香取慎吾が主演、東野圭吾「虚ろな十字架」初映像化 主人公と対峙するキーパーソン役に赤楚衛二が決定
香取慎吾が19日、連続ドラマW 東野圭吾「虚ろな十字架」に出演することが発表された。香取は、元広告代理店勤務の会社員で、現在は伯父から引き継いだペットの葬儀店を営んでいる主人公・中原道正を演じる。また、主人公と対峙するキーパーソンとなる仁科史也役に赤楚衛二が決定した。
WOWOWでは、香取慎吾主演の連続ドラマW 東野圭吾「虚ろな十字架」(全4話)を9月6日午後10時より放送・配信することを決定した。
本作は、国民的作家・東野圭吾が2014年に世に送り出し、これまでに発行部数約76万部を誇るベストセラー小説『虚ろな十字架』(光文社文庫刊)が原作。「少年法」の矛盾に鋭く切り込んだ傑作「さまよう刃」から10年の時を経て、東野が「死刑制度」という普遍的な社会テーマに真正面から挑んだ渾身の社会派サスペンスだ。その安易には扱えない危ういテーマ性に加え、映像化が難しい巧妙な仕掛けが施されたサスペンス展開もあいまって、数々の実写化がなされてきた東野作品群の中で、いまだ実写化が叶っていない作品でもある。そんな本作の初の映像化に、東野とは2004年のドラマW「宿命」から始まり、本作で記念すべき10作目のタッグとなるWOWOWが挑むこととなる。
主演を務めるのは、WOWOW連続ドラマに初主演、そして東野圭吾作品も初主演となる香取慎吾。デビュー以来、アイドル、俳優、アーティストというさまざまな顔で人々を魅了し続けてきた国民的エンターテイナーであり、俳優としては近年、ドラマ「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった」(フジテレビ)、映画『犬も食わねどチャーリーは笑う』、『凪待ち』など、さまざまな話題作に出演し続け評価を得ている。
そして香取と初タッグで監督を務めるのは、映画『ヘヴンズ ストーリー』にてベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞受賞、映画『64-ロクヨン-』では日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞、『とんび』、『ラーゲリより愛をこめて』など超大作を次々と手掛け、年末には『SUKIYAKI 上を向いて歩こう』、2027年には『存在のすべてを』の公開も控えるなど精力的に活動を続ける日本映画界の名匠・瀬々敬久。
“最愛の家族を殺されたとき、犯人に何を望むのか”、“罪は償うことができるのか”
主演・香取慎吾×原作・東野圭吾×監督・瀬々敬久という、日本のエンターテイメント界を第一線でけん引してきた最強布陣が、その答えのない問いに真っ向から挑む衝撃作。圧倒的なドラマ密度、予想を超えていくサスペンスが、あなたの感情を、激しく揺さぶる。
香取が演じる主人公・中原道正(なかはら・みちまさ)は、元広告代理店勤務の会社員で、現在は伯父から引き継いだペットの葬儀店を営んでいる。11年前に起こった人生を揺るがす“ある事件”を機に妻と離婚し、いまだ過去の悲しみと向き合えず、孤独と虚しさを抱えて日々を過ごしている。
そんな中原の前にある日、かつての事件で捜査を担当した刑事がやって来る。そして、中原の元妻が路上で何者かによって殺されたと告げるのだった。意外にも犯人はすぐに逮捕されるが、その証言には不可解な点が多い。そこで中原は、元妻の死の真相を知るべく、自分と別れてからの彼女の足跡をたどることに。それは、一度は目を背けた悲しみに再び向き合うことでもあった……。やがて、その先に11年前の事件から遠くさかのぼった“もう一つの犯罪”が浮かび上がってくる!
愛する家族が殺されたら、誰もがきっと一度は犯人に死刑を望んでしまうだろう。しかし憎む人間が処刑されたら、それで気が済むのか?そんなことは決してないだろう。一方で、愛する家族の命を奪った人間が生きているということは、耐えられるものなのか?それもまた耐えられるとはやすやすと断定できないに違いない。ではどうすれば、このやるせない遺族の気持ちを慰撫できるのか?本当の意味での“償い”とは、一体何なのか?
