圧巻のパフォーマンスで惹き込んだドリカム

DREAMS COME TRUEとして演奏する中村正人(撮影・植松千波)

DREAMS COME TRUEとして演奏する中村正人(撮影・植松千波)

 トリを飾ったのはドリカムだ。カウントダウンを経て、スーツ姿の中村が登場し片手で声援に応えるとオープンニング楽曲を奏でる。吉田美和が登場して「みんな元気!」と語ると、挨拶代わりに爽やかなナンバー「愛がたどりつく場所」を披露した。笑顔の吉田は投げキッスを観衆に贈る。中村も盛り上がる観衆に目線を送りはにかむ。

 「みんな元気! 暑いけどまだ大丈夫? 有り難う。去年に引き続き出させて頂きます」と語ると、この後に実施される生中継の緊張感からか「ああ」と吉田がひざまずく。起き上がると「みんながいるから大丈夫か。ふんばるか」と笑みをこぼした。

 この日、司会を続けてきた中村は「演奏モードじゃないけどね」と笑いを誘うと、桝アナが再び登場。「ファンの皆さんにスペシャルな企画を用意しました」と告げ、ファン投票の中間結果を放送を通じて発表し、1位になった楽曲をこの場で披露すると報告した。

 中継の本番では、司会を務めた嵐の櫻井翔と会話。中村が「(1位の楽曲は)練習していない可能性もある」と笑いを誘うと、いよいよ中間結果の発表。順位が上がるに連れて会場の興奮度は高まり、1位「何度でも」が告げられると大歓声が起きた。

DREAMS COME TRUE(撮影・植松千波)

DREAMS COME TRUE(撮影・植松千波)

 演奏前のCM中にはこんなやり取りがあった。

 中村「年末みたいな気分」
 吉田「皆で歌ってくれて泣きそう。緊張している。落ち着け」
 中村「僕の曲ではないことが確か」
 吉田「みんながいるから行けそうな気がしてきた。怖いテレビ」
 中村「ふだんは吉田と離れているけど、テレビに映るんでまん中あたりにいます」

 1位に選ばれた楽曲「何度でも」が披露されると、この日1番の大歓声が送られた。興奮した状態の観衆だが、歌い終えた吉田は「ヘトヘト、終わった、終わった」と安堵の表情、「皆有り難う」「4回ぐらい死にそうになった」と言いながら膝を崩した。対象的に中村は「有り難う! 皆の声届きましたよ! ここから好き勝手にやらせてもらいます!」と語ると、力を呼び戻した吉田が「汗だくだと思うけどここから更にびしょびしょにしていくよ!」と煽った。

DREAMS COME TRUEの吉田美和(撮影・植松千波)

DREAMS COME TRUEの吉田美和(撮影・植松千波)

 比較的ゆったりとしたナンバーの3曲目「その先へ」や4曲目「空を読む」で空気を整えると、「じゃあすごい久々の曲やる」と語り披露した5曲目「JET!!!」から激しさが同居したナンバーが続く。同曲ではダンサーに抱えられ飛行機の模写を魅せて沸かすなどの演出も。ヒートアップした観衆に、思わず吉田は「ここさ、酸素ないよね」とも。それに対して中村は「ないです。皆がここまで吸っちゃいましたから」と答えた。

 観衆に向けて何度も手を振り、笑顔で答える吉田の表情が印象的だった。「大阪 LOVER」で更に盛り上げると、吉田は「はじめて見るベイビーズ(ファン)もいると思うけど、縁があってこうしてやれることに感謝しています。残りの曲も数少ないから心を込めて歌うね」と語り「さぁ鐘を鳴らせ」。本編最後の「AGAIN」では吉田の圧倒的なパフォーマンスに観衆は息をのんだ。曲終わりに吉田はアカペラで「何度やったっていいじゃん、何度失敗したっていいじゃん、今日だめだったていいじゃん、明日はくる! あきらめるな、何度もあきらめるな」と心の声を歌に載せて届けた。

 アンコールでは「なんか胸がいっぱい! みんなありがとう! 今日のめちゃくちゃ楽しい。気持ちを込めて歌います」と披露したのは「うれしい!たのしい!大好き!」だった。フィナーレを飾るように金銀の紙テープが宙を舞い、観衆も自身の気持ちを手や声に代えて届けた。それに応えるように吉田は何度も目線を送り歌い届けた。全てを出し切ったドリカムの2人は疲労感も漂わせながらも、充実感に満ち溢れるように笑顔をみせた。

 吉田は最後に、ステージ手前に腰を掛けて「ベイビーズ有り難う」とお礼を言い、メンバー紹介をすると最後に「厚かましいけどお願いしていい? みんなに言ってもらいたいの。ちなみに吉田美和と申します」と自身の名前を会場全員でコールしてもらうことを要求。圧巻のパフォーマンスを披露したドリカムに感謝の言葉を送るように、観衆は大きな声をもって吉田の名前をコール。吉田は笑顔を浮かべ「本当に本当に有り難う! またね、またいつかどこかでね。ドリでした」と挨拶。中村も「すべての出演者に拍手を。また来年できたらな。有り難うございました、また、来年」と頭を深々下げて再会を誓った。

 中村がMCで語ったように、実にそれぞれ特色のもった多種多様なミュージシャンによる多面性のもった音楽がこの日、届けられた。なお、この日の模様は、番組『LIVE MOSTER』としても一夜限りとなる日本テレビ系全国ネット(一部地域を除く)で7月17日(金)24時半から25時半に放送される予定だ。

LIVE MOSTER LIVE 2015年7月4日(土)幕張メッセセットリスト

少女時代
01.Catch Me If You Can /02.MR.TAXI /03.GALAXY SUPERNOVA
04.Chain Reaction /05.GENIE

UNISON SQUARE GARDEN
01.シュガーソングとビターステップ /02.オリオンをなぞる /03.crazy birthday
04.天国と地獄 /05.harmonized finale

ゲスの極み乙女。
01.私以外私じゃないの /02.デジタルモグラ /03.星降る夜に花束を /04.キラーボール
05.ロマンスがありあまる /06.猟奇的なキスを私にして /07.Ink /08.アソビ

DREAMS COME TRUE
01.愛がたどりつく場所 /02.何度でも /03.その先へ /04.空を読む
05.JET!!! /06.大阪 LOVER /07.さぁ鐘を鳴らせ /08.AGAIN
Encore:09.うれしい!たのしい!大好き!

この記事の写真
写真=「LIVE MONSTER」一夜復活[1]

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