うと、ヒットしてないからだと思います。“あれっ”と思うかもしれませんけど、最高位は40位くらいしかいってない。その代わり長い間売れた作品。ブームにならなかったから廃れなかったんだと思います」と分析した。

 曲の誕生秘話についても「曲を書かざるを得ない状況になったんです。渡辺貞夫カルテットに在籍していた時に、好きだったマーガレットという女性にラブソングを書こうと思ったら、名前の語呂が悪かった。だからその友だちのメリージェーンって名前を採用したんです」と思わぬエピソードを披露して会場の笑いを誘った。

 現在、音楽活動以外にも自身の音楽学校「ワイルドミュージックスクール」の運営や「茶果菜」というアイドルユニットのプロデュースをするなど多彩な活動をみせる、つのだ。彼は最後に「この映画は中々どうなるのか心配でしょうがない、悲壮なところが随所にあるんですけど、最終的に救われていくのが良いと思います。是非見て頂きたいと思います」とメッセージを送った。(取材・小池直也)

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