線香花火をするシイノ(左、永野芽郁)とマリコ(奈緒)(C)2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会

 永野芽郁が主演する映画『マイ・ブロークン・マリコ』(タナダユキ監督)が30日、公開される。その場面写真が公開された。

 平庫ワカのコミック『マイ・ブロークン・マリコ』が、主演に永野芽郁を迎え、タナダユキ監督のメガホンで映画化。原作の『マイ・ブロークン・マリコ』(BRIDGE COMICS/KADOKAWA刊)は、2019年に無料WEBコミック誌「COMIC BRIDGE」で連載(全4回)されるやいなや毎話SNSでトレンド入りし、翌年出版された単行本(全1巻)では即重版が決定するなど、爆発的な反響を呼んだ。

 また、「輝け!ブロスコミックアワード2020」大賞を受賞、「この漫画がすごい!2021年オンナ編」第4位にランクインしたほか、2021年に文化庁が主催するメディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞するなど、ほぼ無名に近い新人作家の初連載作にも関わらず、異例の快挙を成し遂げ話題となった。

 鬱屈した日々を送るOL・シイノトモヨは、テレビのニュースで親友・イカガワマリコが亡くなったことを知る。学生時代から父親に虐待を受けていたマリコのために何かできることはないか考えたシイノは、マリコの魂を救うために、その遺骨を奪うことを決心する。「刺し違えたってマリコの遺骨はあたしが連れてく!」。マリコの実家から遺骨を強奪、逃走したシイノは、マリコの遺骨を抱いて“ふたり”で旅に出ることに。マリコとの思い出を胸にシイノが向かった先は?

 この度、本作から場面写真が解禁。今回解禁となったのは永野芽郁演じるシイノと奈緒演じるマリコが2人っきりで線香花火をする様子を切り取ったもの。劇中で、“花火”は中学生の頃のシイノとマリコにとって忘れられない、2人の関係をまた特別なものにするキーワード。大人になり、広い屋上で肩を寄せ合いながら静かに線香花火をする2人の姿は映画の中でも象徴的に描かれる。平庫先生のイラストにインスパイアを受けて入れられた、このシーンは線香花火の着火時間が予想できないこともあり、本作の中でも撮影に最も時間を要したという。

 花火をしながらの2人の会話は、長回しで撮影され、撮影当日に急遽足された台詞も多くあったそう。秋を感じさせる気候が続く夏の終わりにぴったりな1枚、柔らかい表情のシイノとマリコがどのような会話を交わしているのか。

 先日、カナダ・モントリオールでおこなわれたファンタジア国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞し、益々公開が期待される。

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