miwa感涙、女性歌手初のアコギ１本で武道館2DAYS　最大収容２万4000人動員

　今月３日にデビュー５周年を迎えたシンガーソングライターのmiwa（24）が７日・８日、アコースティックライブツアー『“acoguissimo（アコギッシモ）』を日本武道館で行った。アコースティックギター１本で日本武道館2DAYS公演を行うのは女性アーティストでは初めて。miwaは「本当に嬉しいです」と涙を拭いファンに深々と一礼した。

ギター１本で全国制覇へ

　同ツアーは、大都市中心でのコンサートでは行けない地方の若いファンの声から生まれた企画で、生ギター１本で全国の会場を回る。デビュー当初から続けている。ギター弾き語りで身軽にライブが出来ることを強みに「全国制覇」を目標に掲げた。これまでに31県で実施、会場は数百人規模のライブハウスがほとんどだった。

　最近はチケットが入手しづらい状況にあったため、デビュー５周年の節目で関東圏初開催となる今回は日本武道館2DAYS開催を決定。３月７日・８日の２日間で約２万4000人を動員した。

　日本武道館は、miwaが大学を卒業する２年前に、“卒業式”と銘打って単独公演を行った想い出の場所であり、尊敬するアンジェラ・アキやシンディ・ローパーたち女性アーティストのライブを観客として駆け付けた思い入れの強い会場でもある。

　miwaにとっては約２年ぶりの日本武道館公演だが、前回のバンドセットとは違い、今回はギター１本の弾き語り。女性アーティストが弾き語りで日本武道館を２日間公演を行うのは異例なこと。360°のセンターステージにして最大収容人数を集めた。

最初の観客数「８」人に向け熱唱

　会場の暗転とともにアリーナの一般通路にあてられたピンスポットの先に、黒いギターケースを背負ったmiwaが登場した。アリーナの真ん中に設置された円形ステージに向かってゆっくり歩くと会場の歓声は早くもマックスになった。

　ステージに上がり、自らケースからギターを取り出して笑顔でチューニングを施し、おもむろにデビュー当時から演奏していた「441」のイントロを奏でると、1万2000人のファンの歓声が一段と大きく降り注いだ。

　今回は事前にブログなどでリクエストを募集、miwaがその中からセレクトして決めたセットリスト。その中でもシングル曲ではないのにもかかわらず１位となった「めぐろ川」の演奏では、客席の四方からすすり泣く声が聞こえた。

　そして、観客８人を選びステージ上にあげるというサプライズも実施された。これは「下北沢のロフトで初めてライブをした時の観客の数」だという。その時のライブでも披露したというシンディー・ローパーのカバー「True Colors」をその８人に向かって熱唱した。

　今回のステージは、楽曲ごとにステージが回転し、全方位に向かって歌うスタイル。「君に出会えたから」や「Faith」というアッパーな楽曲では、バンドスタイルのライブでも恒例のタオルまわしで会場が一体となった。

涙をぬぐいながら深々一礼

　自身の大学卒業するタイミングに、“音楽で生きていく”決意と覚悟を決めて作った「Delight」、まだデビューも決まっていない高校の卒業直前に作った「つよくなりたい」を熱唱し本編を終了。

　アンコールで登場した最後には、昨年、OECD東北スクールの子どもたちとパリのエッフェル塔の下で歌った「希望の環（WA）」を会場全体で大合唱しこの日のライブを締めくくった。

　全てを終えてセンターステージで、感極まり溢れた涙をぬぐいながら「ギター１本で武道館に立てて本当に嬉しいです」と、深々一礼をするmiwaに大きな拍手と歓声がいつまでも鳴りやまなかった。

　miwaは、約２年ぶりとなる4thアルバム『ONENESS』の発売を控え、３月28日からは、2013年の『Delight』以来約２年ぶりとなるバンドスタイルの全国ツアーも開催される。６月15日横浜アリーナまでの全国13都市19公演を走り続ける。

セットリスト

M1　441
M2　君に出会えたから
M3　キットカナウ（7日）
　　春になったら（8日）
M4　コットンの季節（7日）
　　ハツナツ（8日）
M5　めぐろ川
M6　オトシモノ
M7　ヒカリへ
M8　Napa
M9　True Colors
M10　片想い（アカペラver.）
M11　don’t cry animore
M12　Faith
M13　chAngE（7日）
　　again×again（8日）
M14　Delight
M15　つよくなりたい

EN1 ミラクル
EN2 希望の環（WA)