松重豊が17日、都内の日本外国特派員協会(FCCJ)で、「孤独のグルメ Season11」「孤独のグルメ」シリーズについて、記者会見を開いた。海外でも人気を集める「孤独のグルメ」。それにちなみ、日本と海外のドラマ制作について質問が及び、自身の考えを述べた。

 松重は、現在の日本のドラマが、スマートフォンなどの小さな画面でも状況がすぐ把握できる「分かりやすさ」を求める傾向にあることに懸念を示し「何かをどんどん分かりやすくするということは、これまで俳優としてやってきたことと方向性は違うんじゃないかな」とし、役者の表情や佇まいから視聴者が感情を想像する余白こそが重要だと指摘。

 「この人今美味しいと思ってるのかな、熱いと思ってるのかな、ということを想像して楽しんでいくことを、僕はこのドラマ(孤独のグルメ)の中で積極的にやろうと思った」と述べ、言葉に頼らない表現の価値を、「孤独のグルメ」に求めたと明かした。

 また、海外での撮影経験を通じて、日本を取り巻く経済状況の変化にも考えを示した。

 「失われた30年」に対する世代的な責任を感じつつ、「気づいたらお金の価値も経済力も、日本はアジアの中でもちょっと置いていかれてるぞっていう、そういう自覚をやっぱり持たざるを得なくなっている」と吐露。

 ロケ先の韓国で、韓国の俳優から日本スタッフの献身的な働きぶりを称賛されたことを明かしつつも、その努力に報いるための環境整備が追いついていない現状を危惧する。「現場の待遇とか、金銭面の部分など、是非アジアの中でも周りと比べても本当に遜色のないぐらいまで引き上げていかなきゃいけない。僕たち先輩と呼ばれている人たちが声を上げていかなきゃいけない問題なんじゃないかな」。

 一方、食を通じた国際交流には大きな希望を抱いている。「食べるということは言葉や民族などを超えたすごく分かりやすい共有感。食べるというキーワードで国や地域などの『理解』につなげていきたい」と語った。

Photos

記事タグ 

コメントを書く(ユーザー登録不要)