映画・ドラマ
広瀬すず「一番心が弱っていた。苦しい撮影だった」精魂込めた『流浪の月』
『TAMA映画賞』最優秀女優賞
広瀬すずが、多摩市民などからなる実行委員会が表彰する『第14回TAMA映画賞』で、本年度最も心に残った女優を表彰する最優秀女優賞を受賞した。27日に東京都多摩市のパルテノン多摩・大ホールで行われた授賞式では喜びの弁を述べた。
『流浪の月』で誘拐事件の“被害者”というレッテルを貼られて生きてきた女性・家内更紗を演じた。「過去の傷を背負い生きてきた更紗が愛する人との出会いによって抑圧から解放され、溌剌と息づく様は燃え立つ愛の炎のように静かな美しさを放っていた」と評価されての受賞となった。
広瀬すず「真っすぐに更紗と向き合いながら一生懸命に生きてよかったと思っています。自分のなかでは苦しい撮影でした。こうしてこの作品が多くの方に届いていたと思うと踏ん張って良かった。監督、(松坂)桃李さん、支えてくれた方がたくさんいて、こういう形で恩返しができたら」
撮影期間中は「生きていたなかで一番心が弱っていました」という。「何を見ても何を感じても苦しくて、ずっと混乱していました」
メガホンを握った李相日監督作は『怒り』以来。「辛い役が多いなと。でもお芝居を通して役者としてこんな贅沢な現場はない。共演者の役を超えた人としてここまで向き合うのが怖いなと最初は思いましたが嫌でも向き合わせられる時間を設けて下さる、絶対に逃げられないなと思いながら参加していました」
大切な作品でもある『流浪の月』。日を追うごとに大きな存在になっている。「20歳を過ぎてこのタイミングで李さんの映画に参加できて良かったです」
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