山根涼羽、倉野尾成美、下尾みう

<〇〇な2人:連載アフターインタビュー(9)>
 AKB48山根涼羽がMCを務める、ライブ配信アプリ「17LIVE」の番組『AKB48 広報 山根涼羽と○○(マルマル)な2人』の第9回生配信が12月28日に行われた。ゲストは倉野尾成美と下尾みう。人前ではおとなしめの2人だが「普段のようにいっぱいお話しました」と仲睦まじいやりとりを垣間見せた。また、『クエスチョン・ドミノチャレンジ』では最多80個のドミノを倒し、月間優勝した。【取材・撮影=木村武雄】

素が出ていた

 「素は出ていたと思います。もともと私たちはワーワー騒ぐタイプではないというか、一歩下がって見守っているタイプ。私は人見知りでもあるので。でも普段、下尾とはこんな感じで喋っています。楽しかったです!」と倉野尾が穏やかな表情で振り返り、下尾も「たくさん喋りました。なるとはよく喋るけど集団の中だと静かにしている感じ。きょうは私のナイーブなところに触れて恥ずかしいなって」と照れ笑いを浮かべる。

 プライベートをのぞき見るようなアットホームな雰囲気はこの番組のカラーでもあるが、MCとして舵取りする山根の柔らかさがそうした空気感を作っている。

倉野尾「ずんちゃんはAKB48の“広報”としていろいろやってくれていて。チームが違うのであまり接点がなかったんですけど、それでもAKB48愛が伝わってきていて、今回改めて番組を通してそれが伝わっていい子だなと思いました」

下尾「ずんちゃんとはチームAで一緒で、すごく話しやすくて、誰とでも仲良く話しているイメージ。私自身も接しやすかったです。レギュラー番組が決まったと聞いてからいつ一緒にできるかなって。だからこんなに早くできて嬉しかったです」

 山根「おふたりがめっちゃ喋って下さるから進行しやすかったです。それと思ったよりも仲が良くてびっくりしました。常に一緒にいるとか遊びに行くというイメージがあまりなかったので、ここで知ることができて嬉しかったです!」

なる尾チャンネル即断

 この日は、「ペア名がほしい2人」としてゲスト出演した。チーム8発足時からの同期だが、『根も葉もRumor』の選抜入りして以降、更に仲が深まった。

 そんな2人によるトークは穏やかなものだった。仲を検証する『好きなとこ、嫌いなとこ~!』で嫌いなところを挙げたのは、倉野尾は「気にしすぎなところ」、下尾は「頑張りすぎるところ」。もはや「嫌い」はなく「心配しているところ」だ。

 2人の未解決事件を解決する『徹底裁判!悪いのはどっち?』では、下尾が倉野尾に「自分から誘っておいて全然行動に移してくれない」とクレームを入れるも「直すね」とあっさり非を認めて、改善しようとする倉野尾。

 更に、自身のYouTubeチャンネル「naruchannel」がなかなか更新できないと急きょ下尾とやることを決め、この日山根が付けた2人のキャッチコピー「なる尾」を新たなチャンネル名にすると決めた。「あれ?」とほんわかする下尾だが、気にもかけない様子でスピード決断していく。

下尾「電撃過ぎて…。でもいいきっかけだったんだなって」

記者「ほぼ決定?」

倉野尾「決定でいいと思います。もともと誰かを誘えばいいんじゃない?とも言われていたので、決まりですね(笑)」

下尾「決まったみたいです…(笑)」

倉野尾「ダンス動画を月1回やるのもいいかも!」

 下尾をゲストに企画した動画「根も葉もRumor踊ってみた」は20万再生を突破している。好評だったのは2人のダンス力。その秘密を説けば隠された真実があった。

山根涼羽、倉野尾成美、下尾みう

すごいところに隠された真実

 インタビュー恒例で聞いている、2人だから知っているお互いのすごいところ。倉野尾が挙げた下尾のすごいところは「ダンス力」

倉野尾「加入一年目からずっと言っているんですけど、ダンスがすごいなって。ただ踊るだけなら練習すれば誰でもできるんですけど、見たくなる、追いかけたくなるようなダンスをしているんです。そういうダンスに憧れています。前よりもうまくなったと言われることはありますが、いまでも敵わないなって思うんです。音の取り方は今でも参考にしていますし。もちろん、そんなことは声に出しては言わないですけど、心では『えー、そっか、そうやってやるんだ』って思っています」

 「そう思っていてくれたんだ、知らなかった」と驚く下尾だが「実は音取りは苦手なんです。せっかちだから早く音を取って振りが早くなったりするんです」と明かす。しかし倉野尾は更に、下尾のダンスのすごさを挙げていく。

倉野尾「髪を使うのが上手なんです。アクセント付けたら髪がこうやってふわっと動くとか。こうやればこっちに髪が流れて顔にかからないとか。そういう髪の使い方もうまくて首の動きもチェックしています」

 褒められて嬉しそうな表情を浮かべる下尾だが、自身は意図してやっている感覚はないという。「AKB48に入って私がこういうことができるんだ、こういうところが優れているかもと気づきました」。それも含め倉野尾は「天性」と称える。下尾のダンスと言えばダイナミック且つしなやかな動きが特徴だ。しかし本人は「先生に近づこうとしてやっていたらああなったという感じなんです。感覚でやっているところもあって。できていないところが多かったりするんですけど、それは先生に聞いてできるようにしています」

 一方、下尾から見た倉野尾のすごいところは「努力家」

下尾「なるの努力量はすごくて努力の天才だと思うんです。とてつもなく高い壁を前にした時に『あ、無理だ』と思うと思うんです。でも諦めない。私もその才能が欲しくて頑張っているけど、くじるけることがよくあって、なるもくじけるところもあるけど、ちゃんとやっているのはすごいなっていつも思っています」