主人公・中原と対をなす今作のキーパーソンである仁科史也(にしな・ふみや)役には、連続テレビ小説「舞い上がれ!」(2022年・NHK)で国民的人気を獲得。ラブコメディから社会派ドラマまで、さまざまなジャンルの作品で主演を務める若手実力派俳優、赤楚衛二が決定した。赤楚のWOWOW連続ドラマ出演は、2022年のWOWOWオリジナルドラマ「ヒル Season1」での主演以来、香取とは本作で初共演となる。
史也は、慶明大学病院で小児科を請け負う、仕事熱心で患者からの信頼も厚い医師。家庭では妻と息子を愛する家族思いの夫でもある。そんな史也のもとにある日、史也の義理の父、つまり史也の妻の父が、金目当てで通りすがりの女性を殺したとの知らせが入る。そこから一転、加害者家族となった史也は、周囲からの誹謗中傷を受けながらも妻をかばい、加害者家族を代表して、被害者の遺族である中原たちに謝罪がしたいと申し出るのだが……。事件と距離を置くこともできる立場にも関わらず、史也はなぜ、あえて矢面に立とうとするのか。「この男、何かを隠している」物語が進むにつれ次第に明かされていくその理由とは……。
香取慎吾コメント
――本作のオファーを受けた際の感想を教えてください
日々、求めてくれる人がいるから自分の仕事があると思っているので、今回も誰かが求めてくれて、この役と巡り合えて、初めての方々とお仕事ができることをうれしく思っています。僕にはどちらかというと“明るく笑顔あふれる香取慎吾”というイメージがあると思うし、そういう作品と巡り合うことの方が多かったのですが、今回のように最初から“重い空気”を感じる場所に呼んでもらえたこと、東野さん、瀬々さんというタッグの中に自分が入れることも、すごくうれしいです。
――中原道正という人物を演じての感想を教えてください
苦悩から立ち直り、光を目指していくという役は演じてきた経験がありますが、家族を殺された過去から立ち直れず、“光をそう簡単に見ることができない”中原という役に、演じる側として魅力を感じます。簡単につかめない光を、つかもうとしているのか、していないのか……変わるきっかけとなるスイッチさえも見えず、“変われない”というところがすごく現実的で、リアルだなと。迷いながらも生活はしているし、変われないながらも生きていかなければならない。この中原という役、作品と出会い、知らなかった世界を知ったことで、撮影の合間に何気なく見るニュースも感じ方が変わってきて、生きる感覚が以前とは違っているように感じます。
――作品のテーマ(「最愛の家族を殺されたとき、犯人に何を望むのか」や「罪は償うことができるのか?」)に関して、脚本を読んでどのような感想を持たれましたか
パッと事件のニュースを見た時、犯人に是が非でも極刑を望むような感覚を持つこともありますが、この作品の撮影が進んで、実際にちょっと深いところまで中原という役を演じていると、中原の感情の方が僕に近いかもしれないと思います。自分の苦悩を押し殺して内に秘めたまま、生きなければいけないから生きているというか。やっぱり人それぞれ苦しみや辛さがある中でも、生きなければいけないんだと、脚本を読んで思いました。
――赤楚さんや瀬々監督の印象、撮影エピソードを教えてください
赤楚さんは、高身長ですてきですよね。クールな面もあるけど、合間に見せてくれる笑顔がすごくキュートです。初対面から2人が向き合う緊張感のあるシーンを撮りましたが、常に自分の役に向き合っているようなまっすぐな姿勢を感じて、すてきな俳優さんだなと思いました。今後どんどんそういうシーンが増えていくと思うので、撮影が楽しみです。瀬々さんは本当に「こだわりぬく監督」という印象です。まっすぐにこの作品の隅から隅までを見て、感情だけでなく、画として美しいかそうでないかというのを全て見ていらっしゃるなと思います。
――作品を楽しみにしていらっしゃる皆様へメッセージをお願いします
もちろん重い内容の作品ではありますが、自分でも脚本を1話から読み進めていく中で、演じている中で、先々の展開に心を動かされるところがたくさんありました。あくまでエンターテインメント作品としてもぜひご覧いただきたいです。ドラマとして楽しんでもらいながら、皆さんそれぞれの心に触れる場所を感じてほしいなと思います。
赤楚衛二コメント
――本作のオファーを受けた際の感想を教えてください
東野先生の作品は学生時代に読ませていただいておりましたし、映像化された作品もたくさん拝見し、いつか自分も出演させていただきたいと思っていたので、今回初めてご縁がありすごくうれしかったです。瀬々さんの作品もたくさん拝見していますし、子供のころからテレビで拝見している香取さんと初めてご一緒できることにもわくわくしました。
――仁科史也という人物を演じての感想を教えてください
史也はさまざまなことを抱えて生きていますが、今はまだ何も言えなくて。加害者家族としてあえて矢面に立つ史也を視聴者の方も疑問に思うと思いますし、見ていてすごく気になるキャラクターだと思います。だからこそ、史也がどういう過去を生きていたのか、どう過ごし、誰とどう出会い、どう今があるのかというところは、見ていただきたいポイントです。被害者家族と対面するシーンもあり、演じていて本当に心が苦しくなります。史也自身は何一つ救いを求めていませんが、どんどん深いところに潜り込んでいってしまうような印象を受け、演じながら「どこまで深いところに潜ってしまうのか」とすごく気になっています。
――作品のテーマ(「最愛の家族を殺されたとき、犯人に何を望むのか」や「罪は償うことができるのか?」)に関して、脚本を読んでどのような感想を持たれましたか
本当に難しいテーマだと思います。この作品には史也のような人もいれば、死刑を受け入れてしまって、自分の犯した罪としっかり向き合わない人たちも出てきます。僕がもし家族を奪われたら、犯人にも同じ目に遭ってほしいという気持ちより、自分が犯した罪と向き合ってほしいという気持ちの方が強いかもしれません。さまざまなニュースを見て、被害者家族の声明やインタビューを読みましたが、こればかりは本当に、ただ死刑にすればいいということでもない気がします。そういう答えのないことをずっと考えられるところが、本作の特徴だと思います。
――香取さんや瀬々監督の印象、撮影エピソードを教えてください
香取さんとは今日初めて2人でのシーンを撮りましたが、実はせりふ以外一言もお話はしていなくて。共演できたうれしさにいったん蓋をし、加害者家族と被害者遺族という体で居続けようという心構えで過ごしました。でも居心地は悪くありませんでした。物語後半の中原とのシーンが史也という役にとってのゴールになるようなシーンでもあるので、役を通して思い出を作り、史也としてさまざまなものを積み上げた上で対峙していきたいと思います。瀬々さんは役者に対してすごく丁寧な方。「ちょっとここ印象的に!」とおっしゃる言葉が印象に残っています。監督が何を感じて、視聴者に何を見せようとしているのかがすごく楽しみで、頭の中をのぞきたくなるような方だなと思います。
――作品を楽しみにしていらっしゃる皆様へメッセージをお願いします
大切な人を亡くす悲しみから始まる加害者に対しての思いや、“死刑制度”“罪との向き合い方”というのは、本当に答えがないものだと思います。なので、その答えを探すというより、一緒にぐるぐると悩みながら見ていただけたらうれしいなと思います。
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