LUNA SEA・INORAN、運命のジャズマスター 信頼が生んだシグネチャー制作秘話
FENDER EXPERIENCE 2025
「Jazzmaster Desert Sand」とINORAN
LUNA SEAのギタリストのINORANが13日、10月11日から13日にかけて原宿・表参道エリアで開催中のイベント『FENDER EXPERIENCE 2025』に登場。Fender Custom Shopのシニア・マスタービルダーでありINORANのシグネイチャーモデルを手掛けてきたデニス・ガルスカ氏によるスペシャルトークショーが行われた。
【写真】LUNA SEA・INORAN『FENDER EXPERIENCE 2025』トークセッションの模様
INORANが、マスタービルダー、デニス・ガルスカ氏と登壇し、10年以上にわたるシグネチャーモデル制作の歴史と、最新モデルに込めた技術的な挑戦について語り合った。
フェンダーカスタムショップは、選ばれた職人たちが集まり、一本一本をハンドクラフトする最高峰のブランドであり、マスタービルダーは「最初から最後まで自分の責任で全てを作っていく」特別な存在だ。INORANのギターを長年手掛けてきたデニス氏は、INORANを「本当に、作りたいなと思わせてくれるお気に入りのアーティストの1人」だと表現し、コラボレーションを歓迎した。
INORANがフェンダーのエンドースを始めたのは、今から約14年前、2011年頃から。彼は、フェンダーと組む前に「夜中に雑誌を見て一目惚れ」したジャズマスターを弾きたくなり、1959年製のヴィンテージモデルを購入していた。
フェンダーのスタッフから「ジャズマスターだったらデニスだよね」と紹介されたことが、二人の関係の始まりとなった。当時、ジャズマスターやジャガーはデニス氏が手掛けることが多かったため、INORANの希望は自然な流れでデニス氏へと繋がった。
ジャズマスター・シグネチャーモデル初号機(黒)のオーダーは、彼が愛用する1959年製のジャズマスターをデニス氏に送り、「これを“デニス風”にしてほしい」という、職人への信頼に基づく「お任せ」の依頼だったという。
初代モデルには、デニス氏の職人技が凝縮されている。ネックとボディの接合部の作りは非常に丁寧で、ネジとかなくても、はめただけできっちりはまるぐらいの精度だとINORANは絶賛した。デニス氏が手がけるギターは、自身が所有しているビンテージよりも「全然いい」とその素晴らしさを伝えた。
演奏性に関するINORANならではのカスタマイズも施された。通常横向きのピックアップスイッチを、演奏中に手が当たらないよう縦に配置するというモディファイをリクエストしている。
また、この初号機はLUNA SEAでアメリカツアー中に完成し、日本に輸送され、すれちがいに。INORANは「もしかしたらハワイくらいですれ違ったかもね」と話すと、デニス氏は「その話は知らなかった。初めて聞いたよ!」と驚いた様子。このジャズマスターをヨーロッパに送ってもらい手にした時、「嬉しくて、やばかった」「自分のソロミニアルバムをこれ(初代機)1本でアルバム作ったぐらい」とこの上ない喜びを感じたという。
INORANのギター哲学は、モデルを重ねるごとに進化している。彼はギターを「恋人」に例え、新しいギターと出会うことで「何曲もできちゃう」とインスピレーションの重要性を語った。
2号機のホワイトのジャズマスター「INORAN JAZZMASTER #2 LTD」は枯れた音がポイントだと話し、アルペジオに最適だという。LUNA SEAの「I for You」はこのギター以外はありえないと語った。
今年2月に受注開始された最新の4本目、「INORAN Jazzmaster Desert Sand」モデルは、LUNA SEAやソロワークスで使用するにあたり、よりハイゲイン(高出力)で歪みに特化したサウンドを求めた結果生まれた。
このモデル最大の特長は、ワイドレンジハムバッカーピックアップの搭載と、ピックアップメーカーのカーティス・ノヴァク氏が作り上げたカスタムピックアップにある。INORANの求めるサウンド像は、具体的な技術用語ではなく、フィーリングを伝えることで具現化された。
デニス氏は、この専用ピックアップについて、クランチーでゲインがありサステインがありながら、ボリュームを7程度に絞ってメロディックなフレーズを弾くと「最高な一品になっている」と、その汎用性の高さを強調した。
デニス氏は「もし誰もこの“4号機”を買わないなら、自分(デニス)が買っちゃう」と語り、マスタービルダー自身もその出来栄えに惚れ込んでいることを明かした。
INORANは、デニス氏との関係が今後も長く続くことを望み、ステージを締めくくった。
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