トータルセールス2000万枚を超える作詞家のzopp

トータルセールス2000万枚を超える作詞家のzopp

 作詞家のzoppが15日に、書き下しの小説『ソングス・アンド・リリックス』を講談社文庫からリリースした。zoppは修二と彰の「青春アミーゴ」、山下智久の「抱いてセニョリータ」等で詞を手がけ、これまでに書いたトータルセールスは2000万枚を超える作詞家。小説は13年に発表した「1+1=Namida(マガジンハウス刊)」に次いで2作目。本作は主人公が体験するゴーストライターの描写など、ベールに包まれていた作詞業界にスポットを当てたエンタメ小説。一般には知られていない音楽業界の裏側が随所に登場する内容となっている。

 『ソングス・アンド・リリックス』は作詞家を目指す主人公、黒崎明の視点を通じた青春音楽小説。大物作詞家のマネージメント事務所に所属しながら、ガールフレンドでレコード会社ディレクターの里美との連携を経て、プロの作詞家として成長していくプロセスが描かれる。

 コンペ形式で行われるアイドルへの作詞、知らないとたいへんな目に遭う契約書の壁、炎上を逆手にとるプロモーション手法…。一般には知られていない音楽業界の裏側が随所に登場。中でも主人公が体験するゴーストライターの描写は圧巻。本当にこんな事がJ-POP界で行われてるのか?と思わせるほどのリアルさ。

 又、黒崎明がレコード会社のプロデューサーとキャッチボールを重ねながら、完成に至らせる作詞の行程は実にスリリング。作詞に置ける譜割や音ノリといったルールも細かく書かれ、普段何気に聴いてたJ-POPの歌詞の裏側を垣間見る事が出来て、まさに目からウロコ。

 本作は音楽・エンタメ業界を目指す人、少しでも音楽に興味がある人に読んで貰いたいという思いを込めて書かれたそう。なる程、作詞家を目指す人にとっては絶好の参考書になりそうだ。魑魅魍魎が飛び交うとも言われる音楽業界。その中でもベールに包まれていた作詞業界にスポットを当て極上のエンタメ小説に仕立て上げたzopp。

 執筆に至った経緯は『作詞家という謎めいた職業についてもっと知ってもらい、興味を持ってもらいたいから。』だそう。図らずとも師となった大物作詞家との対峙、ガールフレンド里美とのもどかしいまでのすれ違い等、他にも様々エピソードも盛り込まれ、最後まで一挙に楽しめる作品となっている。

 さらに小説内では男性ボーカル・ユニット、アイドル女性歌手に向けた歌詞が紹介されているが、なんとその詞にメロディとアレンジを付けて発表するプロジェクトも進行中との事。2月にはHPでMusicVideoも公開予定とか。虚から実、フィクションからノンフィクションと、こちらのスピンオフ企画の今後の展開も面白そう。

 zoppと親交の深いジャンケン・ジョニー(MAN WITH A MISSION)と、作詞のアドバイザーとして交遊のある渡辺大知(黒猫チェルシー)からの推薦コメントも到着した。

<ジャンケン・ジョニー(MAN WITH A MISSION)コメント>

楽曲ニ命ヲ吹キ込ム言葉ノ魔法使イ、数々ノヒット作ヲ生ミ出シテイルzopp氏ノ歌詞ニ対スル思イ、
価値観、哲学ヲ本作品デ垣間見セテクレテイル。彼ノ作詞シタ作品ヲ聴クダケデハ見レナカッタソノ部分ヲ登場人物ガストーリーヲ追ッテ赤裸々ニ語ルヨウデモアリ、詞ヲ生業ニスル人ダケデナク日常デ音楽ニ触レル貴方ノ心ニモ突キ刺ササルハズダ。

<渡辺大知(黒猫チェルシー)コメント>

zoppさんは言葉の一番おいしい所を使って料理する、コックさんのような詩人だと思う。小説楽しみです!

<書籍概要>
タイトル:ソングス・アンド・リリックス/著者:zopp
2016年1月15日発売/講談社文庫/税込¥691(税抜¥640)

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