松坂桃李

 松坂桃李が、多摩市民などからなる実行委員会が表彰する『第14回TAMA映画賞』で、本年度最も心に残った男優を表彰する最優秀男優賞を受賞した。27日に東京都多摩市のパルテノン多摩・大ホールで行われた授賞式では喜びの弁を述べた。

 映画『流浪の月』で演じた文の芝居が、「文という人間が抱え続けた繊細な感情の機微を零すことなく演じ、長い年月をかけた愛の灯を静かに的確に表現することで観客を物語へ引き込んだ」と評価された。

 松坂は、チャールズ・チャップリンの言葉を引き合いに「あなたのベストは何ですか?と聞かれた時にチャップリンは『ネクストワン。僕のベストは常に次だ』と答えました。良いコメントだと思いいつか言えるにようなれたらと思って頑張ってきました。まだ遠く及びませんが、『流浪の月』は間違いなく僕のベストだと思います」とコメント。

 『流浪の月』は、凪良ゆう氏による小説が原作。10歳のとき以来、誘拐事件の“被害者”というレッテルを貼られて生きてきた女性・家内更紗(広瀬すず)と、その事件の“加害者”としてのレッテルを貼られて生きてきた当時19歳の青年・佐伯文(松坂桃李)の物語。李相日監督がメガホンを握った。

 松坂は「自分のなかで全てを出し切ろうと挑戦した、勝負の作品だと思って臨みました。受賞出来て本当に嬉しい。何よりここに導いて下さった李監督、共演してくれた広瀬すずさんやキャスト、そしてスタッフの方の力でこの場で喋られていると思います。その方々に感謝しています」と思いを述べた。

 なお、最優秀男優賞には、佐藤二朗も選ばれた。

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