三池崇史監督が撮影する『ジョジョの奇妙な冒険』の出演者(撮影・松尾模糊)

三池崇史監督が撮影する『ジョジョの奇妙な冒険』の出演者(撮影・松尾模糊)

三池崇史監督が撮影する『ジョジョの奇妙な冒険』の出演者(撮影・松尾模糊)

 2017年夏に公開予定の映画『ジョジョの奇妙な冒険~ダイヤモンドは砕けない~第一章』の製作発表が28日、都内でおこなわれ、シリーズ第4部を実写映画化することがわかった。また、この日は主演の東方仗助役を務める俳優の山崎賢人(22)などキャスト陣も発表。山崎は「ジョジョの世界観にハマりました」と意気込んだ。今回は音楽においての情報は公開されなかったが、過去にアニメ化された際には、英ロックバンドのYESの楽曲が使用されており、音楽とのコラボレーションも気になるところだ。

 この日は、東宝とワーナー・ブラザーズ・ジャパンによる「邦画企画制作・キャスト発表会見」としておこなわれた。事前の情報は解禁されておらず、会見場でのサプライズ発表となった。監督を務める三池崇史氏と、主演の東方仗助役を務める俳優の山崎賢人(22)や、同作に出演する神木隆之介(23)、山田孝之(32)、小松菜奈(20)らが登壇、今作の撮影に当たっての役作りや意気込みについて語った。

 『ジョジョの奇妙な冒険』は、1987年から連載されている第1部から現在の第8部まで、シリーズ117巻で、累計売上9000万部を記録する荒木飛呂彦氏原作の人気漫画。19世紀末のイギリスを舞台にした「ジョースター家」の代々の戦いを描く、大河ストーリー。今回はその第4部を実写映画化する。

 同作のプロデューサー平野隆氏は「30年ほど前に家庭教師をしていたときに、生徒に勧められ原作と出会った」と言い、当時から衝撃を受けた原作の映画化が長年の夢であったと語った。

 三池監督は、今回の依頼が届いた時を振り返り「気が弱いんで、3日眠れなかった」と明かした。また、「これを作ったあと、我々は何を作ればいいんだ? と思えるような作品にしたい」と撮影への意気込みを語った。

主演を務める山崎賢人(撮影・松尾模糊)

主演を務める山崎賢人(撮影・松尾模糊)

 山崎賢人は主演のオファーを受け、コミックを全巻借りて現在は第7部まで読み進めていると話し、「このジョジョの世界観にハマりました。東方仗助は、正義感が強くて優しくて人間として格好いい。この役をできることを誇りに思っています」とこの映画への想いを語った。

 片桐安十郎役の山田孝之は「ジョジョという大きな作品。東宝、ワーナー組んでの一大プロジェクトで、本当だったら気負いしそうなんですけど、『片桐安十郎』という史上最低の殺人鬼ということで、割と素の自分に通じるものがあると思う(笑)。リラックスして撮影に臨めると思います」と冗談交じりに話し、会場の笑いを誘った。

 広瀬康一役を演じる神木龍之介は「素晴らしい作品で、素晴らしいキャラクターを務めさせて頂けることを光栄に思っています」と笑顔を見せた。

 虹村形兆役を演じる岡田将生は「漫画を読み返したり、今回は初めて悪役として演じさせて頂くので、全力で戦えるように精神を整えております」と役作りに向けての心持ちを語った。

 虹村億康役の真剣佑は「皆さんの足を引っ張らないよう、全力で頑張ります」と意気込みを述べた。髪の毛を自由自在に操る能力を有する山岸由花子役を演じる小松菜奈は「私は髪を伸ばしています。わかめ食べています」と役作りへの努力を明かした。

 そして、空条承太郎役を演じる伊勢谷友介は「中学、高校生時代に読み漁っていた作品で今から楽しみ。“オラオラオラ”と言う役で実際に真似していたくらい大好きなので、頑張りたいと思います」と作品への愛と、意気込みを語った。

 さらに、三池監督は物語の舞台となる架空の町、“杜王町”について「スペインのバルセロナから1時間くらいのシッチェという町を見つけまして」とスペインでロケ撮影をおこなうことを明かした。

 また、原作者の荒木飛呂彦氏は「満を持してというか、ついに実写映画化する運びとなりました事は原作者として誠に光栄なことです。豪華で素晴らしいキャストとスタッフの皆様に集まって頂き、十分すぎる制作体制で作られるとのこと、とても期待しております。10年前なら不可能だった映画表現や技術をもって、どう作られるのか。私も完成を楽しみにしております」とコメントを寄せた。

 『ジョジョの奇妙な冒険』は、現在第4部までアニメ化されており、イギリスのロックバンドYESの1971年のアルバム『Fragile』に収録されている「Roundabout」がエンディングテーマ曲として使われるなど、音楽とのコラボレーションも気になるところ。

 ちなみに、第4部の第2クールのオープニング曲は、4人組ロックバンドのbattaが7月に発売したシングル「chase」、ED曲はオーストラリア出身の音楽デュオSAVAGE GARDEN「I Want You」(1996年)が起用されている。(取材・松尾模糊)

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