堂珍嘉邦と藤巻亮太が3月21日、千葉・市原市市民会館で2マンライブ『堂珍嘉邦×藤巻亮太 Special 2man Live』を開催した。昨年行われたバーチャルライブ『めざましライブ』で初共演した堂珍嘉邦と藤巻亮太が、市原市主催によるリアルライブ開催。同世代の2人はソロ活動も共に10周年のアニバーサリーイヤー。ライブではCHEMISTRY、レミオロメンから始まったお互いのキャリアを惜しみなく披露。この20年の日本の音楽シーンを代表する楽曲が2人により繰り広げられた。特別な1日となった2man Liveの模様を以下にレポートする。

THE YELLOW MONKEYの「LOVE LOVE SHOW」で幕開け

ライブの模様(撮影=冨田味我)

 昨年のバーチャルライブ『めざましライブ』の共演から、ついにリアルライブを実現させた堂珍嘉邦と藤巻亮太(以下、堂珍、藤巻)。BGMのマーチングバンドの演奏も楽し気な雰囲気から、バンドメンバー(Key:Dr.kyOn / Bass:砂山淳一 / Per:山下あすか)が登場し、華やかに演奏がスタート。その音に導かれるように舞台の両サイドから堂珍と藤巻が登場。お互いを称えあう雰囲気に、本日のライブを待ち望んでいた雰囲気がにじみ出て、素晴らしい一日の始まりを予感させた。

 温かい拍手に包まれながら、始まったファーストナンバーはTHE YELLOW MONKEYの「LOVE LOVE SHOW」と、2人共通のフェイバリットアーティストの代表曲をブチかます。ステージと客席の垣根を取り払うかのような一体感に包まれる会場の温度が上昇した瞬間。今回のコラボレーションのカバー選曲はすべて藤巻の提案に堂珍が全く異論が無いとコメント。同世代を感じさせる微笑ましいエピソード。実はコロナ前からこのようなコラボレーションライブを画策していたことを明かし、今回のステージで念願が叶ったことを報告すると、公演名の「2man Live」の文字通り、ここからはお互いの確固たる世界観を提示するソロパートに。

 先攻は藤巻亮太。この日を迎えられた感謝を述べると、一曲目に演奏したのは「日日是好日」。 “今日という1日を大事にする”という言葉の意味通り、軽快な中にも強く生きていこうとする熱いメッセージが感じられる。Dr.kyOnのピアノと藤巻のギターにつられ客席からはクラップが起こり、一曲目から心地よいグルーヴが会場を包んだ。続いてはエレキギターを置き、打って変わってハンドマイクで歌唱したレミオロメン時代の代表曲「もっと遠くへ」。ギターを持たずに力強く歌い上げるこの世界観が新鮮である。

藤巻亮太(撮影=冨田味我)

 この当日=春分の日にふさわしく、春を告げるミディアムチューン「Sakura」へと続け、徐々に会場のボルテージを上げていくと、最後に演奏したのは「雨上がり」。山下あすかのパーカッションにのって藤巻がエレキギターをかき鳴らす。このライブが初共演だったというバンドメンバーと藤巻の息もぴったりだ。アコースティックな編成ながらもロックチューンとしての熱量はそのままに、体を動かさずにはいられない。アグレッシブなギタープレイも、藤巻がロックミュージシャンであることを改めて印象付けた。

藤巻亮太(撮影=冨田味我)

 そして、藤巻に呼び込まれ堂珍が登場。ここで堂珍から藤巻への呼び方の相談があり「”フジマッキー”はどうです?」との提案に、藤巻も「凄く嬉しい」とステージ上での交流が深まっていく。堂珍のソロコーナーはCHEMISTRYの「BACK TOGETHER AGAIN」からスタート。ここに藤巻がギターで参加。夏を感じさせるアレンジを、より一層クールに彩っていく。

堂珍嘉邦&藤巻亮太(撮影=冨田味我)

2人の真冬の代表曲を披露

堂珍嘉邦(撮影=冨田味我)

 藤巻が袖にはけ、堂珍の「目に見えない事を大事にしたい」と遠くの空を想うかのようなMCから最新シングル「My Angel」がDr.kyOnのピアノに導かれるように歌われ、会場を包み込んでいく。すべての悲しみを洗い流して、見えない明日へ向かう決意を感じさせる「悲しみシャワー」へと続く。夕暮れを感じさせる優しい時間が過ぎていく。そしてソロコーナー最後の曲は堂珍がアコースティックギターをかき鳴らす「Euphoria」は幸せな瞬間を求め続ける言葉達が、アコーディオンの旋律、リズム隊のしなやかで力強い演奏に乗り、ゆっくり歩いていこうという前向きな気持ちにさせてくれた。

