JASRAC賞の金賞を受賞した作詞作曲家のSTY(左)とMaozon(右)

JASRAC賞の金賞を受賞した作詞作曲家のSTY(左)とMaozon(右)

 前年のJASRACからの前年著作物使用料の分配額゙が多かった作品の著作者と音楽出版者を顕彰する『2016年JASRAC賞 JASRAC AWARD 2016』授賞式が25日、都内でおこなわれ、三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEの「R.Y.U.S.E.I.」を手掛けた音楽プロデューサーのSTYとMaozonが金賞に選ばれた。STYは「たくさんの方に僕たちの思いが伝わったことを嬉しく思います」と喜びを述べた。

 作品賞には昨年に引き続き、映画『アナと雪の女王』の「“LET IT GO” from the DISNEY film “FROZEN”」が受賞。「ドラゴンボールZ BGM(TV)」で昨年も国際賞した菊池俊輔氏が「キテレツ大百科 BGM」で受賞、銅賞に「糸」で中島みゆき、銀賞には「恋するフォーチュンクッキー」で秋元康氏、伊藤心太郎氏の2人が銀賞を受賞した。

銀賞の受賞にあたりAKB48のセンターを務めるHKT48の指原莉乃がビデオメッセージで「グループのファンだけでなく、多くの方に支持して頂いた結果だと思っています」と感謝のビデオメッセージを送った。 

 
 JASRAC賞は、前年度のJASRACからの著作物使用料の分配額が多かった国内の上位3作品に金賞、銀賞、 銅賞を、海外の著作権管理団体からの入金が最も多かった国内作品に「国際賞」を、分配額が最も多かった外国作品に「外国作品賞」を贈り、それぞれの著作者と音楽出版者の功績と栄誉を称え、顕彰するもの。

 国際賞にはスペインでの反響が特に大きかったという「キテレツ大百科 BGM」で菊池俊輔氏は8度目の国際賞を受賞した。「20年前の作品がアニメと一緒に届けていられることを嬉しく思います」と喜びのメッセージを送った。 外国作品賞には昨年に引き続き、映画アナと雪の女王の「“LET IT GO” from the DISNEY film “FROZEN”」が2年連続の受賞となった。
 
 楽曲「糸」で銅賞を受賞した、授賞式に出席出来なかった中島みゆきは「賞を頂けるとご連絡頂いて驚きました。『糸』はヒット曲というには程遠い地味な楽曲だと思っていたのですが、いつの間にかカラオケで歌って下さっていると知り、改めて心より感謝申し上げます」と受賞への驚きと感謝のコメントを送った。「糸」はウェディングソングの新たな定番曲として、披露宴での使用や、カラオケでも多く歌われた。
 
 AKB48の通算32枚目のシングル「恋するフォーチュンクッキー」は15年に金賞を受賞したが、CMなど幅広い分野で使用されたことで、昨年に引き続き今年は銀賞を受賞した。作詞した秋元康氏は式に出席はしなかったが「同じ曲で2年連続、賞を頂けたことに大きな意味を感じています。多くの方に長く親しまれる流行歌の可能性は作詞家として励みになります」と流行歌の可能性へのモチベーションに繋がったことを綴ったメッセージを送った。銀賞の受賞にあたりAKB48のセンターを務めるHKT48の指原莉乃が、ビデオメッセージで「グループのファンだけでなく、多くの方に支持していただいた結果だと思っています」と感謝のビデオメッセージを送った。

 そして、金賞を受賞したSTYとMaozonが会場に登場。受賞の挨拶をそれぞれおこなった。作詞と作曲をしたSTYは「こういう形で賞を頂いて、たくさんの方に僕たちの思いが伝わったことを嬉しく思います」と受賞への喜びと感謝を述べ、共同作曲者であるMaozonも「私たちの作った楽曲がこういった賞を頂けるとは、とてもビックリしています。感謝申し上げます」と受賞への驚きと感謝を述べた。三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEもビデオメッセージで「たくさんの方々に愛されたからこそ頂いた賞だと思います。これからも初心を忘れず日々精進していきたいと思います」と感謝とこれからの意気込みのメッセージを送った。
 
 式の後におこなわれた囲み取材で今後の制作について聞かれるとSTYは「またこういうところに出てこれるように、1人でも多くの方の心に届くような楽曲を作れるように邁進していきたいと思います」と今後の意気込みを述べた。Maozonは「いつも好きな曲を作っているつもりなんですけど、それに共感してくれる人が増えたら嬉しいですね」と展望を述べた。
 
 「R.Y.U.S.E.I.」の役割分担について「大枠を2人で話しあって、まずMaozonがオケを作って、そこからネット上で何度もやりとりして制作していった」と制作過程についても話してくれた。三代目JSBと受賞にあたって話しましたかの質問に「おめでとうと昨日メールしました」とSTY。Maozonは「私はあまり交流がないので(笑)また曲を作って交流していきます」と三代目JSBと交流していきたいとコメントした。
 
 JASRAC賞の受賞タイトルに昨年はAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」、14年はゴールデンボンバーの「女々しくて」、13年はAKB48の「ヘビーローテーション」が金賞を受賞している。
 
 STYは2005年、東京渋谷でソングライターおよび音楽プロデューサーとしてのキャリアをスタートしてすぐに、 EXILE や倖田來未の作詞・作曲・プロデュースを手がけ、一躍、新進気鋭の音楽プロデューサーとなった。少女時代、三浦大知、Crystal Kay、宮野真守、三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBEなどのヒット曲を多数プロデュースしている。
 
 Maozonは14歳の頃KONAMIの音楽ゲーム「beatmania」 を通して、クラブミュージックシーンの存在に衝撃、多大な 影響を受け作曲を始める。その後、KONAMIの音楽ゲーム「SOUND VOLTEX BOOTH」、CAPCOM の音楽ゲ ーム「Cross X Beats」「オトレンジャー」 やハードコアテクノのレーベル HARDCORE TANO*C のリミックス CD 等への楽曲収録、インディーズレーベル Diverse Systemかソロアルバム「Hello and Again」をリリースした。そして、DJ AKi・STY・YUUKi MC の3人によるベース・ミュージック・ユニットASY の“SEE THE LIGHTS” リミックスコンテストでグランプリを獲得した。(取材・村上順一)

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