昨年8月にメジャーデビューしたアイドルグループの放課後プリンセスが29日に、通算3枚目となるシングル「青春マーメイド」をリリースする。16時を境に制服からプリンセスへ変身するというコンセプトを持つ放課後プリンセス。シンデレラ、白雪姫、マリーアントワネットに次ぐ、今回のテーマは「人魚姫」。リーダーの小田桐奈々と、人魚姫がフェイバリットだという舞花がメインボーカルを取り、人魚姫の決意を歌った「青春マーメイド」。カップリングの「My love song」は、舞花のソロ楽曲で、作詞にも初挑戦した意欲作。舞花は、「歌がうまいアイドル日本一決定戦」で、準優勝するほどの歌唱力を持つ実力派。トラックダウンにまで立ち会ったという小田桐奈々と舞花に、今回のシングルの制作過程や、楽曲に込めた想いなどを聞いた。
人魚姫を演じられることを、ずっと楽しみにしていた
――まず、放課後プリンセスとは一体どのようなグループなのか、教えて下さい。
小田桐奈々 放課後プリンセスは16時を境にして、制服衣装の学園アイドルからプリンセスに変身するというコンセプトで活動しているアイドルグループです。なので、ライブの開始が16時前の時間帯の時は、制服を着てライブをしていて、16時以降はプリンセスの衣装に着替えておこないます。1日に2公演ある場合は2パターンの放課後プリンセスに出会えるんですよ。
――それは、2回とも観たくなりますね。6月9日と10日は渋谷・TSUTAYA O-EASTでライブをされましたが、どうでしたか。
小田桐奈々 「青春マーメイド」を披露した時、会場に集まってくれた皆さんがスゴく喜んでくれました。
舞花 曲の中で、マーメイドから人間に変身するシーンがあるんです。マーメイドの尾ひれをイメージした衣装の一部分を脱ぎ捨てるんですけど、その瞬間を毎回ファンの皆さんがスゴく喜んでくれていたのが印象的でしたね。
――既に何回か披露されているんですね。この3枚目のシングル「青春マーメイド」は、制作段階から関わっているとのことですが、どの辺りから参加したのでしょうか。
舞花 仮歌からですね。まだ歌詞もなくて「ラララ」で歌っていました。なので、歌詞が出来上がってドンドン曲が良くなっていくのを、ななにゃん(小田桐)と私はその過程を一緒に見てこられて、嬉しかったですね。
小田桐奈々 その分、思い入れも大きくなりましたね。
――歌詞は作詞・作曲の石谷光さんと相談された箇所もありましたか。
舞花 そうですね。実際に歌ってみて、「こっちの方が良いかも」とか、言葉を選ぶ作業で「どちらが良いか」というチョイスをさせて頂きました。
――興味深かったのが、歌詞にある“「ありえない」を「ありえる」に”というフレーズなのですが、人魚姫の主人公であるアリエルと掛けているんですよね。これはもう最初からあったフレーズだったのですか。
舞花 曲のキーワードとして既にありました。「青春マーメイド」というタイトルも最初からあったので、そのテーマに合わせて制作していくという感じでした。
――舞花さんは人魚姫がお好きなんですよね。
舞花 はい! 大好きです。ずっと人魚姫に憧れていて、放課後プリンセスで人魚姫を演じられることを、ずっと楽しみにしていたんです。なので、待望の「青春マーメイド」なんです。
――レコーディングするに当たって、マイクも何本も試されたそうですね。
小田桐奈々 そうなんです。私は2本目ぐらいで自分に合うマイクが見つかったんですけど、まいまい(舞花)はもっと沢山の中から選んでいたよね。
舞花 2時間ぐらい掛けて、5~6本ぐらいは試しました。私の声に合うまで試していったんです。そこはスゴいこだわって頂けて嬉しいです。実際に、自分にあったマイクで歌わせてもらいましたから、いつも以上に歌いやすくて、今までで一番自分の歌声で良い声が出せたなと思いましたね。
――そして、TD(トラックダウン)まで、おふたりは立ち会ったんですよね。中々、アイドルグループでここまでやるのも珍しいですよね。完成までの流れを経験されてみて、いかがでしたか。
舞花 作業の最初の方から参加させて頂いていたので、「こんな風に出来上がっていくんだ」という感動がありました。もう、完成形を聴いた時はボロボロ泣いてしまったんです。涙が自然と出てきてしまいました。
小田桐奈々 私は鳥肌が立ちましたね。特にまいまいは仮歌から参加しているから、感動もひとしおだよね。
舞花 みんなで一つの作品を作り上げていくということを、この「青春マーメイド」では感じることが出来たので、より気持ちが入ったし、大切な作品の一つになりましたね。
――レコーディングで苦労したところはありましたか。聴いて欲しいポイントなどありましたら教えてください。
舞花 イントロが私の歌から入るんですけど、そこの部分は曲を聴くときに、一番最初に耳に入ってくる声なので、感情が伝わるというか、「この曲がどんな風に展開していくんだろう」と思ってもらえるように、気持ちを込めて、海の底から大切なあなたを思って届くようにと歌いました。そこの表現に苦労しました。
――「会いたい 会いたい」という歌詞の箇所でのおふたりの掛け合いも、この曲のフックになっていて気持ち良いですよね。
舞花 ファンの方達もそこも良いねと言ってくれるんですよ。シーンがガラッと変わって、一番パワフルに歌い上げている箇所でもあるんですよ。
小田桐奈々 人魚姫が決心するところなんですよね。人魚姫が魔法の力で姿を変えて「君に会いに行こう」というシーンなので、意思の強さが出ていると思います。
――制作期間は延べ、どのくらいやられていたのでしょうか。
小田桐奈々 前作の「純白アントワネット」がリリースされてから、すぐに制作が始まりました。
――通常でしたら完成した楽曲を渡されて、レコーディングという運びになると思うのですが、制作段階から参加したことによって、長く感じたのではないですか。
舞花 やっぱりいつもよりは長く感じましたね。一作品を作るのにこんなに段階があって、こんなにたくさんの人が思いを込めて作っているのを知ったから、今まで以上に感謝の気持ちが生まれました。
小田桐奈々 レコーディングも、今までの中で一番時間を掛けて録らせてもらえたので、良いものが出来たと思っています。