音楽は魔法のようなもの、カーリー・レイ・ジェプセンの想い

音楽は私の人生のすべて

カーリー・レイ・ジェプセン

　同イベントは、音楽の力を使って企業と地域社会、そして人々を結びつけていこうとする社会貢献プロジェクトだが、カーリー自身も音楽に助けられた経験もあるようだ。

　「もちろん、音楽は私の人生のすべてだわ（笑）。楽しいときも、つらいときも、いつも音楽が傍にあったわ。日本でだって、言葉の壁を越えてみんなが私の音楽を楽しんでくれるし。人と人とを繋げたり、勇気づけたり、本当に音楽は魔法のようなものよ」

　彼女の代表曲には、現在音楽配信のCMソングとして流れている「I Really Like You」などがある。この楽曲のミュージックビデオには、彼女を見出したジャスティン・ビーバーやトム・ハンクスが出演している。昨年、来日した際に出演したテレビ番組でもトム・ハンクスが出演経緯を「私のプロデューサーが知り合いで、サウンドウィッチと同じ価格で出演してもらったの」と語っていたが、日本語版にはモデルでタレントのローラが出演。ローラがパロディを作ったことを知り、それが縁で今回のMV共演となった。

　「私は彼女のことがとっても好きなの。前にも私のコンサートに来てくれて、いつも親切で可愛くて。撮影も素晴らしい体験で、とても楽しかったわ」

新曲を世に出せて誇りに思う

カーリー・レイ・ジェプセン

　そんなカーリーは、来日記念盤『エモーション・リミックス＋』を今年３月にリリース。2015年発表の楽曲「All That」以降は80年代のアメリカサウンドを色濃く感じるが、過去のインタビューで「シンディ・ローパーを目の当たりにして長く愛されるものは80年代の音楽にあるのでは、と考えたの」と答えていた。その来日記念盤には、日本先行で「First time」と「Fever」の新曲が２曲が入っている。

　「まだステージでは披露できてないんだけど、やっと今回こうやって世に出せて誇りに思うわ。もうコンサートで歌うときは、盛り上がってテンション高くパフォーマンスすると思う。そのなかで『Fever』はハッピーなんだけど、少しムーディな曲かな。『First time』は『Fever』での気持ちを、もう少し掘り下げた曲なの」

　次回は12度目の来日となる。

　「毎回、日本に来る度に、どんどん好きになって故郷のように感じてるわ。とても温かく迎えてくれる皆さんに感謝してる。これからも、皆さんに会えるのを楽しみにしているわ」

　世界でヒットしているカーリーの楽曲は特に、等身大の歌詞が女性リスナーの共感を呼んでいる。今回は同イベントを通じて日本に、そして被災地に歌と笑顔を届ける。（取材・松尾模糊）

カーリー・レイ・ジェプセン

　◆RockCorpsとは　音楽の力で企業と地域社会、そして人々を結びつける社会貢献プロジェクト。2005年に米国で開催されて以来、世界で延べ16万人が参加している。４時間以上のボランティアをすると“セレブレーション”と称される音楽ライブを鑑賞できる。海外では、米シンガーのレディー・ガガを始めとする豪華アーティストも、市民に混ざってボランティア活動に参加。日本ではアジア初として2014年に開催され、今年で３回目となる。過去には、海外からNE-YOや、日本からはコブクロ、PUFFY、中島美嘉などが出演、ボランティアにも参加している。

カーリー・レイ・ジェプセン

　◆カーリー・レイ・ジェプセンとは　カナダのブリティッシュ・コロンビア州出身。2007年のカナディアン・アイドルで３位。2008年６月にデビューアルバム『Tug of War』をリリース。2010年、カナダのグラミー賞に値する、ジュノー賞で最優秀ソングライターと最優秀新人賞にノミネート。2012年１月には、セカンド・アルバム『KISS』をリリース。この中のシングル「Call Me Maybe」がカナディアン・ポップシンガーのジャスティン・ビーバーのお気に入りの曲としてツイートされ、世界中で大ヒット。この曲は、日本テレビ系『ザ！世界仰天ニュース』のエンディング・テーマにも器用された。後に彼女はジャスティンの音楽レーベルである「Schoolboy Records」と契約した。６月に米エレクトロ・ポップグループのアウル・シティーと共演した「Good Time」をリリースし、大ヒット。世界のセレブの仲間入りを果たした。９月にはテレビ朝日系の「ミュージックステーション」に出演した。2013年８月に『サマーソニック』に出演。2015年サード・アルバム『Emotion』に収録された「I Really Like You」のMVで米俳優のトム・ハンクスと共演。日本版ではタレントのローラと共演した。