The Biscats「親しみやすさも武器」気鋭のロカビリーバンドに迫る
INTERVIEW

The Biscats

「親しみやすさも武器」気鋭のロカビリーバンドに迫る


記者:村上順一

撮影:

掲載:23年01月20日

読了時間:約6分

 1月8日札幌 cube gardenを皮切りに全国ツアー『The Biscats TOUR 2023「The Biscats」』を行なっているThe Biscats。メンバーはモデル、ファッション・プロデューサーとしての顔を持つMisaki(青野美沙稀)、Kenji(Gt)、Suke(W.Ba)による2019年に結成されたスリーピースロックバンド。その音楽性はストレイ・キャッツなどで有名なロカビリーで、日本で女性ボーカルのロカビリーバンドは希有な存在だ。昨年11月にリリースされ、フジテレビ系音楽番組「Love music」12月度オープニングテーマに起用された「ジレンマ」も、オーセンティックなロカビリーサウンドが堪能できる1曲に仕上がっている。MusicVoiceではThe Biscatsの紅一点Misakiにメールインタビューを実施。ロカビリーの魅力やメンバーのことなど、回答してもらった。【取材=村上順一】

恋愛のドロドロした部分を主役に歌詞を書いた「ジレンマ」

「ジレンマ」配信用ジャケ写

――2022年を振り返るとどんな1年だったと感じていますか。

 2022年は、今まで積み重ねてきたことがようやく少し形になりました。テレビ出演などや大きいステージでのライブなどもあり色々な経験もさせていただきバンドとしてステップアップできた1年だったと思います!

――昨年、3rd SINGLE「ジレンマ」がリリースされました。リリースから少し経ちましたがどんな1曲になったと感じていますか。

 懐かしい歌謡曲のような雰囲気と怪盗などを連想するようなスリリングな部分もあり、それでロカビリーらしさもきちんと入っている今の時代には少し珍しいサウンドなのでたくさんの方に、なんだこれは!? と思っていただけたのではないかと感じています。ラジオやお店などでたまたま聴いて「好きになりました!」という声をたくさんいただいたので、The Biscatsにとって代表曲の1つになるのではないかと思っています。

――「ジレンマ」でこだわったところ、注目ポイントなど教えてください。

 いつもは恋愛のキラキラとした部分を主役に歌詞を書くことが多かったのですが、今回は恋愛のドロドロした部分を主役に歌詞を書きました! 恋愛は楽しいことばかりではなく苦しい、切ない、はセットだと思いますし、誰しも少なからず独占欲とか嫉妬心などがあると思うので、そんな人間のリアルな奥にある気持ちを表現したので、共感してもらえたら嬉しいです!

――「ジレンマ」の歌詞のどんな背景から生まれたのでしょうか。きっかけになった出来事などあれば教えてください。

 サウンドが先に完成してから歌詞をかいたのですが聴いた瞬間にドロドロな恋愛ドラマ、昼ドラが頭に浮かびました。そして、わたしはドラマが大好きなので、とある大好きなドラマを思い浮かべて、もしもあのドラマのテーマソングにするなら、と想像しながら書きました☆

――タイトルの「ジレンマ」にちなんで、“ジレンマ”に陥っていることはありますか。

 ツアーに向けてもっと体を絞りたいのに、食べることが大好きなのでいっぱい食べたい…でも、食べたらさらに倍、運動しなきゃだし…というジレンマといつも戦ってます!(笑)。

――「The Biscats TOUR 2023『The Biscats』」のツアー中ですが、初日を迎えて手応えはいかがですか。印象的だったことなどあれば教えてください。

 初日は札幌公演だったのですが前回よりたくさんの方が集まってくださってすごく嬉しかったです! こだわった演出に対しての皆さんのリアクションが大きくて心の中で「やったーーー!」って思いました♪ 初日は独特の緊張感があるのでいつも少しテンパってしまうのですが、それも楽しかったです(笑)☆

――ライブでのこだわりや信念、もしくはステージに立つまでのルーティンなどありましたら教えてください。

 ツアーやイベントなど、わたしたちはたくさんライブをしますが、どのライブもそのうちの"1回"という考えはなく、1回1回がものすごく特別なライブだと思ってステージに立っています。

 私はステージに立つ前は、1番お気に入りで大好きな香水を振りかけて、深呼吸をするのがルーティーンです♪

武器は自分たちだからこそ表現できる”本物"のサウンド、グルーヴ

Misaki

――ロカビリーというトラディショナルなサウンドが魅力のThe Biscatsですが、バンドとしての武器はどこにあると思いますか?

 私は父がロカビリーバンドをやっていたので小さい頃から常にロカビリーを聴いて育ちました。メンバーのKenjiとSukeも少年時代からロカビリーが大好きな生粋のロカビリアンで、今の時代にロカビリーバンドは珍しい、と言われていますが、その中でも同世代という本当に数少ないなか出会えたメンバーたちなので、そんな自分たちだからこそ表現できる”本物"のサウンド、グルーヴが武器だと思っています! あとはロカビリーといえば男性がクールにキメる、という感じが多いのですが、女性ボーカルなので親しみやすさも武器かな、と思います(笑)。

――ロカビリーの魅力としてグルーヴや色気など、様々なものが挙げられると思いますが、ロカビリーの魅力とは?

 体が勝手に踊り出したくなるような、跳ねるリズムがとにかく楽しいところ、ファッションやインテリア車やバイク、リーゼントなどヘアースタイルなども楽しめるところ、ダンス(ジャイブ、ストロール、バップ)も楽しめるところ、世界中で根強く愛されているので色々な国でたくさんイベントがあります!

――メンバーのここが凄い、個性的だと思うところを教えてください。

 Gt.のKenjiくんは、ひたすらギターギターギターという感じで、とってもストイックです。音楽周りは全部任せられる存在なので、いつもすごいなぁと思っています!

 Wb.のSukeは、絵を描いたりデザインをすることも得意なので、ロゴを作ってくれたり、撮影などで使う備品の色を塗ったり、そういった美術的な才能もあります☆

――いま追求、探求されていることはありますか?

 ロカビリーが生まれた本場アメリカのグルーヴ、ノリを出せるようにひたすら追求しています!

――いまよく聴いている音楽は?

 The Baseballs、ブライアン・セッツァー、エルヴィス・プレスリー、ビル・ヘイリーなどロカビリーを聴いてます! あとは最近の色々な曲も全部聴きます☆ メーガン・トレイナーの新しいアルバムがめちゃくちゃ格好良かったです♪

――2023年はどんな1年にしたいですか。チャレンジしたいことなどあれば教えてください。

 まずは、2023年1発目のツアーを大成功させたいです☆ そして2024年の目標としている渋谷公会堂(LINE CUBE SHIBUYA)に向けて2023年はかなり大事な年になると思います。とにかくたくさんの方に知ってもらいたいですし、ファンクラブのイベントなど楽しい企画もどんどんやりたいです! 個人的には、“滝行”にチャレンジしてみたいです☆

――ファンの皆様へメッセージをお願いします。

 応援してくださる皆様がいるから活動することができるので、とっても感謝しています♪ わたしたちの音楽で心から楽しんでいただけるように、これからも1歩1歩、着実に進みながら“がんばロカビリー”していきますので、応援よろしくお願いします☆

(おわり)

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