堂珍嘉邦(撮影=冨田味我)

 ここからは藤巻がステージに再登場。呼び込まれ「フジマッキーです!」と挨拶。すでにお気に入りの様子に2人の波長の良さが感じられる。今回のそれぞれのソロコーナーの共通項を語りながら、公演のハイライト、名曲コラボレーションのコーナーへ。

 のっけから初披露曲が2曲続く。オリジナルは勿論、数多のカバーヴァージョン、春の代表曲として知らない人はいない「3月9日」からスタート。ステージからは、もはやバンドともいえる一体感を感じさせる。伸びやかな二人の歌声に酔いしれ、涙する観客の姿も。

堂珍嘉邦&藤巻亮太(撮影=冨田味我)

 CHEMISTRY「You Go Your Way」ではバラード調の中にも、遠くの光へ向かうような力強い二人の歌唱がホールを包む。歌詞を丁寧に紡ぐ二人のボーカルスタイルがより際立つ。温かい拍手が鳴りやまない中、二人はMCでこの“堂珍藤巻”の馴れ初めを語った。

 ここからはライブ終盤へ。昨年の真夏に披露した2人の真冬の代表曲が披露された。「My Gift to You」では、藤巻の歌いだしの歌詞が<粉雪 街に舞い始める頃>という事が、分かりやすいネタバレとSNSでも話題となり、「粉雪」と続いた。声のコントラストが際立つ歌唱で、2人のハーモニーが醸し出すマリアージュを観客は堪能。耳に馴染んだ懐かしい楽曲たちも新しい情景を映し出し、この2曲の流れは、名曲コラボレーションの命名に違わない化学反応を産み出していた。

 アンコールを求める、温かくも大きな波長の拍手から登場したバンドメンバー、そして堂珍、藤巻。お互いを称えあうようにメンバー紹介から、「今日は何のためにここにいるのか?」というやりとりから「大きな意味で愛のためでしょう」と、アンコールナンバー奥田民生の「愛のために」を最後に持ってきた二人。会場からは大きな手拍子と笑顔が溢れていた。

ライブの模様(撮影=冨田味我)

 一日限りという触れ込みの公演、筆者は、この続きをまだまだ観たい、堂珍藤巻の続きを熱望しようと思う。同じ時代、時間を歩んできた同世代の2人が紡ぎ出す世界観は、まだまだ無限の可能性を秘めていることを感じさせ、お互いの曲がまるで新曲のような瑞々しさを持っていた。もし近い未来、堂珍藤巻の続きがあるとしたら、どんな楽曲や演出で我々を楽しませてくれるのか、期待が高まった。

左から砂山淳一、Dr.kyOn、藤巻亮太、堂珍嘉邦、山下あすか(撮影=冨田味我)

Set List

堂珍嘉邦×藤巻亮太

01. LOVE LOVE SHOW (THE YELLOW MONKEY cover)

藤巻亮太

02. 日日是好日
03. もっと遠くへ
04. Sakura
05. 雨上がり 

堂珍嘉邦

06. BACK TOGETHER AGAIN (CHEMISTRY cover) ※藤巻亮太 Guitar参加
07. My Angel
08. 悲しみシャワー
09. Euphoria

堂珍嘉邦×藤巻亮太

10. 3月9日 (レミオロメン cover)
11. You Go Your Way (CHEMISTRY cover)
12. My Gift to You (CHEMISTRY cover)
13. 粉雪 (レミオロメン cover)

En 愛のために (奥田民生 cover)

堂珍嘉邦 (Vocal, A.Guitar) 藤巻亮太 (Vocal, E.Guitar, A.Guitar)

Band
Dr.kyOn (Keyboards, E.Guitar, Backing Vocal)
砂山淳一 (Bass)
山下あすか (Percussions, Backing Vocal)

公演クレジット

公益財団法人市原市文化振興財団presents
「堂珍嘉邦×藤巻亮太 Special 2man Live」

主催:公益財団法人市原市文化振興財団
後援:bayfm
企画・制作:サンライズプロモーション東京

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