フレデリック(撮影・鈴木公平)

フレデリック(撮影・鈴木公平)

 ここで、健司がギターでアルペジオを奏でながら、神妙な面持ちで話す。「フレデリックを肯定するツアーにしたいなと思った。2014年にメジャーデビューして、いろんな人が俺たちのことを知ってくれるようになってスゴく嬉しかった。どんな形でフレデリックを知ってもらってもいいんだけど、やっぱり音源で判断されることが多くて、俺らは“全部ライブで肯定していこう”って、そういう気持ちがこもったツアーをしたいなと思っていた。Zepp DiverCityは挑戦だった。俺たちがフレデリックであり、オンリーワンな存在。だからこそ(ファンで)いてくれている一人ひとりにオンリーワンでいて続けて欲しい。それを肯定するツアーにしたかった」と今回のツアーへの想いを語った。

 更に「俺たちはデビューしてからめっちゃ成長したと思う。いろんなことを乗り越えてきた。そして、みんなが迎えてくれた。やり続けてきて何も間違っていなかった。俺たちを変えてくれたのは、紛れもなくあなたひとりだから、あなたのオンリーワンに本当に感謝します」と、ここまで支えてきてくれたファンに感謝を伝えた。

 そのギターアルペジオのまま「ハローグッバイ」を演奏。健司の歌とギターだけが、Zepp DiverCityに響き渡った。そして、そのソウルフルな歌声に導かれるようにフルバンド演奏で展開。情感たっぷりにステージから気持ちをぶつけるように歌を届けていく。ここまで歩んできたバンドの想いが詰まった熱い演奏で大団円を迎えた。健司が最後に「俺たちはずっとあなた達のオンリーワンで居続けます。あなたもオンリーワンでいて下さい」とオーディエンスに投げかけ、フレデリズムツアーの幕を閉じた。

 本編はMCを挟まず、ほぼノンストップで駆け抜け、起承転結を持たせたセクションの構成でファンを熱狂させた。ファンとバンドが一体となった熱いステージは、抑えきれないほどの高いエネルギーを生み出し、フレデリックが、ファンにとって“オンリーワン”な存在であることを証明した。来年には新木場Studio Coastでワンマンライブをおこなうと宣言したフレデリック。今度はそこでどのようなライブを魅せてくれのか、非常に楽しみにさせてくれた夜であった。(取材・村上順一)

セットリスト

フレデリズムツアー2016 “オンリーワンダーランド"

7月2日 Zepp DiverCity TOKYO

01.オワラセナイト
02.DNAです
03.トウメイニンゲン
04.ひっくりかえす
05.FUTURE ICE CREAM
06.トライアングルサマー
07.人魚のはなし
08.みつめるみつあみ
09.うわさのケムリの女の子
10.WARP
11.FOR YOU UFO
12.ディスコプール
13.プロレスごっこのフラフープ
14.愛の迷惑
15.オドループ
16.オンリーワンダー

ENCORE

EN1.ハローグッバイ

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