 配信でも過去にMCがうまくいかずに泣いたとのエピソードが明かされたが、ここ最近もあったという。それは倉野尾が認めた「ダンス」。

下尾「『根も葉もRumor』の時にくじけたんです。最初のレッスンで『もう無理だ』って、みんながやっているなかで一人棒立ちになって踊れずに終わってしまいました。私がやってきたたことと全て逆だったんです」

 もともとダンスに勤しんでいた。だがジャンルは、バレエが基礎となっているジャズダンス、そして自由に表現できるヒップホップダンス。『根も葉もRumor』はスピーディでカチッと止まる動きが特徴のロックダンスだ。

下尾「ロックという概念は、私が今までやってきたダンスではダメで、私が躍るダンスはロックではないって。何をしても全く違う動きをしなくてはいけなくて。ダンスで何も分からないことが初めてだったから心が折れちゃいました。AKB48に入ってダンスを始めたメンバーの方が強かったと思います」

 これは倉野尾も「知識がない分、すんなり吸収できたと思います」とうなずく。

 だがそれを乗り越えた今、ロックダンスでありながらもしなやかさも併せ持つ下尾ならではのダンスになっている。

山根涼羽、倉野尾成美、下尾みう

2人に共通する根の優しさ

 一方、山根が見た2人の印象はどうだろうか。恒例のキャッチコピーで見えてきたのは、その人の根。

山根「みうさんは、私が出会った中で一番人柄が良いです。純粋というか、きれいというか。みうさんは人への偏見が全然なくて誰にでも同じ対応されていて素敵。チームAの後輩メンバーはみうさんはめちゃくちゃいい人、人柄が良いって言っています」

下尾「うれしい」

記者「人に優劣はつけないんですね」

下尾「初期の頃に『天然で何を言っているか分からない』と言われたことがあるんです。主語を付けずに話すことがあったから理解されなかったと思うんですけど、『下尾には難しい話をしても分からないだろう』という空気があって。それが嫌だったから自分はそういう事をしたくないって思っているんです」

 一方、倉野尾に対してはどうか。

山根「なるさんは思ったよりめちゃくちゃ柔らかい人。もともと仲良くなりたいと思っていたんですけど、チームも違ったので関わることはあまりなく時々お話しするぐらいだったんです。『ダンスはめっちゃできるし、努力していて、負けず嫌い』と聞いていたので強い人という印象を持っていました。でもなるさんと仲が良い同期を通してお話したときに、すごく柔らかくて、いっぱい返してくれるから嬉しくて、会う度に話しちゃいます」

倉野尾「かわいい~」

記者「それは自分が苦労した分、相手に優しくしようとか、相手の気持ちが分かるような?」

倉野尾「そうかもですね。『年々丸くなっていくね』とも言われることもあって、最初は『自分が』の『が』が強かったんです。もともと人見知りというのもあるんですけど、未経験でAKB48に入った身もあって自分に集中していたり、自分を隠すために人と話さないとか。喋ったらバレるからバリアを張っていて。同期とかはしゃべるんですけど、先輩や後輩とはしゃべらないとか。それでなんとか他のメンバーと同じぐらい踊れるようになって追いついたと思えた時に力みがなくなりました。先輩や後輩も私の殻を破ろうとしてくれていて、チームKでは峯岸さんは『私には殻があるんだ』と自覚させてくれましたし、先輩や後輩の話を聞いて面白いなとも思えて、そこから人の話も聞くようになったと思います」

 そんな倉野尾はチーム4のキャプテンに就任が決定した。気持ちの変化は意気込みにも反映される。

倉野尾「このタイミングでなったのが嬉しくて。もっとみんなを知りたいなって。セットリストを考えるのも好きで、自分のチームになるとより気合いが入ります。まだ絡んだこともない先輩と後輩がいますし、いいチームにしたいです。頑張ります!」

稲垣香織はこんな人

 1月4日午後8時配信予定の次回ゲストは稲垣香織。AKB48随一の占い好きの稲垣が2022年を占う。そんな稲垣への印象は?

下尾「『マジムリ』(舞台「マジムリ学園-LOUDNESS-」)でみんなが休憩中も「ご飯ちゃんと食べて!」と思うぐらい誰よりも練習していました。バッドを持ってセリフを言うシーンをひたすらやっていて、先輩もそれに気づいてアドリブでチャンスを与えてくれたんです。そこで見て頂いた方に見つけてもらえたイメージでした。それとめちゃくちゃ面白いんです。これからどんどん素敵な場面が見えそうで楽しみです」

(おわり)

※「AKB48広報 山根涼羽の○○な2人」は毎週火曜日20時から配信。また、17LIVEアプリをダウンロードすれば無料で視聴が可能だ。
アカウント:
AKB48_official
https://17.live/profile/r/13741515
※AKB48は、2022年1月12日(水)、13日(木) にパシフィコ横浜 国立大ホールで、AKB48フレッシュメンバーによる『新春!AKB48フレッシュコンサート2022〜冬もやっぱりAKB!〜」とチーム8メンバーによる「新春!エイトの日2022 横浜おしゃれ祭り」を開催。さらに、2月5日(土)、6日(日)には東京ガーデンシアターで「AKB48新春コンサート(仮)」を開催し、5日(土)は現チームでのラストコンサート、6日(日)はカップリング曲のリクエストアワーと新チームでのコンサートを行う。
約5年ぶりとなる「AKB48第17期生オーディション」(https://www.akb48.co.jp/lp/audition17th/)の応募期間は2月7日(月)まで。
詳細、最新情報はAKB48公式サイト(https://www.akb48.co.jp)で。

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